医学エンターテインメント?『本当にあった医学論文』読了。

ヨシダヒロコです。

この本は去年だったか書評サイトHONZでベタ誉めされ売れてた覚えがあり、その時に買って今までなかなか進まずにいました。今年読んだら割とすんなりいったので、疲れてただけかも。

呼吸器内科医の先生の著書で、ブログもありますがこっちはまじめな内容です(呼吸器内科医)。1, 2は医療関係の知識がないときついかもですが、Amazonレビューによると去年出た3が易しくなったそうです。

1を去年めくっているうちに、「もしかしてこの先生……」と思ったらやはり関西出身でした。関西の人がみんな漫才やってるとは思ってないですが、この方は少しサービス精神があるのかな、と。
3巻になったらこんな風に開き直っちゃってます。
耳掃除はだめ!と最近言われていますね。綿棒で掃除すると奥に押しやっちゃうらしいと、この番組だったかその後だったか知りました。

下訳でいいからしてみたかったかも。読んでみたいけど高い……。

バイオ学会or展示会に行けないかなあ。

ヨシダヒロコです。

寒くなったり暑くなったり調節が大変ですが、いかがお過ごしでしょうか。今日はエアコン付けました。

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By Rror – Own work, CC BY-SA 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=20189025     G-STORM GS4 thermal cycler

バイオの仕事はしばらく休みで、仕事自体もほぼお休みになっていますが、先日羊土社のメルマガ(新刊情報などライフサイエンス系に必須)見てたら、富山に近々学会が来ると。生物工学会大会と言います。明日から3日間行きたかったのですがアメリア会費を始め色々引き落としがかかって諦めました。わたし登録していたかも(仕事来てないけど)?という翻訳会社の「アクセプトされる英語論文」もありますね。来年は早稲田大だそうです。

なんでそんなに行きたかったのかというと、クライアントや同業他社の装置などの展示があるからです。ランチョンセミナーもあります。当日券購入の場合、ランチョンセミナーは毎朝先着順でチケットを取りに来ないと行けないらしいですが(阪大にある本部に聞いた)、発表にも酒関係など面白そうなものがありました。ちょくちょく通る国際会議場であるのに、残念です。

ただクライアントの装置などを見るだけなら他にもイベントがあり、自分の場合はクライアントオンリーのイベント(御社の翻訳してますとも言えないし、どう断って入ればいいんだろう)、あと10/12~14に横浜パシフィコでBioJapan2016というのがあります。これは展示会とか商談向けらしく、5000円ほどで入れます。医学系学会だと30000円(非会員、非学生)とか取られたりするのでBioJapan狙い目かも。わたしは来年の目標にします。

トップページ

http://www.ics-expo.jp/biojapan/main/index.html

出展者プレゼンテーションの顔ぶれが面白いです。

わたしはもう10年ほど前に(何回も書いた話ですが、ここだけ読む人のために)現在の富山大医学部、昔の富山医科薬科大医学部の1日PCR教室に出ました。バイオを請ける自信もなかったのになんで出たのか分かりません。PCRのことも「DNAが増える」くらいにしか思っていなかったし。製薬メーカー社員などリピーターが多く、実験が半日くらいはありました(PCRかけている時間も長かったけど)。バイオとわたしの勉強していた有機化学ではオーダー(桁)が違い、ピペットでとても少ない量がかっちり取れるように作られていたことを良く覚えています。昔、皆は試薬取るのにスポイトを使っていました。

写真左がバイオで使われるもの、右が分析化学の滴定などで使われるもの。口で吸うので、気をつけないとうっかり塩酸とか吸っちゃったりします。

当時わたしのバイオの知識は限りなくゼロでしたけど、遺伝子多型のことだったかと思いますが訳語をどうするという質問につきあってくれた先生がいらっしゃいました。今でもまだ分からないこと多くて、写真の多い手順書を見繕っていますが、1冊買った定番の『バイオ実験イラストレイテッド』の他にも探してみます。

放送大学大学院の試験(『精神医学特論』、2016/07/23)。

ヨシダヒロコです。

このエントリをもっと早く書かなかったのは、この試験範囲にあった内容がそのまま相模原の事件と関わるようなことだったため、世間が落ち着くのを待っていたためです。15回中14、15回は精神医療の歴史でした。優生思想だけはなかったですが、偶然去年から今年にかけてEテレ『ハートネット』で知る機会があったことは先月のうちに書きました。事件特番の『バリバラ』再放送は週末なので、興味のある方是非。自分にも刺さる内容でした。

