岩波新書『エピジェネティクス』ようやっと読了。

ヨシダヒロコです。

「エピジェネティクスが分かりたい!」と生物を履修してないわたしが4年ほど前に生物の大学学部の生物学教科書くらいから読み始め、一昨年去年と体調不良でなかなか読めず、もうちょっとでラストというところで力つきたりして、結局3回くらい読みました。3回目になるとさすがにページは進みますね。

著者はBSプレミアム『フランケンシュタインの事件簿 科学史 闇の事件簿』にもよくご出演の阪大医学部仲野徹先生。書評サイトHONZにもとうとう引き入れられて結構経ちます。

今まで他に読んだエピジェネティクス関連本はこんな感じ。HONZへの青木薫さんの寄稿(ここからパート3まで)に従いました。以下新しい順に過去ログです。

『エピゲノムと生命』読了&『エピジェネティクス』へ。

『新版 絵で分かるゲノム・遺伝子 DNA』再読。

『理系なら知っておきたい生物の基本ノート 生化学・分子生物学編』は文系にもお薦め。

岩波科学ライブラリー「エピジェネティクス入門 三毛猫の模様はどう決まるのか」を2回通読。

「基礎から学ぶ生物学・細胞生物学」ようやっと読了&今後の予定。

一番下リンクの教科書は羊土社のベストセラーで今は新版があるはずですが、ここまでしなくても上から2番目の高校参考書でもいいかも。『好きになる生物学』は大分前にクリアしてました。

今回の『エピジェネティクス』は、新書でコスパはいいです。ただ生物とかDNAとか知らない人がいきなり読むには適してないと思います。先生はこれ一冊読めば分かる本を書くつもりで書かれてますけど。新書だから図が少なくモノクロなのが唯一残念です。仕方ないけど。

目次。

序章 ヘップバーンと球根

第1章 巨人の肩から遠視鏡で

第2章 エピジェネティクスの分子基盤

第3章 さまざまな生命現象とエピジェネティクス

第4章 病気とエピジェネティクス

第5章 エピジェネティクスを考える

終章 新しい生命像をえがく

「エピジェネティクスとは何?」について先生の説明を、第1章から抜き出します。言葉が最初に発表されたのが1942年。「エピジェネティックな特性とは、DNAの塩基配列の変化をともなわずに、染色体における変化によって生じる、安定的に受け継がれうる表現型である」。ほ乳類や動物植物だけでなく、アカパンカビにもあるのだそうです。具体的には例えばDNAの塩基にメチル基がくっついて働きが変わってしまったりなどです。iPS細胞や同時受賞のガードン博士の実験は美しい、という言葉が最初数行のうちに出てきます。

2章はDNAなどの仕組みで完璧に「お勉強」だから難しいですが、ここがそこそこ分かると後が楽です。

エピジェネティクスが関係していることは第3章にありますが、ある種のネズミでのつがい特性、江戸時代にできた斑入りアサガオ、ルイセンコ学説、冬の寒さを記憶する植物、恐怖の記憶や学習、ミツバチのゲノム・女王バチになるには、育てられ方とストレス反応、マウスの毛色など様々な例が出てきて、先生がボケをかましているのが笑えます。難しい話だから和ませようとしているのか、「先生それ個人的感想……」みたいなのがちらっちらっと入っていて可笑しいです。医学史に強い先生なので、歴史的なことがちょいちょい入ってます。

3章にはトランスポゾンというゲノムからゲノムへと移動して回る遺伝子がトウモロコシから見つかったりなどの不思議な話もあります。他の生物からも後で見つかります。

4章は短く、その中ではがんのページが長くて一般の人が知っている病気だと白血病・生活習慣病が扱われています。他にまれな疾患3種ほど。

5章は4章に続いてエピゲノムという概念の話や、次世代シーケンサー(DNAの配列が早く読める)、三毛猫の雄の話やクローン羊ドリー、クロマチン免疫沈降法(新しい)、病気の話もしている。「あれもこれもエピジェネティクスに関係あると言いきっていいものだろうか」と自問自答もしています。

