帽子屋さんこと高橋聡先生のフェローオンライン辞書セミナー(第3弾)受講記(2018/04/14~05/07)。

ヨシダヒロコです。

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Credit:Pixabay

この講座、正式には「スペシャルプログラム【動画配信】 翻訳者のための辞書セミナー 実践(オンライン講座)」と言います。あらかじめ録画されたものを配信するのですが、受講料を払った人だけ3週間ほど好きなだけ繰り返して見られます。アメリア会員でなくても受けられますが会員だと5000円台です。毎回この手のセミナー受けるのに富山から大体泊まりで東京やら大阪やらに行っていたことを考えると、うちでリラックスして見られるしとても助かりました。東京近郊でも外出できない事情がある方にも便利かと思います。

ちなみにこのセミナーは第3弾で、入門編(魚拓=アーカイブのリンク)、英英編(魚拓)がその前にあります。わたしの場合直接セミナーを聞いた経験もありますし、いきなり第3弾に行きました。聞いてみて、前のも聞いてみたいと思いました。今回のセミナーの魚拓はこちらです(魚拓)。

事前課題がありまして、時間はかかりませんが解いておくと全然理解度が違います。

ただ、どのセミナーにも言えますが「行けば自動的に良いことが教えてもらえる」と思っている人には多分あまり収獲がないかも。わたしがどこどこでこんな話を聞いた、とここに色々書いているのは、もちろん現地で頑張ってメモも取ってますけど、帰って頭を整理して情報を必要とする人にも知らせるためです。その過程自体が勉強にもなります。なので「こんなこと知ってる」と自慢しているわけではないです。

辞書セミナーでは分からなかったことを1回限りメールで質問できますので、最大限に使うのがいいと思います。わたしは塾などで少人数を教えたことが長期間ありますが、質問されると嬉しいものです。馬鹿な質問とかあまり考えない方が良いです。

では感想を箇条書きに。期限ギリギリに思い出し、2回目以降は早送りにして気になったところをよく見ました。中身が一杯だったので。

  • この辞書を引くとこういう風に出てくるといろいろ例を出してもらえるので、欲しい辞書が沢山できてしまった
  • 紙の辞書のすすめ
  • 大辞典クラスでまだ揃えられてないものがあり、頑張って買おうと
  • 電子辞書、辞書ブラウザでの成句の引き方(これは助かりました)
  • 問題演習が沢山。再生をポーズにして考えられる
  • スマホアプリの話も
  • EBWin4はあるが使っていないので触ってみようかなと
  • 沢山あるスライドは全部送られてきて資料になる
  • 90分中30分が事前課題の説明+問題演習
  • よく訳をどれくらい砕くか悩むが、訳出の過程を見せてもらったのがとても参考になった
  • 日本語シソーラスの使い方
  • アメリア定例トライアルに絡めて、「何となく訳さないように」と(耳が痛い……)

高橋先生によると、同じものがまた配信されるかもとブログで。ブログは3つあって、その1つのブログをリンクしてなかったので近く右のバーにもリンクしておきます。side A に辞書の情報が出てきます。Tradosのが1つです(リンク済み)。対面セミナーにせよ、ブログでどんな感じの話になりそうか見るのもいいのでは。新しい情報もありますし。

禿頭帽子屋の独語妄言 side A

2018.04.07

 # フェロー・アカデミー、オンライン辞書講座・第3弾

http://baldhatter.txt-nifty.com/misc/2018/04/3-aeb2.html

Tradosの方は

禿頭帽子屋の独語妄言 side TRADOS

一応説明すると、辞書ブラウザはCD-ROMやDVD-ROM形式の辞書を沢山使う人が一括で引けるものです。わたしはかなり長いこと(フリーになる前から20年間くらい)使ってきて、最近便利なEPWING形式の辞書がほぼなくなったり使える辞書ブラウザが開発中止などでなくなってきたり、環境が変わって迷いまくりでした。今後自分で作業するに当たって、よい指針を与えてもらったと思います。それも、上京もいいものですが部屋にいながらにして。

講師である帽子屋さんはいつも帽子をかぶっているからそういうあだ名が付いているのですが、画面で最初分からなかったんです。よーく見ると、目立たない黒の帽子かぶっていました。帽子屋さんはやはり帽子屋さんでした。

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雨の名古屋大に梶田先生の市民向け講演を聞きに(2018/05/23、超高エネルギー宇宙線反応国際シンポジウム、名古屋大学 坂田・平田ホール)。