放送大学大学院科目生になって1ヶ月。

シラバスです。

http://www.ouj.ac.jp/hp/kamoku/H28/daigakuin/B/kyoutsu/8910707.html#syllabus

結論から言うと、この授業は受けてとても良かったと思っています。患者としても翻訳者としても。石丸先生はテキストに厳密に沿うのではなく、下に挙げるような先生をゲストとして読んで呼んでなにか心にしみいるようなインタビューをしていました。
20代のときひどい睡眠障害があって毎晩『ラジオ深夜便』聞いていたら、3時頃になってしみじみと『こころの時代』が始まるのですが、あんな感じ。学部では『死生学入門』を担当、わたしの受けた授業でも、エリザベス・キューブラー・ロスの『死ぬ瞬間』を薦めていました。他に呉秀三の私宅監置の本も。テキスト巻末には膨大なレファレンスがあります。

「治療は面接開始でもう始まっている」とか、「薬に先だって医師が患者に処方される」とか、「あらゆる病気が心身症なのでICD-10では心身症という言葉がなくなった」という意味の記述とか、なるほどーと思いました。

ゲストの先生方。たしかもう1人いらしたような。

「統合失調症と向き合う」
遺伝子多型についての研究裏話で、バイオ勉強しといて良かったという内容でした。
(2016/08/13 8:58追記:研究裏話は授業で。以下のリンクはゲストの先生のファミリーヒストリーの話で、それが研究につながります)
http://jpop-voice.jp/schizophrenia/s/1404/01.html

「教授ご挨拶 | 筑波大学医学医療系臨床医学域 災害精神支援学講座」
http://plaza.umin.ac.jp/~dp2012/greeting.html

 

この授業は1年前に受けたかったのですが叶わず、改訂前のテキストを持ってますがDSM-Vができたためでしょう、今年度から新内容です。DSM改訂点の説明も多いですが、「これだけに頼らないでください」という意味のことは繰り返し言われました。

試験は、授業が半分まで来たところで受ける提出課題・自習用課題、過去問2年分くらいあればシンプルなテストなので大丈夫かと思います。ただややこしいところもあるので、初めて接する人には学習が難しいかもしれません。もともとあった知識の確認的に受講したので何とかなりました。とは言っても採点結果はまだですが。

わたしは違いますけど、臨床心理士を目指している方が「試験にはこれだけで十分だった(病気について)」というコメントが旧版テキストの前書きにありました。

後期は受けたい科目が学部にもあり、院については生物(バイオ含む)を取って手順とか映像で見られないかと期待しています(次は1年間の選科生にしたい)。高校の頃やってみたかった生態学も、今ではデータや統計バリバリなのですね。

最後に、きっと読み甲斐あるだろうなと思われるこんな本が出るそうです。

(2016/08/17追記:試験の結果はA○でした(○の中にAが入っている)。9割から満点でした。周りの人も苦労しているようには見えませんでした)

近藤医師反論本を3冊読みました。

ヨシダヒロコです。

1年間だるいだるいと言い続けてきましたが、正常なそこそこ年が進んだ女性に起こる現象らしいです。血液検査の結果を待っていますが、注射が効いているようなのでほぼ決まりでしょう。他に病気があったりやたら暑かったりするのでうまく切り分けられませんでした。

さて、わたしが近藤本『患者よ、がんと闘うな』を読んだのはたぶん15年ほど前でした。その時から「がんもどき」(転移せず悪さをしないがんらしいですが、転移するがんと見分けが付かないと反論されている)の批判本が出ていて一緒に買ったのですが、読んでいる余裕がなく、近藤本のおかしいところもまだ分かりませんでした。その少し後、がんを患った漫画家の大島弓子さんが『グーグーだって猫である』で「この本は人を憂うつにさせる」というようなことを書いていて、患者さん視点ではそうなのかーと思っていました。

下に挙げる3冊の本では、放射線科の医師である近藤医師の乳房温存療法やインフォームドコンセントなど、先駆けて始めたことは評価しています。最後に紹介する本では以前の対談から一部抜粋してあったりします。要するに「なぜあなたはこんな風になってしまったのですか」と皆言いたいようです。他に、がんで亡くなった著名人を引き合いに出して結果を責めるようなことを言うのもお三方共に腹に据えかねるそうです。もっと早く読み終わりたかったのですが……。