終章では、エピジェネティクス万歳!みたいな考え方とゲノムが基本的にすべてを決めるという考え方を対比して、先生の考え方を書いています。この分野を読みたかった目的ですが、統合失調症・双極性障害の発症にこのエピジェネティクスが絡んでいる可能性がある、ということはここで述べられています(双生児研究により)。PTSD発症に絡んでいるってどうなの?ということも書いてあります。分子メカニズム解析はここ20年ほどで爆発的に発達したけれど、生命科学の性質として各論ばかりになって複雑化し、分かりにくくなってしまうそうです。そういう時には各論にとらわれすぎず基本に戻りましょうと。

TVやTwitterなどで拝見するように、真面目だけどどこかほっとするキャラクターが出ている本でした。「今はまだそこまで分かっていない」「それは楽観的すぎる」みたいな曖昧な部分も残しつつ、色々説明してもらったなと。

新しい本では、たまたま出たばかりのアメリア会員の訳本なんですが、これが良さそうです。ただ、これいきなり読んで分かるのは素養のある人かと思います。エピジェネティクスは分かるの難しくて、自分もまだそこそこで、同じ本を複数回読んでやっと今の状態です。

生きものの身体は不思議だな、とつくづく思ったのでした。

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『技術系英文ライティング教本』読了。

ヨシダヒロコです。

これは今年の冬に買った本ですが、もっと前から翻訳や英語に関する本が積んであります。最近少しずつ片付いていっており、去年調子がもっと良くてこの内容を知ることができたら良かったのに、と思います。この本の次に読んでいる本は、言葉について考えることが多く参考になります。

今まで割と「基礎知識・背景知識を仕入れてナンボ」みたいなスタンスでいましたが、一応こういう本も買っていました。

英訳については前にこんな本を読みましたが、もう2年前ですね。こちらはもっと一般的な内容ですけど、英訳本初めてとしてはちょうどよかったです。

『英語「なるほど!」ライティング 通じる英文への15ステップ』読了。

『技術系英文~』は工業英検を受ける人が使うらしいですが、技術英文をCorrect&Clear&Conciseに書く方法、ライティングの基本のあと、文法には140pくらい割いてあり、各章の後にはワンセンテンスの練習問題が4、5題あります。わたしはスペル思い浮かべながら口でブツブツ言ったりしてましたが、書いたほうがいいでしょうね。最後に応用として、技術論文、プロポーザル、マニュアル、仕様書、技術報告書、特許明細書についてコツが書いてあります。スキルアップコラムもあり「懸垂分詞」と言われるコンマの前後で主語が違ってしまうありがちな間違いが特に印象的でした。わたしはよくやっていたはずなので気をつけないと。

練習問題は理工系から出ていましたが、ショックだったのは昔慣れ親しんだ「三角フラスコ」が英語で出てこなかったことです。

同業の友人が「英訳は和訳の練習になる」と言ってましたが、確かにそうかもしれません。

冠詞がとても弱いので何か本を見繕うのと、英訳についてはとりあえずこれを積ん読が終わったら、もしくは並行して読むつもりです。立ち読みしたら、一般の方でも行けそうなシンプルな感じでした。面白いことに伊語、西語でもわたしの基本的な弱点はだいたい同じです。上の本もこちらも両方長いことAmazonベストセラーです。下の本は近くの紀伊國屋で長々目立つところに置いてあります。

医学エンターテインメント?『本当にあった医学論文』読了。

ヨシダヒロコです。

この本は去年だったか書評サイトHONZでベタ誉めされ売れてた覚えがあり、その時に買って今までなかなか進まずにいました。今年読んだら割とすんなりいったので、疲れてただけかも。

呼吸器内科医の先生の著書で、ブログもありますがこっちはまじめな内容です(呼吸器内科医)。1, 2は医療関係の知識がないときついかもですが、Amazonレビューによると去年出た3が易しくなったそうです。

1を去年めくっているうちに、「もしかしてこの先生……」と思ったらやはり関西出身でした。関西の人がみんな漫才やってるとは思ってないですが、この方は少しサービス精神があるのかな、と。
3巻になったらこんな風に開き直っちゃってます。
耳掃除はだめ!と最近言われていますね。綿棒で掃除すると奥に押しやっちゃうらしいと、この番組だったかその後だったか知りました。