ヨシダヒロコです。

名古屋日帰りというのを初めてやりました。朝10時台終わりに高速バスで出て、最寄り駅からタクシーで帰ったら日付をまたぐくらい。調子はどっちかというと悪い部類に入ったのですけど、多分行ったら楽しいと思ったので。雨で、着ていくものに迷う天気でした。天気は事前に分かっていたので、靴を磨いて防水スプレーしておきました。物理系の学会ってドレスコードが適当と聞いていたのですが、多少真面目な格好をしました。

行きは高岡駅から加越能バス。元々3000円と安いのに、名古屋線では障害者を差別なく割り引いてくれ、氷見や五箇山方面のバスも出してます。帰りの富山地鉄も早くから障害者用ICカード(路線バス・電車)を導入しています。ここは便数が多いので帰りに使いました。加越能は電源はなくWifiはあって、ただトンネルが多すぎて通信状況はあまり良くなかったです。ネットを使わないPC作業にもトレイがないので適していません(地鉄もそう)。ただ車窓の岐阜の景色が綺麗で、白川郷らしい集落もちらっと見えました。地鉄は電源がありました。20時前発の富山行きだとサービスエリアはもう閉まってます。

名古屋のターミナルで友人と合流し、充電式の充電器を忘れてきてしまったので、スタバで充電の後名大へ。最後に名古屋に来たのは2013年のスペイン語試験DELEでした。試験は近くの南山大だったですけど、その後地下鉄の駅が増えたらしくて門まではスムーズでした。知らない大学内ってよく迷うので、案の定少しウロウロしましたが午後4時半過ぎの開場頃に到着です。

入口に霧箱が複数あり、学生さんらしき人が説明してくれました。箱のサイズが違うと霧の形が違い、理由は分かっていないというのが何とも不思議。国立科学博物館の動画を貼っておきます。

今回面白かったことの1つは、下のスライド表紙の写真を撮っていいですかと受付で聞いたら、出てこられた責任者の先生がTwitterで拝見している方だったこと。わたしは顔アイコンなので、便利なこともありますね。実は講演中後ろでシャッター音がなかなかうるさかったですけど、自分はこの1枚しか撮ってません(あまりうまくない)。着いたときお客さんは入り始めたところで、わたしは2列目でした。

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17時頃、梶田先生が登場されました。講演をこれだけ近くで聞いたことは初めてに近く、のっけから少々お茶目なことを話されました。うっかりしてて60分の講演だと思って準備していたら45分と聞き、内容削ったけど50分になってしまいましたと。わたしもうっかりしてて、チラシにいろんな方法で宇宙を見る方法があるよと書いてあったのに、重力波オンリーの講演会だと勘違いしていました。

1時間近くお話聞いていて、どうやら口癖は「ま、適当に」だと分かりました。本質的なことをざっくり概算とかだいたいで話すのがすごいと思いました。「全部分かろうとすると大変なので何となくで」と最初におっしゃっていたので読まれる方もそんな感じでお願いします。ちなみに数式の類はありませんでした。

内容は盛りだくさんで、多い項目をおのおのあまり難しくなく説明され、スーパーカミオカンデやKAGRAの最新情報もありましたよ。最初は藤原定家 『明月記』(本文の写真があった)から始まりました。超新星爆発(星の寿命が来て爆発し、明るく輝く)の残骸の星雲が2個写真で出まして。超新星は昔の言葉で「客星」というそうです。

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Credit: Smithsonian Institution , SN1006

 

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Credit: NASA,  SN1054( かに星雲)

  1. ニュートリノで探る宇宙
  2. ガンマ線で探る宇宙
  3. 宇宙線で探る宇宙
  4. 重力波で探る宇宙
  5. まとめ

現在スーパーカミオカンデは感度アップに向けて大改造中(水も抜く)で、わたしは7月のジオスペースアドベンチャーの抽選に通ったので、いろいろ調整をして神岡にまた行き、施設を外から覗いてこられたらと思っています(今回施設の中には入れません)。これは講演中にも話があったように過去の超新星爆発で出たニュートリノを観測するためだそうです。

(詳細はスーパーカミオカンデのHPより)

http://www-sk.icrr.u-tokyo.ac.jp/sk/sk/srn.html

KAGRAはGW中にやっと2個目の鏡(1個23kg)がセットできたそうで、1つの鏡をつけるのに20人くらい必要だそうです。来年には試験観測が始められたら、だそうです。