わたしは大分前にロシア語通訳者の米原万里さん(故人)について書いています。単なる本の感想も入れると3回くらいでしょうか。週刊文春の担当読書欄が告知されてから段々変な方向(代替療法など)に行って、近藤医師の診察を受けていたらしいです。最後見放されたらしいですが、親友のイタリア語通訳者の田丸久美子さん(この方も肩のこらないエッセイ多数)が、悲痛なお別れの文を『ガセネッタ・シモネッタ』のあとがきに書いています。これがいかにも朗らかな印象の田丸さんの文章ですか、と最初読んだとき驚きました。

医療否定本の嘘

勝俣 範之

扶桑社

2015-07-01

by [Z]ZAPAnetサーチ2.0

「医療否定本」に殺されないための48の真実

長尾 和宏

扶桑社

2013-08-20

by [Z]ZAPAnetサーチ2.0

そのガン、放置しますか? 近藤教に惑わされて、君、死に急ぐなかれ (ディスカヴァー携書)

大鐘稔彦

ディスカヴァー・トゥエンティワン

2015-07-30

by [Z]ZAPAnetサーチ2.0

印象に残った順では、大鐘先生→勝俣先生≓長尾先生(最後の2冊は同じくらい)で、結論としては同じことを書いていると思います。アマゾンレビューは見ればお分かりの通り、組織的に荒らしている人がいます。複数人が。本は買った当時(冬頃)で可能なら新しいものを選びました。

では、書影を挙げた順に。

勝俣先生の本。実は一番期待度が高かったです。ネットやメディアなどへの露出が多い先生ですし、その主張も存じ上げていました。「がんとは『闘う』ものではない」という主張を、割と最近著名人が亡くなったときにされていたのを覚えています。「闘う」とか言われると、新たに診断された人が怖くなってしまうから。抗がん剤は外来で受けられ、その間は普通の生活ができるともあります。

この本が印象に残ったのは、「わたしは近藤先生を尊敬していたのに!」という気持ちが一番ひしひし伝わってきたことと、患者さんのメンタルな部分に気を使われているな、と思ったことです。早期緩和治療についてもあります。「腫瘍精神科」という科があって、悪い知らせを伝える”SHARE”というコミュニケーションスキルがあるのですが、研修で学んだ先生は「自分はできていなかった……」と思ったそうです。勝俣先生の本には、医師ができていないことの反省が強い気がします。字がゆったり目で、要点は太字にしてあり、第4章のデータ操作以外は一般に分かりやすいのでは。

勝俣先生はFacebookでもフォローして拝見していますが、最新の療法についても怪しいものには突っ込みを入れていて、例えば免疫療法は保険適用外でお金がかかって、その割に……と。免疫チェックポイント阻害薬には期待できるそうです。

 

長尾先生の本。関西の町医者さんで、もろに関西弁の題名が付いた著書もあり、町医者なのでがんだけを扱っているわけではないようです。認知症の本もあるのですが、紛らわしいことに共著で近藤誠という医師がいらっしゃいます。件の近藤医師とは関係がありません。勤務医から町医者になった方で、町医者ならではのプライドが感じられます。「がんという病気は、実は、町医者に始まり、町医者に終わる」。この本も要点が太字になっていて、あとがき以外で200ページちょっと、でも文庫化されてて一番分かりやすいかも。新しい治療にも言及があり、特筆すべきはかかりつけ医らしく、自宅での看取りにページが割いてあることです。「緩和治療は診断されたときから始まっている」とこちらにもあります。

本屋で偶然見つけた大鐘先生の本。症例やエピソードが豊富です。外科医で、大きな病院にもいたのにわけあって田舎に引っ込んだ方です。がん告知の悩みが特に覚えているエピソードで、患者はなんとか「がんです」と医者にはっきり言ってもらいたい、でも医者は自殺でもされたらと思ってできない、それで看護師になんとかかまをかけたり心理戦になるというずっと昔の思い出話です。キャリアの非常に長い方なんでしょう。物書きもしていて文章を読ませると感じましたが、わたしが一気に読む余裕がなかったせいか、エピソード単位では印象的でも全体としてのまとまりは分かりません(読み直すかな)。「がんは今は治る病気」との文章もありました。予後が悪くとも、寿命を伸ばすことができて心残りを片付けられると。

20年ほど前の近藤医師との対談や(意外に意見が一致しているところもある、注があるが専門用語が多い)、最近になってまた対談を申しこんで無視されたときのかなりヨイショした手紙は(それでも断られたんですが)一見の価値があります。近藤医師のバックにいる文春まで叩いているところがすごいです。