下訳でいいからしてみたかったかも。読んでみたいけど高い……。

医薬(臨床)トライアル参考書と思うこと。

ヨシダヒロコです。

11月から治験(臨床)分野その他のトライアル受けていて、治験ではやっと初めて受かったので、参考までに最後のトライアルで参照した本を出します。受かったのは文章の性質上、ひな形になるものが見つかったのが功を奏したのかもしれません。

 


前から言っていることですが、繰り返しておきます。わたしは20代終わり、およそ20年前から翻訳しないまでも翻訳業界を見ていて、10年ほど前から「治験(医薬)翻訳は文系で知識ゼロでもできます」と翻訳学校があっさり言うようになるのを見てました。その前はそういうことは言われなかったので、需要が増えたか何かしたのだと思います。

治験翻訳には「型」があるとよく言われますが、逆に言うと、基礎知識がなくてもできるということですか?と疑問に思っています。

医学なら生物、薬学絡むなら化学、医療機器なら物理も分かったほうがいい。生物・バイオはわたしは自分で勉強しました。理数科でないと理科3科目は高校の時取れなかったからです。大学の時も生化学は授業あったけど肝心の生物が抜けていたので、最近まで分からないことだらけ。今は学生になって生物や物理を主に勉強していますが、「キリがない」の一言です。

もちろん苦手な分野の文章が来ることもあると思いますが、易しいところから基本的なことも勉強しませんか。化学に関して易しい文章(『五感で感じる~』)を書いているのはその目的もあります。翻訳学校の言うことを甘く見過ぎずに、きちんと勉強しましょう。もうちゃんと考えて勉強している人には要らぬ心配ですけど。

放送大学大学院の試験(『精神医学特論』、2016/07/23)。

ヨシダヒロコです。

このエントリをもっと早く書かなかったのは、この試験範囲にあった内容がそのまま相模原の事件と関わるようなことだったため、世間が落ち着くのを待っていたためです。15回中14、15回は精神医療の歴史でした。優生思想だけはなかったですが、偶然去年から今年にかけてEテレ『ハートネット』で知る機会があったことは先月のうちに書きました。事件特番の『バリバラ』再放送は週末なので、興味のある方是非。自分にも刺さる内容でした。

放送大学大学院科目生になって1ヶ月。

シラバスです。

http://www.ouj.ac.jp/hp/kamoku/H28/daigakuin/B/kyoutsu/8910707.html#syllabus

結論から言うと、この授業は受けてとても良かったと思っています。患者としても翻訳者としても。石丸先生はテキストに厳密に沿うのではなく、下に挙げるような先生をゲストとして読んで呼んでなにか心にしみいるようなインタビューをしていました。
20代のときひどい睡眠障害があって毎晩『ラジオ深夜便』聞いていたら、3時頃になってしみじみと『こころの時代』が始まるのですが、あんな感じ。学部では『死生学入門』を担当、わたしの受けた授業でも、エリザベス・キューブラー・ロスの『死ぬ瞬間』を薦めていました。他に呉秀三の私宅監置の本も。テキスト巻末には膨大なレファレンスがあります。

「治療は面接開始でもう始まっている」とか、「薬に先だって医師が患者に処方される」とか、「あらゆる病気が心身症なのでICD-10では心身症という言葉がなくなった」という意味の記述とか、なるほどーと思いました。

ゲストの先生方。たしかもう1人いらしたような。

「統合失調症と向き合う」
遺伝子多型についての研究裏話で、バイオ勉強しといて良かったという内容でした。
(2016/08/13 8:58追記:研究裏話は授業で。以下のリンクはゲストの先生のファミリーヒストリーの話で、それが研究につながります)
http://jpop-voice.jp/schizophrenia/s/1404/01.html

「教授ご挨拶 | 筑波大学医学医療系臨床医学域 災害精神支援学講座」
http://plaza.umin.ac.jp/~dp2012/greeting.html

 

この授業は1年前に受けたかったのですが叶わず、改訂前のテキストを持ってますがDSM-Vができたためでしょう、今年度から新内容です。DSM改訂点の説明も多いですが、「これだけに頼らないでください」という意味のことは繰り返し言われました。