わたしが特に面白かったのは(もちろんニュートリノや重力波も不思議なんですけど)、初めて聞いた超高エネルギーガンマ線のお話。ガンマ線は宇宙にも飛んでいる光というか、放射線の一種です。ガンマ線バーストとかパルサーという言葉も話に出てました(ガンマ線が出ます)。昔爆発した星からできた星雲(SN1006)をガンマ線で観測すると、1000年前の爆発の名残がまだ残っているというのが一番ワクワクしました。

先生の出されたグラフというか図(元の図はエネルギーによってだと思いますが色分けされていました)をペンでざっとメモったもの。超高エネルギーガンマ線で観測するとこうなります。2つにぱっくり分かれているそうです。

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他には、高エネルギーの宇宙線はあまり曲がらず大谷のストレートくらいの速さだそうで、「陽子1個なのに!ぜひ調べたい」みたいなスライドもあり、お忙しい中野球もチェックしてるんだなとか、表現が面白いなと感心したりしてました。

様々な手段で、光では全く予想できなかった宇宙の姿が見えてくるでしょうという結論でした。

質問はアンケート用紙に欄があり、回収して一問一答みたいな感じで学会スタッフの方が聞いていました。研究のこと、先生自身のことなどいろいろ質問があり、最後にあった「日本の基礎科学が今大変ですが、わたしに何かできることはありますか」という質問には、「重力波のサポートは頂いているのだけどもう少し足りません。(恐らくハイパーカミオカンデのことでは)20年準備してきた計画が実現するか分かりません。基礎科学は厳しいので、いろんな人にその話を広めて下さい」とおっしゃってました。宇宙線研究所まわりにも市民のできる寄付制度が複数あるんですが、それについては言われませんでした。ちなみに先生自身は富山市科学博物館であった質問コーナー(人を介して質問に答えてもらう)でもおっしゃっていたように、さほど計画的でも夢を持っている子供でもなかったそうです。

講演後、先生は質問がある皆さんに囲まれてニコニコと話しておられました。わたしは少々気後れしてしまい、時間もなかったのでホールを出ました。

名古屋大出身の有名な研究者は多いらしく(え、この先生も?というのが学内見ててありました)記念の建物が色々建っていました。今回の会場もそうだと後で知りました(しかも平田先生ってわたしの学生時代の専攻にとても近い先生なのに……)。益川・小林先生はこのように建物の中だけではなく、素粒子の専攻の棟だったと思いますが外側にも顔写真がデザインされていました。講演会が少し押したため余裕がなく、下の写真ももうちょっと数撮って良いの選びたかったですけど。わたしと友人が映り込んでいます。

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帰りのバスの中では寝る気にもなれず、前の記事に書いたように大学の勉強が忙しい時期で、読めないだろうなと思いながらも何冊か本を持ってきていたのが少し読めました。たまにこういうお話を聞くと、物理という科目の性質もあり孤独に勉強しているので刺激になります。違う土地に出向くという新鮮さもありました。

夏から秋の初めくらいには天文・物理系の一般公開色々あって魅力的ですけど、個人的に貧乏旅行をしたい地があるのでまだ何とも言えません。カブリの講演会が6/10にストリーミングでもあるので、2時間超えると思いますけど聞いてみようかな。

https://www.ipmu.jp/ja/20180610-WorldUniverse

物理の世界は分かりにくいと思われがちですが、宇宙線もニュートリノも皆さんの周りを飛んでいる実に身近なものです(リンゴ1個枝から落ちても物理ですし)。宇宙の起源の話は、結局は自分たちがどこから来たかとかどうして存在するかとかそういう話に行きつくようです。それに星とか天体って不思議なことだらけですし。ですので、お住まいの近くで心惹かれる講演やイベントがあったらぜひ申しこんでみて下さい。

#まだまだ勉強中ですので、間違いのご指摘を歓迎します。

告知:名古屋大で梶田先生の市民向け重力波講演(2018/05/21開催)。

ヨシダヒロコです。

kajita

さっき物理系Twitterで知りました。国際会議の一環らしいですが、5月末に一般向けの講演会があります。重力波というものをわたしが知ったのは梶田先生の授賞直後(次のテーマとして)だったのですけど、100年もの長い長い間誰もつかまえることができませんでした。ここ数年で爆発的に話が進んでいます。

去年夏の神岡、今年2月の富山とサイエンスカフェにも出ました(過去ログにレポあり)。梶田先生のニュートリノのお話は夏に神岡で聞きましたけど、重力波は時間がなくてお話しできなかったそうです。きっと一般の人が講演やサイエンスカフェで接する機会が増えるだろうと思ったらやはり。でもとても嬉しいです。