どの本も一般向けなので、短い章を作って読みやすくしてあります。3冊目は普段本を読まない人にはきついかも。「近藤医師を信じてはダメです」という要の所は同じなので、もし気になる本があったらぜひどうぞ。

写真は福井にある陽子線治療施設のポスター。調べてみるとこれも先進治療には入りますが、かなりの負担です。勝俣先生はお薦めできないそうです。最先端と言われてもよく調べないとですね。

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障害者施設の事件について、参考URLいくつか。

ヨシダヒロコです。

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双極性障害II型と分かってから10年経ったかな?という感じで、それまでに長い経過がありました。今は調整しながら家で仕事をしていますが、6、7年前くらいまで大変でした。今回の事件は、わたしが在籍している放送大学大学院で最初の精神医学の試験が終わってすぐに起こりました。アクセスをあまり集めたくなくて試験の話はしばらく控えました。

いろんな意見があるでしょうが、去年わたしが比較的時間に余裕があった頃に見たNHKEテレ『ハートネット』の戦後70周年特集を、資料としてリンク貼っておきます。最近のもの(優生保護法:不妊手術)を除いて書き起こしがあります。T4(すぐ下)は後にNスペとなり、知的障害の2回は再放送されるそうです。

シリーズ戦後70年 障害者と戦争 ナチスから迫害された障害者たち (1)20万人の大虐殺はなぜ起きたのか

シリーズ戦後70年 障害者と戦争 ナチスから迫害された障害者たち (2)ある視覚障害者の抵抗

シリーズ戦後70年 障害者と戦争 ナチスから迫害された障害者たち (3)命の選別を繰り返さないために

シリーズ 戦後70年 第4回 精神障害者の戦後 ―病院か地域か―

シリーズ戦後70年 障害者と戦争 ある知的障害者たちの戦中戦後記 第1回 消え入った10の命

シリーズ戦後70年 障害者と戦争 ある知的障害者たちの戦中戦後記 第2回 “ニュースさん”が歩んだ道

シリーズ 障害のある女性 第2回 本当は産みたかった -強制不妊手術・54年目の証言

今日、重複障害者の東大教授の言葉が話題になりました。

毎日新聞     相模原殺傷 尊厳否定「二重の殺人」全盲・全ろう東大教授     魚拓

もう1人、NHK総合・障害者バラエティ『バリバラ』でよく良いこと言ってる玉木さんの講演です。わたしもこういう方々が「大変だったかもしれないけどうまくいった」ケースであることは分かっており、世の中にはいろんな障害者がいますから。それは健常者だって同じです。

優しき挑戦者(阪大・ゲスト編) 「自立とは自分で考えること」 メインストリーム協会副代表:玉木幸則さん(2003年4月23日・午前)   魚拓

#余談ですが、ナチスは危うくルーブルを使い物にならなくするところでした。フランス人ですら知らなかった内容のドキュメンタリーがあります(2014年、日本では2016年早春に放送)。BSドキュメンタリーはたまに再放送されます。検索して確認できなかったのですが、挿入されたアニメはジブリのスペインアニメ『しわ』にそっくりでした。様々な美術品をあちこちの方向に「疎開」させて守った話です。

ルーブル美術館を救った男

Guardianの記事が見つかったので、英語ですがどうぞ。

Saviour of France’s art: how the Mona Lisa was spirited away from the Nazis

放送大学大学院科目生になって1ヶ月。

ヨシダヒロコです。

去年ほんとは出願していたのですが、色々あって学費どころではなくなりました。

Twitterでも有名な学長さんがいらっしゃるうちに入学したかったのですけど、今年叶いました。Twitterで放送大学について何か悪口を言っている人がいて、「私が学長ですが何か」と出てこられましたのでついったらんどにおられるのを知りました。

合格通知、といっても科目生の場合は無条件で入れます。全科生なら修論の研究計画を書かないといけないのでその内容もあるだろうし、指導教官が見つかるかということも関係するようです。入学者のつどいの時に少し聞いたんですが、わたしは頭が痛く帰るところで、職員の方は異動が決まっており送別会と歓迎会を一緒にしたお茶会に行ってしまいました。単位に関しては、わたしのように以前院にいたものは、ある程度まで認められるそうです。合格通知のあと、学費を払えば入学許可書が来ます。

論文書きたい分野・テーマはありまして、半分文系のような感じですけど受け入れられるか分からないので、余裕もないですししばらくは単位を取ります。卒業を目的としない、勉強したい学生も多いようです。院の方は科目が少なく、勉強目的なら学部に面白そうなのが沢山あります。