試験は、授業が半分まで来たところで受ける提出課題・自習用課題、過去問2年分くらいあればシンプルなテストなので大丈夫かと思います。ただややこしいところもあるので、初めて接する人には学習が難しいかもしれません。もともとあった知識の確認的に受講したので何とかなりました。とは言っても採点結果はまだですが。

わたしは違いますけど、臨床心理士を目指している方が「試験にはこれだけで十分だった(病気について)」というコメントが旧版テキストの前書きにありました。

後期は受けたい科目が学部にもあり、院については生物(バイオ含む)を取って手順とか映像で見られないかと期待しています(次は1年間の選科生にしたい)。高校の頃やってみたかった生態学も、今ではデータや統計バリバリなのですね。

最後に、きっと読み甲斐あるだろうなと思われるこんな本が出るそうです。

(2016/08/17追記:試験の結果はA○でした(○の中にAが入っている)。9割から満点でした。周りの人も苦労しているようには見えませんでした)

『通訳翻訳ジャーナル2016年4月号(辞書特集)』とJTF関西辞書セミナー。

ヨシダヒロコです。

通翻ジャーナルのアンケートにはちまちま答えていますが、今回も多少アンケート回答を使ってもらえました。探すの楽しみ。

通訳翻訳ジャーナル 2016年4月号

イカロス出版
2016-02-20

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アンケートは辞書を一般、専門、ネット、英英、国語で3冊ずつ挙げてというもの。他に、本書にあるように何冊持っているかとか、初心者に勧めるとしたらとか、紙は使うかとか、電子辞書についてとかありました。

わたしの場合、一般は
1. ジーニアス
2. ランダムハウス

でした。古い辞書なのにランダムハウス人気でしたね。
書かなかったかもだけど、新編英和活用もよく使います。英訳のとき特に。

専門は

1. 海野さんの辞典
2. ライフサイエンス辞書
3. プロメディカ(説明が丁寧)

次点:最新医学第2版(古い割には使える)

ライフサイエンス辞書のオンライン版の人気が高かったですけど、たしかに辞書版と載ってる言葉が少々違うのです。前にそう教えてもらったのですが、こないだやった案件で確認しました。この辞書(オンライン版)でも載ってないものありますけどね。

国語は明鏡がイチ押し。他にも欲しいですが。英英は今はOALDがほとんどです。WordNetも持ってて、時々見てます。Dictionary.comも推しました。英英も増やしたいです。電子辞書は、カシオEX-Wordスペイン語モデルにイタリア語のコンテンツを入れてます。普段の翻訳ではあまり出番ないですね。学習用。

持っている辞書は35冊前後(カウント忘れました)。5冊以下の人はネット辞書見てるんですかね。「お金で買える実力」と教わった世代なので。
新人さんにはリーダース・プラスを薦めました。紙版はプラスチック英和辞典を中古で手に入れた割には実際使ってません。

今、LogoVistaのセール中で、プラスジーニアスの新版が出たところ、生物学辞典も新版が予約中で、前者はもう(開けてないけど)買いました。今回、今まで買えなかった大辞典系を買う予定で、生物学辞典も今お安くなっているので注文は入れました。バイオ用語が新しくなっているようです。LogoVistaのHPで見ると期待できそうな予感。

ジーニアスはLogoVistaブラウザしかダメらしいのしょうがないですが、生物学辞典も一応確認します。

JTFの帽子屋さんこと高橋さんの辞書セミナーですけど、都合が付けば是非辞書の話をお聞きしたいと思っています。今、翻訳者が愛用していた辞書ブラウザがどんどん使えなくなっており途方に暮れているから。Win10にそのうちアップデートするだろうから、そしたらもっとです。
申し込みだけしてあるけど、行けるかどうかはずっと悩むと思います。大阪には色々と用があるのですがね。

■第4回関西セミナー
「翻訳の基礎スキルを見直そう (通算第4回) 」
講師:高橋 聡氏
2016年3月18日(金)14:00 ~ @大坂・中之島
https://www.jtf.jp/west_seminar/index_w.do?fn=search