申し込みはこちらから。

https://indico.cern.ch/event/719805/overview

貴重な機会ですので申しこんでみました。このシステムは応募状況がリアルタイムで分かり、まだ申し込みは12/300です。なので登録メールも来たし行けるようです。仕事でもプライベートでも、急に行きたいものがいろいろとできて困りますが、高速バス(+障害者割引)を駆使してコストダウンし頑張ってみます。名古屋行きの高速バスは試験に使いたく一度試してみたかったですし、この時間なら日帰りできます。行って帰ってくるまでが講演ですから、体調はしっかり整えたいと思います。

昨日から気分良くなく落ち込んでいたのですけど、これで少し元気出ました。

東工大ホームカミングデイ2018「大隅良典栄誉教授 特別講演会」受付中(2018/05/26 15:30開催、一般もOK)。

ヨシダヒロコです。

2、3日前にSNS経由で知り、卒業修了し損なったのでどの枠で応募していいか迷いました。しょうがないのでOB枠にしたらあっさりシンプルなメールの返事が来て通りました。翻訳フォーラム大オフ参加を考えていて特にライフサイエンス系の方は、その前日なので遠方でも都合付きやすいかと。

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概要です。

日時
2018年5月26日(土) 15:30 – 17:00
演題
40年の研究生活を振り返って
場所
参加費
無料
参加申込

70周年記念堂とは、調べてあれかと思ったんですが、モダンな建物です。本館は正面をずっと行くとありますが歴史があって両方とも有形登録有形文化財指定がされています(本館は外観のみ見学可)。自分は同じ文化財指定されている西1号館にいたはずなのですが、後に壊したとかなんとか聞いていて。ともかく今は使われてないみたいですね。

https://www.titech.ac.jp/about/campus_maps/campus_highlights/cultural_properties.html

桜の時期ともしかしたらイチョウの時期(イチョウの時期は最近はどうなんでしょう?)くらいしか一般の人は入りにくいので、普段「理系オタクの牙城」的に言われている大学が実際どうなのか見てくるいいチャンスだと思います。チェックのシャツは昔はみんな着てましたし、女子は女子大辺りからも入ってきて例外的に多い研究室だったんですけど、「その服可愛いね」とか言いあってました。

なんで上京してこの大学院に移ろうと思ったのか。元々大学入学時から院は違うところ行こうと考えていました。成績良ければ夢ではないと分かったので、自分で勉強もしてました。でも思い出すと、高校の時にAくんという理数系のとても強い男子がいて、わたしも含め実力テストで物理の平均点が一桁(ちなみにわたしはばね定数だけがマルで6点)だった時にAくんは60点以上だったのです。その彼が進学したのがここだったなと。人間て案外単純なものですね。それに今頃そのわたしが物理物理言っているのも、人生って分からないものですね。

富山市天文台サイエンスカフェ「重力波で『聞く』宇宙の神秘」(東京大学宇宙線研究所 助教 宮川治さん、2018/02/25 富山市天文台)。

ヨシダヒロコです。

9月のサイエンスカフェのレポをしたばかりですが、先月末に次のに行ってきました。先週大事なサファイアの鏡が搬入されたばかりのKAGRAから宮川さんという研究者さんが来られて、後で分かりましたが夏に神岡であった重力波サイエンスカフェでのゲスト、4人の研究者さんたちのひとりでした。今回のサイエンスカフェと前後して、飛騨でも行われました。今後各地で増えたらいいですね。富山では多分初めてかと思います。天文台サイエンスカフェの開催は年1回です。

重力波捉えるサファイア鏡 「かぐら」の心臓部を公開(2018/03/19)共同・日経           魚拓(リンクが切れていたらどうぞ)

今回は全書き起こしに近い形にはしません。今後KAGRAについての講演や今回のようなくだけた集まりが増えそうな気がするので、あえて文章量を少なめにします。

天文台が森の中ということもあり一眼を持っていったのですが (2018/03/19 3:53青字部分、校正ミス訂正)SDカードを忘れ、タブレットで撮影。数があるのでGoogleフォトでアルバム作りました。本当はもうちょっと修正かけたかったんですが。

https://photos.app.goo.gl/qQ3MzHBFqCwzTFA52

前日になって、「駐車場に雪が多くてスペースがなく、すぐに一杯になるかも」みたいなメールが来て急いで行きました。そこで話聞いて驚いたんですが、天文台とちょっとした温泉、少し離れてライチョウの飼育している富山ファミリーパークがあるだけの本当の森なのに、何を思ったか誰かが(2018/03/19 4:16 青字部分校正)婚活パーティーをやるので駐車場が足りないと。ここで一体何するんだろうと思いながら、送ってくれた親の車を降りました。