院は臨床心理士を取るための科目が多く、なる気はありませんが興味ある科目があり、そのうち今回履修したのは「精神医学特論(‘16)」です。DSM-5にあわせてと思われますが今年テキストを新しくして開講しました。去年までのテキストを持っていて、ラジオも録音していたんですがなかなか聞けず。今年学費の支払いも遅かったし、テキストが来てもすぐに始められなかったのですが、内容が興味深く最近になって15回中4回まで聴いたので今これをアップしています。目次にある「気分の障害」の半分まで終わったことに。Amazonレビューで書いてた人がいましたが、授業とテキストで1つという感じです。レベルは医学部3年、とその人は書いていました。

前年までのテキストに、「臨床心理士の試験にはこれで十分だった」という感想があって、コンパクトにまとまっていると思います。ただ第1回の授業で「医学部では基礎医学を学んでからこういうことを学ぶので」と先生が言っていて、その辺が足りない人は大変かもしれません。わたしはどこの知識が抜けているか確認と補充をしています。目次の写真にない、15回の「日本の精神医療の現状」では精神科周りの法律や患者の扱いの歴史があって、買おうと思って買えてない呉秀三先生が出てきています。どういう授業か楽しみです。巻末に長い文献リストがあって、初心者向けから、この分野の本を選ぶならこの先生だよねというのが出てきているし、知らない本もあるし気になります。第2回は糸川先生という臨床家であり統合失調症の遺伝的変異を発見した方をゲストに呼んで研究秘話を聞いたり、両方自分が診断されていて良く知っているはずのうつ病、躁うつ病(双極性障害)も詳しかったです。

入学者のつどいについても書いておきます。3月末の日曜日に学習センターで。校歌があったり、学長のビデオメッセージ(もっと前でみたかった)では思った通り得意の山の話に持ち込んでいて(学長さんは山男で富山は好きだし、松山城ではロープウェイもリフトも使いません)、笑いそうでした。センター長や職員挨拶、年度替わりなので新旧の方がいました。学窓会やサークルの勧誘(少ないけどあります)、科目の勉強の仕方など教わって、あとは別室にてジュースとお菓子で歓談となりました。わたしは頭痛くて残れなかったですが、上に書いた履修上の質問のあと、また顔出してください、千葉の本部よりこっちのが親切です、だそうです。連休明けたら相談してみます。

シラバスにある他にも、各地で対面の講義(1回きり)があり、人によっては遠征します。昔学部の科目生になったことがありますが、今はすごくIT化が進んでいて大体のことがネットで済んでしまいます。今年からネット授業まで始まりましたが、この辺はITが専門のオバケ(岡部)学長の業績です。大変だったらしい。今年いっぱいくらいまでいらっしゃるらしいので、ITの授業取りたいなと思ってます。

テキストの出来がいいものが多いらしいので、今後他も見てみますが翻訳者が分からないことを本でだけでも勉強するにはいいかも。

つどいの時の写真を貼っておきます。この時桜は咲き始めで、満開の写真(10日後)も。この大学の桜はなかなか綺麗です。

色々あった上京-(1)MedDRAセミナー(2016/04/17-19)。

ヨシダヒロコです。

最初はSNSでMedDRAセミナーのお知らせを見たことから始まった上京です。何回も上京できるとは思えないので他に色々用を入れました。

MedDRAは春先に副作用報告を初めて訳したとき、簡易版を見つけて参考にしました。エージェントは普通持っているものらしいのですが(その2、3で書きます)、発注をもらったエージェントではどうなのか、今度聞いてみます。その会社は在宅勤務ということで、道理でかなり遅い時間にもメールが来ると思っていましたが、出社日に当たらないということで訪問はできませんでした。

エージェント1社(もともと登録者には顔を合わせる機会を作っている)、語学・翻訳学校兼エージェント2校(学習のみでまだ登録はない)の訪問を予定していましたが、後者のうち1校は東京に行ってからの電話の調子で行くのをやめました。

東京行こうとしていきなり困ったのは、大きな地震が続いてニュースにほとんどならなかったようですが、北陸新幹線が6時間遅れました。北陸・信越はすごい強風で、あと関東も関西もだったのでしょうか。架線に色々引っかかって取るのが大変だったそう。新しい富山駅は座る場所など少なく、もう帰ろうかと思った頃にやっと動きました。めちゃ疲れたと思って着いた頃には、約束していた翻訳者さんたちはもう都合が着かなくなっていて、まだ残ってくれていた少数の方としばらくお話ししました。あんなに遅れたのは開業初なのでは。しかも、アルペンルート開通日だったんですよね。

