ヒ素の組成。

死刑判決の出た和歌山カレー事件のヒ素分析ですが、担当した技官のコメントをTVで以前見たことがあります。分析画面が出たとき「やった」と言っちゃったそうです。

和歌山毒入りカレー事件
SPring 8 と蛍光X線分析について
ー「しろうと」 はどう学ぶか (99年9月までの学習ノート)ー

ここの結論は

 

○先端科学を担う科学者の実験について、一般的にいえば、よほどの手落ちでもない限り、実験手法やその評価の仕方に誤りがあるとは考えにくい。

 ○被告宅関連のヒ素、ガレージゴミ箱の紙コップ付着のヒ素、そして、カレーに入っていたヒ素が同一であること。これらのヒ素と、鑑定で比較の対象にした、それ以外のヒ素とは、成分が一致しないこと、こうした判断の限りでは、信頼性が高いのではないか。

 ○もっとも、刑事裁判の証拠としての重さをあまり大きく考えるのも疑問。比較の対象にしたいくつかのヒ素とは一致しないことがわかっただけ。 事件当時、販売されいていたヒ素をもっと集めて比較しなければ、被告宅などから発見されたヒ素やカレー鍋のヒ素と不純物の割合が「同一」のヒ素が「ない」とはいえないはず。「ほかにも同じ成分のヒ素がある」,この可能性が残る限り、今回の鑑定から直ちに,被告関連のヒ素とカレー鍋のヒ素が法的な意味でも「同一」と認定するのは無理。

 あくまで、被告と犯行を結び付ける「ひとつの」,但し、かなり有力な情況証拠に留まる。

この後、こんな実験はいかがでしょう、というのが続く。

なんか、でも、ざざざっと探してみたところ、「ヒ素そのものの分析は話の対象にならない」らしい。あくまでも化合物とか混合物とか。そして微量。すごい犯罪だったのだなと思う。亡くなられた方にはお悔やみ申し上げたい。

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