森はこんな感じで、池が凍ってました。

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駐車場から10分ほど歩いて天文台に着き、展示品を見てサイエンスカフェに出て、また展示品を見て帰りました。ゆるキャラKAGRAさんは初めて知りましたが、職員の方曰く、この絵を描いた「ひっぐすたん」(は知ってる)の本は絶版になったけどとても分かりやすいそうです。たぶんこれ。

去年ここに行ったときにKAGRAに出向いて見せてもらい、模型を作る予定だと聞きました。今回見たら何と自前で作ってました、ジオラマまで。器用な職員さんがいるそうです。

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カフェは意外にも子供が多く、KAGRA見学会にも行って興味を持ってやってきたみたいでした。応募多数で抽選があるかもしれなかったのですが、定員オーバーでもそのまま聞いてもらうことにしたと。カフェでは話を遮って質問してもいいのですが、宮川さんは2、3回「子供たちの質問が少ない」と言ってました。幸い、話の終わった後に中学生くらいの子に捕まって質問受けていました。

宮川さんは名古屋出身、家族で富山在住だそうです。都立大→宇宙線研→カリフォルニア工科大(カルテク)でLIGOの基礎設計(ポスドク)→宇宙線研、という経歴だったと思います。何とあの「鳥人間コンテスト」で優勝経験があるとか。

スライド写真はKAGRAの最深部だそうです。経歴紹介の後はLIGOの大発見のお話から。号外が出たとか(日本で)、アインシュタインの宿題(1916年)を100年かかって解いたというお話がありました。3000km離れた2つの波形が一致し、あまりに理論値とも一致していて「ウソでは?」という話になったくらいだったそうです。

宮川さんはそのLIGOで研究していたので、ノーベル賞取った3人も知ってると。「実験屋のレイ」、「プロジェクトリーダーのバリー」、「理論家のキップ」と言われていて、レイは高齢だけどMITでまだバリバリ回路組んでるそうです。人をまとめる立場の人が(バリー氏のこと)受賞するのは珍しくて、それだけ大変なプロジェクトだったとの事でした。あと観測から1年で受賞も珍しいと(梶田先生は20年かかっている)。

生きていたら受賞したであろうロン・ドレーヴァー氏は観測当時認知症でしたが、重力波が来たことは理解したそうです。干渉計は『重力波は歌う』を読むと書いてありますよと言ってました。確かによく分かります。あと(キップ・ソーン氏が監修した)『インターステラー』見た人?と挙手を募ってました。

実際にブラックホール合体の時の重力波の音を出したり、動画を出して「ここで合体しました」など分かりやすかったです。もしブラックホールがもっと大きかったら音は低かったそうです。

↑「可愛い音」と言われてました。

去年の中性子星合体も、合体の時の音や複数の望遠鏡の動画も聞いたり見たりできました。貴金属がこの合体でできることが分かったので、NASAが元素周期表を書き換えているそうです。

中性子星合体の音。

こういう話でよく聞く「ベテルギウスの超新星爆発」もそろそろかという観測が、2017年6月30日、チリのアルマ望遠鏡が星の変形を捉えたため言われているそうで、でも明日か1000年後かは分かりません。

KAGRAの見学会はレアになりつつあり、そのうち振動を避けるため研究者さえほうり出されてリモート操作になるというお話。わたしは2016年に当選して行けましたが、その年の運を使い果たしたかと思いました。

わたしが苦労している一般相対性理論、KAGRAの原理の話も色々あったのですが、

KAGRAのトリビア(まとめてみました)

  • パイプの直径は80m。
  • レーザーは赤外線で、クリーンルーム中でも出ている。腕時計に反射して目に入ったりすると失明
  • 赤外線を使うのは、設計するときに安定だから。
  • ビームスプリッターは水晶(合成石英)
  • 鏡のサファイアはホワイトサファイア、機械的損失が少ない(ブルーサファイアやルビーとの区別の話がありました。不純物で色が変わる)
  • 感度が10の-19乗とすごく小さいため、いろんなノイズと研究者さんは戦っているそう。
  • 地球上で重力波は作れても小さすぎ、大きなものは人工的に作れず、直接何かに役に立てるのは無理