『新版 絵で分かるゲノム・遺伝子 DNA』再読。

ヨシダヒロコです。

色々本を読もうと思ったのは、もともとはバイオ方面が分からなかったからです。化学以外の勉強をした方にも、翻訳会社にも、「化学=バイオ」みたいに思われることが多いのですが、化学の取り扱い範囲は非常に広く、有機合成が専門だったわたしにはバイオ系はほぼ専門外です。

なので2年ちょっと前にアドバイスを受けて、去年は体調崩してましたが、今年は医薬基礎も入れていろいろ本を読み直したり、探して買ったり。こないだは金沢のうつのみや本店で本を探してました。ここは都会の本屋から見たら全然狭いんですが、ネットも含めこれはと思う本を探すのが楽しくなってきました。基本的には、実店舗がなくなって欲しくないのでe-honで買ってます。ネットで探して近くの本屋さんで買えます。

そして、さっき偶然分析機器についてきたバイオのトライアル出したところです。

新版 絵でわかるゲノム・遺伝子・DNA (KS絵でわかるシリーズ)中込 弥男

講談社

2011-10-29

by [Z]ZAPAnetサーチ2.0

さて、この本ですが、前に書いた『基礎から学ぶ生物学・細胞生物学』や『理系なら知っておきたい生物の基本ノート 生化学・分子生物学編』と重なる部分もあって、DNAの構造や複製はお決まりの話ですね。重点を置いているのは医療への応用(2011年刊ですので、その当時の)です。

前に読んだときはどうも理解がはっきりしないところがあって、以前のお勧めに従って再読し、さらに最後の方分かりにくかったので5、6章をもう1回。

著者の先生の専門は人類遺伝学だそうです。下に目次を書きます。

****
序章 ゲノム(遺伝子全体)についての情報と健康、医療

第1章 そもそも遺伝とは何か

1.1 子は親にどこまで似るか
1.2 親から子に伝わるゲノム・遺伝子
1.3 兄弟姉妹が違うのはなぜか
1.4 親にない性質が子に見つかる?
1.5 心と遺伝子

第2章 遺伝子で決まる性質や病気
2.1 1つの遺伝子で決まる性質や病気
2.2 多くの遺伝子がかかわる病気
2.3 身近な病気と遺伝子
2.4 まだまだ遺伝子

第3章 DNAと遺伝子、ゲノム
3.1 細胞内のDNA、染色体、ゲノム
3.2 DNAの構造と複製
3.3 遺伝子の構造と働き
3.4 受精卵から体ができるまで
3.5 遺伝子組換えと遺伝子のクローン化
3.6 DNAから染色体まで

第4章 ヒトゲノム計画で何が分かったか
4.1 ヒトゲノム計画の背景
4.2 遺伝地図とは何か
4.3 物理地図とは何か
4.4 ヒトゲノム計画
4.5 ヒトゲノム計画でわかったこと
4.6 いろいろな動物のゲノム
4.7 個人のゲノム解析

第5章 遺伝子で診断する
5.1 遺伝子の傷――突然変異
5.2 DNAの個人差――DNA多型
5.3 遺伝子やDNAを目で見る
5.4 遺伝子診断の実際
5.5 DNA多型で個人を識別する
5.6 DNAチップとマイクロアレイ

第6章 ゲノム情報で変わる医療
6.1 オーダーメイドの医療
6.2 ゲノム創薬
6.3 遺伝子治療
6.4 遺伝子検査と遺伝カウンセリング
6.5 遺伝子検査や研究のガイドライン
6.6 遺伝子とプライバシー
6.7 RNA干渉(RNAi)をめぐって

******
こうやって書きだしてみると、本当に遺伝子と病気の関係や、新しい治療法が述べてあります。わたしも遺伝性の病気を持っていますが、兄弟には出てないのですよね。これは他の本にもあったかと思いますが、その訳が分かります。他に、「遺伝病」と「遺伝子病」は違うそうで、きっとごっちゃになるたびこの本を開くと思います。

オーダーメード医療も話には聞いていましたが、そのアウトラインも読みましたし、一番気になったのは「遺伝子カウンセリング」でした。例えば家族の1人が遺伝子検査を受けると、他の家族のことまで分かってしまう。なので検査の前後にカウンセリングを受けられるところがあるそうです。