 

翌日疲れを何とか少しは取って、午後渋谷の日本薬学会、長井記念ホールに行きましたが、地図が渋谷駅にうねうね走っている歩道橋を全く無視していて。住んでいたときにも歩道橋にあまり行ったことはありませんでした(上の写真はガラホのため少し解像度低いです。セミナーのホールは地下)。気温が上がった中急いでも迷って10分遅れてしまいましたが、スライドのハンドアウト、MedDRAの手引き書翻訳版をそれぞれ冊子で頂きました。セミナーは午後に3時間。最後にはデモもあって、メガネの度が合ってなくて字がよく見えなかったのですけど概要は分かった気がします。

質問は特に出なかったので早く終わったのですが、質問があって登壇者の方々に聞いてみたらとても親切に教えてもらえました。MedDRAの用語は5階層になっていて、一番下にあるLLTという用語群がありますが、それには日本語、英語共にカレンシーフラグというのがついています。英日で1対1で対応しなかったり、他のデータベースから引っ張ってきた場合もあるらしいのですが、話を聞いていて「これは使わないの?」と思ったらそうではないらしいです。とかそんなことです。

他に個人翻訳者さんたちからの問い合わせが多いそうで、たくさんいるんですねーと。JMOの方にも翻訳してる方はいるそうです。

資料はコピペできるpdfに自炊したいなと思いますが、ちょっと時間かかるかも。無料のセミナーは毎年東京で2回、大阪で1回です。

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主に副作用報告にいるようだと知っていましたが、高額な使用料がいるので中身が分からなかったのです。ちょっと理解した気がしました。現状個人で使おうと思えば、学割などの手があります。

データベースもセミナーのお知らせもこちらです。大阪は来週ですが受付終わってます。次回お知らせ下さいとお願いすることは可能そうな気がします。

MedDRA Japanese Maintenance Organization

https://www.pmrj.jp/jmo/php/indexj.php

『きょうの健康』を医学知識の基礎作りに。

ヨシダヒロコです。

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1ヶ月前のイタリア語検定やら2月忙しかった仕事やらで疲れ、1ヶ月くらいぼんやりしていて、また本を読んだり探したりするようになりました。

小難しい本はしばらく避けてましたけど、もう少ししたらまたなんかレビューが出せそうです。

医学・科学系のTVはやはりNHKが強く、個人的な好みでNスペは見てません。動物番組も野性のものを追ったようなのはやはりNHKが強い。科学系以外では民放BSも見ます。地上波だと『タモリ倶楽部』が時々マニアックなことをやっていて笑いながら見ています(医学系もあるけどお笑いになってます)。

その中で最近「使えるな」と思っているのは『きょうの健康』です。1回15分ずつなので忙しい人にも見やすいし、心臓なら心臓の専門の先生が解説です。先週くらいにすい臓をやっていまして、すい臓はうちのフェレットが悪くしがちなところなので興味はあったのですけれど、急性すい炎になった堀ちえみが出てきて体験を語り、先生の説明にも驚きました。すい液は溶解力が強く、あふれ出すと骨盤まで流れていって溶かすことがあるとか。すい臓のエキスパートってあんまりいないらしいので番組見られてよかったです。

もともとその少し前にめまいとか突発性難聴をやっていて、20代の頃めまいで耳鼻科に行ったことがあって確か良性と言われたなあという経験があったことから見始めました。

翻訳者は医学生や薬学生のように現物を見る機会が少ないので、TVを見るのはビジュアル化されたものが見たいからです。それも病気1つずつというか基本的なことから。お医者さんでも解剖学など基礎医学の習得には苦労するらしいので、仕事を受けながら積み重ねていきたいと思っています。

メンタルヘルスは『ハートネット』で時々扱い、こないだ薬物依存特集が急遽組まれたときには更正施設または自助グループのダルクに取材が入り、松本俊彦先生ゲストで治療中の田代まさし氏が語ったことは説得力ありました(書き起こしへのリンク)。これと『バリバラ』は見たいときにみていて、ものの見方がくるっと変わることがあります。

医薬翻訳者もマンガ『コウノドリ』読みましょう。

ヨシダヒロコです。

先月のことですが、あるエージェントから精神科CIOMS(副作用報告)のお仕事を頂きました。思いがけないことで、ちょっと無理して受けたのですが、エージェント所定の登録フォームに記載したか覚えてはいません。ただ、日頃からやりたいと言っていた受診科の1つで、自分がかかっているので「希望は書いておくものだ」と思いました。ただ当事者なら誰でも有利かというと、ある程度病状コントロールができないと、この分野を当事者が訳した場合余計なことを思い出すかもです。