簡単なしくみがpdf1枚でここにあります。

http://gwcenter.icrr.u-tokyo.ac.jp/KAGRA_Nobel/data/KAGRA2_panel.pdf

重力波観測前のですけど、国立天文台ニュースがここに。

https://www.nao.ac.jp/contents/naoj-news/data/nao_news_0247.pdf

宮川さんのKAGRAでの仕事は干渉計の制御(コントロールルームの設計:リモート操作が大変)で、直属の上司は梶田先生だそうです。

わたしが疑問だったのは、イタリアにあるVirgoをどう発音するのかだったのですが、ヴァーゴとヴィルゴ(それぞれ英語、イタリア語)とあっちとこっちで表記が違うので。実はKAGRAも海外ではGにアクセントが付いて「かぐーら」とか呼ばれちゃうらしくて、みんな呼びたいように呼んでいるらしいです(多国籍のチームですし)。VirgoのTwitterアカウントの中の人にも質問して答えもらったことあったのですが、もっと時代が前だったらどう読むかとか煙に巻かれたような感じでした。

もうひとつ、鏡はなぜサファイアなのかという質問は、寺の鐘を鳴らしたらずーっとゴンゴン響いてるような性質がサファイアにはあるとのこと。おぼろげにしか理解できなかったので、今後の宿題とします。

重力波観測成功が解禁になったときに号外が出た話から始まり、スーパーカミオカンデと『君の名は。』の糸守村の関係、富山県人や岐阜県人なら知っている「ノーベル街道」こと国道41号線の話など、とっつきやすい話もありました。ノーベル街道に縁がある研究者さんたちが子供時代を振り返って言うのは、「自然の中でよく遊んだ」が共通しているようです(田中耕一さんは2ヶ月かそこら前にまた大発見をしたそうですがまだ概要を読んでません)。

今後どんな面白いこと(©大隅先生)があるかということについては、よく聞かれるそうですがまず新しい観測手段であること。宇宙の新事実(4次元以上が発見されるとか)、宇宙初期の星の進化やブラックホールの研究などなどがあります。宇宙初期の話は、論文を分からないながら眺めたことがありますが、昔々のブラックホールがあって重力波がまだ飛んでいるのではという話があるらしいです。

「今日は最後に何かある」と聞いてましたが、職員の方がひとり春で退職になるそうです。その簡単な送別会というか、最近星が好きな宮川さんが星つながりでも交友があったのでしょうか。KAGRAトンネル掘削の最後に出た砂で砂時計を作ってあって、そんなレアなものをプレゼントされてました。とても親切な職員さんなのでいらっしゃらないとつまんないですが、長いことお疲れ様でした。

アルバムにあるスーパーカミオカンデグッズはここではなく街中の科学博物館にあります。わたしはノート狙ってます。

もうさすがに雪は解けたと思いますので、職員さんが退職になる前に夜にでも行けたらいいなあ。

※間違いの訂正を歓迎します。関係者の方は特にありがたいです(メールフォームからでもOKです)。

サイエンスカフェとやま第25回「新しいお花を作りたい!」(2017/9/23、とやま健康生きがいセンター1Fカフェゴッコ)その2(2018/03/14, 17訂正)。

ヨシダヒロコです。

その1はこちらです(リンク)。いろんなお話があって全部リンク先を読むのも難しいでしょうから、好きなところだけどうぞ。

前回書いた青いキク、バラは青い色素を入れます。重イオンビームで変異を起こすより、遺伝子組換えの方が成果がよいというお話だったと思います。青いカーネーションは「ムーンダスト」(サントリーのサイト)、青いバラはサントリーの「アプローズ」(サントリーのサイト)です。アプローズはまだ紫っぽく見えます。薄い紫のバラは風情があり、香り高いのが多くて好きですけど。

青いキクは野田さんという方が2013年に作りました(下のリンクにもありますが写真ではちゃんと青でした)。

「青い菊」咲いた サントリーなど開発(産経)           (魚拓)

プレスリリース (研究成果) 「青いキク」が誕生

http://www.naro.affrc.go.jp/publicity_report/press/laboratory/nivfs/076531.html

遺伝子組換えは既にご存知の方もいるでしょう。モンサント社が自社製品グリホサート(商品名ラウンドアップ、200ml 2300円)に耐えられるように作物を作りました。遺伝子組換え作物の環境への影響が懸念されています。

次は雑誌の表紙にもなった(Plant&Cell Physiology)トレニアというお花の話です。多弁咲きシクラメンで、夏の花壇花です。組換え開始から5ヶ月で開花します。

雑誌の表紙がこれです。

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動画を見せられ、クリーンベンチでパートさんが実験作業をしています。葉の一片を植えて育てると、培養室で幼植物体となり、土に植えると温室内で開花します。