本の中身を貼っておきます。

2015-07-06 13.41.38

2015-07-06 13.43.20この本と半ば並行してこの本を読んでいたのですが、今半分くらい。当たり前ですが研究はもっと進んでいますね。

エピゲノムと生命 (ブルーバックス)太田 邦史

講談社

2013-08-21

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近く本屋に取りに行くのがこれですが、ぱっと見今までのものに比べると図はないし、楽な本ではなさそうですが、仲野先生の著作は読んだことないので楽しみです。

エピジェネティクス――新しい生命像をえがく (岩波新書)仲野 徹

岩波書店

2014-05-21

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『理系なら知っておきたい生物の基本ノート 生化学・分子生物学編』は文系にもお薦め。

ヨシダヒロコです。

4~6月終わりまでに基礎医学に関わる本を3冊読もうと思っていて、これはその2冊目です。結論から言うと、理系文系関係なしにお薦めです。忙しかった日もありましたけど、トータル20日くらいで読み終えました。実際はもっと少ないと思います。

著者の山川氏は東進ハイスクールの先生。この学校、いま飛ぶ鳥落とす勢いですね。わたしが受験産業に関わっていた頃、予備校の先生の本はよく参考にしたり生徒さんに貸したりしてました。分かりやすいのが多いんですよ。著者は東大院でウニの精子のべん毛運動を解析していたそうです。マニアックなテーマですね。

下のAmazonリンクにもありますが、帯も付いた写真を載せておきます。フェレットがよくちょっかい出して下に落としたのでいいコンディションじゃないですけど。2015-06-18 16.11.59目次は細かく分かれているので、1ページ目を。生化学のパートと分子生物学のパートがあり、途中で「こうやってつながるんですよ」と書いてあった気がしたんですが、もう1回見直すと「生化学から分子生物学へ」という章があるだけでした。眠い目をこすりながら読んでいたので間違えたのかも。つながりが分かった気はしました。

2015-06-18 16.12.28これは生化学のクエン酸回路ですが、わたしが苦手としていたところです。学生時代に生化学の教科書買ったんですが(この本の参考にもあったコーン・スタンプだったかと)、学生時代には詳しすぎてついて行けなかったりしました。この図には見ての通り、化学式がありません。ですから化学式が苦手な人にはいいかと思います。化学式は最小限になっていると思います。フルカラーなのも読みやすく、その割に2000円もしないのです。

分子生物学のパートに入ってからは、下に貼った2冊目の本(一昨年読んで、今半分以上再読終了)のおかげもあってか、ぐっと読みやすくなりました。学部時代の生化学の講義で、(その学部の学生はみんな)生物の知識ないのにいきなり組換えが出てきたことを大学教員やっていた方に愚痴ったら、たしなめられたことあったんですが。リガーゼとか、バクテリオファージの板書(絵)がエイリアンみたいだったことは覚えてるなーと思い出しながらでした。

2015-06-18 16.14.28特別コラムとして『初期化の研究史――核移植実験からSTAP細胞まで――』が巻末にあることもこの本を選んだ理由の1つです。この本は2014年4月26日に出版されており、理研がプロトコル出したのが3月で、まだ色々分かっていなかった時期でした。これ読むと、ES細胞、iPS細胞など、幹細胞まわりのことはざっと分かると思います。

理系なら知っておきたい生物の基本ノート 生化学・分子生物学編山川 喜輝

KADOKAWA

2014-04-01

by [Z]ZAPAnetサーチ2.0

さて、今読んでいる本と次に読みたい本の候補を。1冊目はもう少ししたら再読レビューします。前に書いた解剖学も本が見つかりましたので、おいおい。

新版 絵でわかるゲノム・遺伝子・DNA (KS絵でわかるシリーズ)中込 弥男

講談社

2011-10-29

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これは、阪大・仲野徹教授の『エピジェネティクス』を読む準備です。もともと自分の病気に関係あるということで興味持ったのですが、不思議だし面白く、今熱い分野です。