それで、ドラマ『コウノドリ』は全部録画して、放送終わってからしばらくして原作を買い始めました。日曜日に読んだ分で9巻までになります(現在コミックスは12巻まで)。妊娠・出産経験なし、婦人科のチェックアップはなにもなくても年1回ほどですが、処方薬で生理が止まって困った程度です。なので、身内の経験しか知識がなくて。

実は最初に書いた仕事の中に、妊娠第何週がという言葉が出てきてちょっとググったのです。その時は6巻ぐらいまでしか読んでませんでしたが、後の方に予定日とは何か?ということが繰り返し書いてありました。わたしにはたまたま身内で大幅に遅れた例(2週間なので帝王切開だったかと)がありましたので、遅れることもあるもんだとは知っていたのですが、狙ったように産まれてくるものだと思っている男性もいるかもしれません。

考えてみればこのマンガもモーニングの連載で、読んでいるのはどっちかいうと男性が多いのかも。男性向け漫画誌でこういう連載をするのはすごいですね。サクラのモデルの先生は最近こんな本も出してます。本当にミュージシャンでもあります。この本も読みたいウェイティングリストに入ってます。見出しが関西弁だし語り口が面白そうなんですよね。

嫁ハンをいたわってやりたい ダンナのための妊娠出産読本 (講談社+α新書)

荻田 和秀

講談社

2015-10-21

by [Z]ZAPAnetサーチ2.0

見出し

http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784062729130

モーニングの『コウノドリ』サイト。絵の感じとか見られます。

http://morning.moae.jp/lineup/147

マンガでは悲しい話も結構多いのに次の1巻が読みたくなるのは、特に先生方やスタッフが皆熱心なのと、妊婦さんなどにも嫌な人があまりいないのと、医学的なところは台詞が説明的なのはしょうがないとして(実際のお医者さんもそうですし。婦人科にはそんなに行きませんが)、登場人物の心理描写が丁寧なのがいいのかなあ、と。心に残ったのはNICUの話です。未熟児って大変だなあ、それを医師監督の上とは言えドラマに出したのもびっくりでした。ドラマにもあった気がしますが、遺伝子異常などで余命がない赤ちゃんをその現実を受け入られない親御さんが段々受け入れて、沐浴させてあげたりしながら「かわいい」といったりするシーンはぐっときました。

わたしが産科に興味を持ったのは、10年ほど前に医療ミスとかいわれ、自分の知る限り2県ほど産科医療が壊滅的な打撃を受けたためです。このマンガ読んでると再確認できるのですが、医師がベストを尽くしてもどうしようもないことがたくさんあるのに。

萩田先生も上記の本の前書きで書かれてますが、「いきなりイクメンとか言われて戸惑っている」男性も多いだろうし、大体子供が宝なら、その子らを助ける産科医、新生児科医、小児科医などはやはり宝でしょう。前に聞いた話だとなり手少ないようですが。こういう漫画が書かれたことで、「とても大変な仕事をしている」ことがもっと知られて欲しいし、とくに医薬翻訳者さんにはもっと知って欲しいです。本当にいろんなケースが出てきてますから。

(2016/03/15 8:45追記:もともとこのマンガを知ってに興味を持ったのは、Twitter医師たちが褒めていたからです。実際、産科でネット上で問題になっているようなことがよく取り上げられていて、特に助産院で自然なお産をするか?のまとめ方が見事でした)

『エピゲノムと生命』読了&『エピジェネティクス』へ。

ヨシダヒロコです。

お正月終わったと思ったら連休で、いつもより少し手のかかる(原稿から起こす)仕事が割り増しできてます。最近は夜に雑用片付けていて、例えば片付け・掃除など。思わぬものが出てきます。

それで、去年だったか一昨年からだったか読み始めたエピジェネティクス関連の本、2冊目終わりました。ブルーバックスだから安いし、コストパフォーマンスのいい本です。ただ、図はどうしても貧弱になってしまいますが。

もともとHONZで薦めていて(下記)、仲野先生の『エピジェネティクス』の前に読む本として2回読みました。1回読んでも分かりにくいところが多々あったのです。夏から秋は専門書を読むのお休みしていて、11月末から残りの半分を読みました。しつこく読んでいるとラスト半分は分かりやすいし速く進みました。とは言っても、いろんな制御因子とか用語の数々、忘れましたけど。DNAとかゲノム周りの話はとりあえず複雑で謎がいっぱい、でも何か役に立ちそう(もう立っていると思う)と分かりましたし、不思議で面白いです。