培養の様子はこんな感じでした(これがガラスの壁の向こうにあって、人間と接触せずに作業します。写真は発芽の実験なので多少違いますけど……)

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From “Plant physiology” in Wikipedia, germination table by Rasbak

花が大きくなる過程で遺伝子セットを入れます。時期をずらしてひとつの遺伝子を抑制すると、花のパターンがいろいろできます。それぞれの遺伝子は発現場所やパターンが違います。

色の出方については、細胞の形が変わるから?とか、色々な要素があってまだ分かっていません。

プレスリリース 「花の形・配色パターンだけを効率的に多様化」

http://www.naro.affrc.go.jp/publicity_report/press/laboratory/nivfs/070829.html

次は遺伝子導入、アグロバクテリウム法を使った遺伝子組替えでの育種です。アグロバクテリウムは土中の細菌で、あるDNAを植物に感染させてこぶを作ります。この時感染=組替えがされていない細胞は殺されます。遺伝子組換えにはよく使われる方法と本で読みました。

これで作られたのが青いキク、バラ、カーネーションです。カーネーションはわたしも買ったことあり、紫に近いと思いました。バラは上に書いたサントリーの「アプローズ」です。キクは農研の成果です。光る花も作りました。花だけで遺伝子機能を抑制し、これは組換えでないとできません。TVに取材されたり、国立科学博物館「ヒカリ展」に出品したりしたそうで、TV用に夜咲いているところを撮った写真を見せてもらいました。一面蛍のようで綺麗で、それが花畑なので不思議な感じでした。

光る花の写真は前発言のチラシにもありますが、多少はっきりしたのは農研機構のHPにあります。

ルシフェラーゼ(ホタル)などの化学発光とGFPなどの蛍光(GFP:下村先生が見つけたオワンクラゲ由来の緑色蛍光タンパク質)はメカニズムが違い、GFPでの組換えの前例はありましたがうまく行かなかったため、富山湾に住む海洋プランクトンChiridius Poppeiからの蛍光タンパク質を使っています。ちょっとブログ書きながら検索してみたら、「キリディウス・ポッペイ」でいろいろ出てきました。

プレスリリース「光る花の研究開発に成功」

http://www.naro.affrc.go.jp/publicity_report/press/laboratory/flower/048489.html

プレスリリース「遺伝子組換え技術により開発された『光る花』の論文を公開」
http://www.naro.affrc.go.jp/publicity_report/press/laboratory/flower/054854.html

国立科学博物館 ヒカリ展の魚拓(リンク切れていたらご覧ください)

(余談:以前買った青いカーネーションの写真です。2016年5月に、ネットの花問屋「はなどんやアソシエ」で濃淡3種あるのを買い、その後金沢の花屋さんにもあるのを見かけました。これはたしか真ん中ほどの濃さの色で、咲き具合で色が変わった気もするし、写真は西日が当たっています。上に書いた「ムーンダスト」のサイトをもう一度貼りますが、1輪ずつ咲くタイプが4色、スプレーが2色あるそうです)
http://moondust.co.jp/

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盛り上がったのでずいぶんいろんな話をしてもらったのですが、最後にゲノム編集のお話。導入だけだったので、いいことはこんなところ、というのを聞きました。クリスパーとか何だろう、と前から思っていたいましたのでちょうど良かったです。

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ゲノム編集は、お話しされた時点でここ3年ほどの技術ということでした。育種の問題を解決してくれるもので、遺伝子を2ヶ所一度に切ることができます。交配だと(2018/03/14 13:39追記:いろんなところが切れるので)いろんな植物ができるのですが、ゲノム編集だと1つしかできません。

農業の課題として、例えばリンゴでは温暖化、担い手不足、病害虫などがあります。その解決や、ジャガイモの芽に含まれる毒をゲノム編集で取り除いて、食中毒リスクを低減することができます。

CRISPER-Cas9(クリスパー・キャスナイン)というものがあり、受精卵などに注入するだけで作業できます。業者さんにこのガイドDNAが欲しい、この配列でなどと頼むと、次の日に送ってくるそうです。

生産コスト減で美味しいトマトもでき、受粉を行う必要がありません。アレルゲンを抑えた米や、養殖しやすい(おとなしくて共食いが少ない)マグロ(2018/03/17 0:32追加:すいません抜けてました)も作れます。