エピゲノムと生命 (ブルーバックス)太田 邦史

講談社

2013-08-21

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最後に、いい加減読了したいこれ。記事1つしか読んでませんけど、今いろいろ本読んでからだともっと分かると思います。須田桃子さんの本も評判いいですね(ただ今積ん読中)。

日経サイエンス 2015年 03月号日経サイエンス

2015-01-24

by [Z]ZAPAnetサーチ2

『英語「なるほど!」ライティング 通じる英文への15ステップ』読了。

ヨシダヒロコです。

わたしのまわりで人気が高い遠田先生が共著者になっている本で、3月に「英訳もやってみたい」とオフで言ったらお薦めされました。

読みやすく、でも英語らしい英語の特徴を教えてくれ、章末に簡単な練習問題も付いています。1日1章を30分やったとしたら、15日で終わることになります。わたしはもう少しかかりましたが、とてもためになりました。

本をお薦めされたときには、その後すぐに本当に英訳をやることになるとは思っていませんでした。ただ、わたしのやっているものはこの本にあるような普通の文と違い、略語や箇条書きが多く、文法チェックしたらエラーが出そうなのが正解だったりします。仕事を始めてみて、マーケ関係、セールスの文脈で「育成」と言われても”cultivate”がすぐに出てきませんでした。日本語からの直訳的な英語を指摘されていたわたしにとって、英語的な発想を知るにはもってこいでした。Amazonレビューにもありますが、英訳やる人もライティングやる人も使えるし、ある人は「レベルを問わない」と言ってます。

英語「なるほど!」ライティング―通じる英文への15ステップ遠田 和子

講談社インターナショナル

2007-09-05

by [Z]ZAPAnetサーチ2.0

目次(「なか身!検索」にもありますが)

PART1 英語のセンテンスを組立てる
CHAPTER1 英語では主語が大事――隠れた主語を見つけよう
CHAPTER2 まずは主語を決める――主語は人、それともモノ?
CHAPTER3 能動態を使おう――弱い動詞から強い動詞へ
CHAPTER4 魔法の前置詞――「前置詞は苦手」からの脱却へ
CHAPTER5 順番を決めて書く――どっちが先でどっちがあと?
CHAPTER6 日本語からの影響から自由に!――「ある」から「する」へ

PART2 アイデアを英語らしく表現する
CHAPTER7 英語はポジティブにいこう!――「否定」から「肯定」へ
CHAPTER8 具体的な言葉は伝わりやすい――「抽象」から「具体」へ
CHAPTER9 自信を持って言い切ろう――「あいまい」から「言い切り」へ
CHAPTER10 文は短い方がわかりやすい――「冗長」から「簡潔」へ
CHAPTER11 和製英語には要注意――「カタカナ語」から「本物」へ

PART3 センテンスからまとまった文章へ
CHAPTER12 英文はとにかく「結論が先」――「起承転結」から抜けだそう
CHAPTER13 エッセイを書こう――PREP手法
CHAPTER14 ビジネスレターを書こう――伝えたいことを明確に
CHAPTER15 Eメールを書こう――意図を正しく伝える方法

本の中身は画像からのリンクで少し見えますが、レイアウトが見やすくて読みやすいです。

簡潔に、冗長性を省き、日本語英語でない英語を書く例が、いかにもやってしまいがちな例と、きれいに英語になっている文を並べて説明してあります。

この間、英語の先生が国に帰ることになって最後のレッスンを受けたのですが、日本人のやりがちな間違いについて「どうしてそう言うかねえ」と言っていたのでこの本の話をしました。同意見だと言っていました。たしか”to the point”と言っていた気がします。p190では”come straight to the point”と書いてありますね。

そして、日本語では「~など」を多用します。翻訳学校の先生をしているネット友達が複数、「なんでいちいち英訳するんだろ」と言っていたと思うのですが、それについても「いちいち訳さない」と書いてありました。

英訳やライティングの他に、ビジネスでのコミュニケーション(メール含む)にもページが割いてあったのですが、返事が来やすい結びの句とか(使ってみたのですがPMはやっぱり返事をくれません)、柔らかくお断りする方法、苦情のメールなどは使えそうです。