DNAの一部にちょろっと飾りが付いたりなんだりするだけで、出なくなってしまったり逆に出てきたりする性質があり、がんや精神病、メタボリックシンドロームなどなど病気にも関係あります。わたしが読んでいる理由の1つがそれです。最初は誰かが「この分野面白い」と言っていたことから始まりましたが、今はわたしもそう思います。エピゲノム薬というのもあるし、iPSやクローンにも関係あります。例の騒動の前に出た本で、若山教授の名もあります。記憶にも関わることがあり、「アルジャーノン」もたとえに出てきていました。

9章中7章辺りから、今までの基礎的解説を踏まえて実例が色々出てきて楽しいのですけど、1つ「?」と思ったのは虐待(ネグレクト)をするマウスを作ると子に連鎖するので、人間でもそうではないかという結論になっていること。これはエピジェネティックな変化です。もちろん著者は「人間は成長するまで時間がかかるので救済策はある」というようなことを書いていますが、虐待についてはマウスの例がそのまま行くほど簡単な話ではないのでは(一例を挙げると、自分で気がついて役所に助けを求めるお母さんの話を福祉番組で見ました)という気もします。

『エピジェネティクス』は1章読んだところで、今のところ、今まで読んだ本の貯金もあるかもしれないのですがとても明快です。ただ、2章からいきなり難しくなるそう。

仲野先生はマスコミの人などにエピジェネティクスを説明するも、「難しいですねえ」と言われてしまい、「何か分かりやすい本ないか。なら自分が書こう」と。岩波文庫なので完全に文章だけで、これだけ読むと図がなくてイメージしづらいかもですが、文章が分かりやすいので期待できます。この先生は科学史というか、科学者などの伝記物が好物で、HONZでいつの間に「ミイラ取り」に回り、大村先生の伝記も受賞時にとっくに紹介済み(リンク)でした。

大阪弁でほんわかしたツイートしていらっしゃいます。Amazonレビューでは「高校生物の知識は必要」とあり、同意します。ついでですが、仲野先生は星占い師・ライターでファンが多い石井ゆかりさんとまで対談してます。「闇鍋インタビュー」ってのがあって、相手を何も知らずに会いに行くという。面白かったです。

本の前書きにあったのですが、「『エピジェネティックな特性とは、DNAの塩基配列の変化をともなわずに、染色体における変化によって生じる、安定的に受け継がれうる表現型である』などと、いきなり言われても、専門としないほとんどの人には何のことか分からないだろう。しかし、エピジェネティクスは、われわれの体の発生や成り立ちといった生命現象の根源的な現象に深く関与している」だそうです。

著者によると読み飛ばしてくれてもいいらしいですが、わたしは苦手意識があったし難しい分野と思ったので、この順で読みました。HONZで薦められていました。一番上の入門書を読んでいるうちに『エピジェネティクス』を含め次々出版されたのです。あと『エピゲノムと生命』にも言えますが、中身がぎっしりそうな割に新書なので安いですね。

『エピジェネティクス』を理解するために パート1 サイエンス通信番外編
『エピジェネティクス』を理解するために パート2 サイエンス通信番外編
『エピジェネティクス』を理解するために パート3 サイエンス通信番外編

上は『フェルマーの最終定理』や『暗号解読』など、理科系の翻訳家さんでは右に出る人がほぼいない、青木薫さんの軽妙で面白い文章です。

エピジェネティクス入門―三毛猫の模様はどう決まるのか (岩波科学ライブラリー)

佐々木 裕之

岩波書店

2005-05-12

by [Z]ZAPAnetサーチ2.0

エピゲノムと生命 (ブルーバックス)

太田 邦史

講談社

2013-08-21

by [Z]ZAPAnetサーチ2.0

エピジェネティクス――新しい生命像をえがく (岩波新書)

仲野 徹

岩波書店

2014-05-21

by [Z]ZAPAnetサーチ2.0

これは応用編と思いますが、去年だったかからうちにあり、最初開いても意味が分かりませんでした。今は少し分かる用語が出てきました。病気に分けて解説してありますけど、もうとっくに研究進んじゃっているのでは?専門書なので高いのが難点。

エピジェネティクスと病気 (遺伝子医学MOOK 25号)

メディカルドゥ

2013-08-31

by [Z]ZAPAnetサーチ2.0