最後に文章の書き方という点で、英語は論理的だといわれますが、そういえばきちんと勉強していなかったなと。いや、したのかもしれないけど身についてなかったような気がします。p191でも書いてあるし、誰かのツイートでも読んだことがありますが、英語圏の人は小学校の時から筋が通った文章の書き方を練習すると。わたしは高校生くらいになって小論文でジタバタする生徒さんを見てきましたので。なるほど違うんだなと思いました。

英訳でのGoogleフレーズ検索は、すでに翻訳会社で指導を受けていますが、他の本はこの辺を考えています。でももうしばらく後かな。Google~の本はこの前の版を以前持っていました。有名です。日向先生の本は、何かこの方のを1冊と思っていたので。Googleフレーズ検索をがしがしやり出してから何となくな英文を書かなくなったので、フィードバックで指摘を受けることが減ってきました。『「なるほど!」ライティング』のおかげもあるかも。

ちょっと検索! 翻訳に役立つ Google表現検索テクニック安藤 進

丸善

2007-07-21

by [Z]ZAPAnetサーチ2.0

即戦力がつく英文ライティング日向清人

ディーエイチシー

2013-02-08

by [Z]ZAPAnetサーチ2.0

最後に、おまけです。文法チェックツールは色々あるらしく、複数の方からこんなのを知りました。 わたしにはしばらく縁がないですが、そのうちあったらいいなと思っています。

Grammarly

『好きになる解剖学 自分の体をさわって確かめよう』読了。

ヨシダヒロコです。

6月末までに読み終わりたい医学の入門書6冊(うち統計3冊)、4冊目が終わって5冊目に入っています。

これは入門の入門という感じですが、解剖学は暗記事項が多いと言います。まずは『ブラック・ジャック』を読むと早い、という意見を読んだこともありますが、中古でコツコツ揃えているところで(前に読んだことはあります)、久しく積ん読になっていた有名シリーズの本を読んでみました。

多分15年近く前からあるシリーズで、生物は入門としてはまあまあ、免疫学は何となくピンと来ないという感じでした。精神医学は一応確認にそのうち買ってみます。

好きになる解剖学 (KS好きになるシリーズ)

竹内 修二

講談社

2003-01-31

by [Z]ZAPAnetサーチ2.0

Contents

Lecture01 手の指   指を動かしてみよう
Lecture02 呼吸させる胸郭   吸って、吐いて
Lecture03 働き続ける心臓    心臓はどこにある?
Lecture04 上半身を走る血管    首で、手首で脈を取る
Lecture05 下肢を走る血管    脈が取れるくぼみはどこに?
Lecture06 門脈と消化器官    胃は?腸は?肝臓は?
Lecture07 顔の5つの孔    耳・鼻・口のつながりは?
Lecture08 目と鼻そして表情    顔と頭の境はどこ?
Lecture09 脳神経と感覚器   目玉を動かしてみよう
Lecture10 脳の入れ物    かっこいい頭の形って?
Lecture11 脳の実体   脳は重いのか軽いのか
Lecture12 男女の生殖器官    精子の移動、受精卵の着床

「なか身!検索」がないので、少しサンプルを出します。著作権もありますし、荒い写真で。

1枚目、この本は実際に体をさわって確かめてみるというスタイルですが、頸動脈の探し方。実はわたしはこれ読んでも頸動脈は分かりませんでした(気管は分かった)。ほかにも「え?そんなのある?血管当たる?」ってのはありましたが、分かったのもありました。試みとしては悪くないと思います。

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わたしが面白く読んだのは10章・11章の脳、12章の生殖器官で、前者は元々知りたかったところだし、自分にも深い関係があるし。後者は複雑にできているしくみが興味深かったです。

これは脳のページです。確か有名な図ですね。

2015-05-29 19.24.59ただ、この本は白黒なのでその辺限界があり、やはり解剖学という学問を分かりやすくすること自体にも限界があるのかも。次もし買うのなら、オールカラーのものにするかな。

読み終わった頃にFBグループで解剖学のアプリを知りました。上のリンクはiPhone、iPadでしか使えないのですが、3Dで動くらしいです。Androidには日本語版はありませんが、以下から買えます。日本語版出たら、比べてみるのもいいかもしれません。

ヒューマン アナトミー アトラス
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