農研機構では世界で初めてキクのゲノム編集を行いました。キクは6倍体だから難しいそうです(2倍体だと楽)。

研究内容はこんな感じで、再び雑誌の表紙になりました(キクが光っているのは、「光る花」の技術も使っているようです)。

プレスリリース
世界で初めてゲノム編集によりキクの性質を変えることに成功

http://www.naro.affrc.go.jp/publicity_report/press/laboratory/nivfs/074039.html

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最後の方、よく思い出せない箇条書きメモが書いてあるのですが、覚えているのは、花きはペットと同じくらいの産業規模があり、プレゼントしたりメンタル的に癒しになるとおっしゃっていたかと。

少なめ人数でも活発だったので、「スライドとか今後は工夫しないと」みたいなことをお話の後で感想としてお話ししていました。またお花のお話聞きたいです。

これを書くために農研機構のサイトには何回か行きましたが、最近はウンシュウミカンのゲノム解読に成功したそうです。

※今回のサイエンスカフェは特に内容が濃かったこともあり、間違っていることがあればご指摘お願いします。関係者の方は特にありがたいです(メールフォームでも構いません)。

放送大学冬のオープンセミナーその3『和漢薬の成り立ちと服用時の注意点』(2018/02/17 富山学習センター、富山大学附属病院薬剤部 加藤敦准教授)

ヨシダヒロコです。

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行きはこんな感じでした。

このオープンセミナーはオープンキャンパスを兼ねており(4回目の魚津会場は除く)、富山県内の放送大学に関係がある先生やお初の先生がいろんなお話をされます。今まで申し込んでも用があったりでなかなか行けませんでした。今回は前に別の場所で逃した漢方の話でしたし、植物園が好きで富山大学薬学部付属薬用植物園にも行ったことがあります。年2回ほど一般公開があり、また行きたく思っています。

学習センターが近くても今年は豪雪でしたし、3日は予想外の土曜発注でバタバタ、10日は別の用で金沢行く予定だったのをバテてキャンセルし、その金沢の会ではキャンセルがすごく出たと後で知りました。学習センター付近の天気は良かったのですけど。17日は吹雪、折しも平昌オリンピック・男子フィギュアでの日本勢大活躍中で、心配な重病のペットのそばから1時間半離れての参加でした。

加藤先生のスライド表紙には、あとで『千と千尋』に出てきたと説明があった巨大な生薬の薬棚(百見百味だんす)が写真でありました。「羽生選手が活躍しているのに、こちらに来てくださってありがとうございます」みたいなのが自己紹介のすぐ後に続きました。参加者は結構講義室を埋めていましたので、30~40人でしょうか。

先生はここで初めて講義されたのですが、受講者の反応もよく「また今度続きを」とおっしゃっていたので、ネタばらしはほどほどにします。

まずは百味百見だんすですが、225種の薬を入れることができ、600種類の組み合わせができます。富山と千葉にしかないそうで、今回大きな収穫だった、漢方薬を調合して14日分に計り分ける操作を動画で見ました。そのはかりは近畿大にもあるそうです。

まず、漢方とは何かについて。江戸時代までは漢方だけしかなく、オランダから医学が入って来たときに区別して蘭方とか漢方とか呼んだそうです。そして富山といえば薬とか薬売りで有名です。富山の人はみな知っている話でしょうが、広貫堂のサイトを貼っておきます(この反魂旦(はんごんたん)は別の店からお菓子にもなっていて、広貫堂では丸薬丸める体験ができます)。このような話の紹介がありました。
http://www.koukandou.co.jp/ayumi/

病院の薬剤部の方ならではの話に、和漢薬は女性がすごく飲んでいる(40才くらいから増え、更年期と関係?)とか、不定愁訴や冷え症が病気として多いというものもありました。東洋医学は体質を変え、病人を理解するのに対し、西洋医学は困りごとが分かっている場合、病気を標準化・原因解明して病気を理解します。

「証」の話ももちろんあり、体調がバイオリズムのように動くことです。あと、お薬の説明書ですが、例えば葛根湯の説明書は詳しくありません。風邪の他に肩こりなどいろんな時に使われます。お医者さんの説明を聞きましょうと言われました。

その他平安時代以来の詳しい診断法、診断基準。和漢薬とのつきあい方は投資信託のように長い目で行きましょうとのアドバイスも。

後半は、生薬の写真がいろいろ出たり、最初に書いた調合のビデオを見せてもらったりしました。例えば牡蠣の殻が牡蛎(ぼれい)として、クマゼミのからが蝉退(せんたい)として使われるなど、植物性のものは多少は知っているつもりでしたが、奥深いものがありました。本来は毒のものを毒抜きして使うケースもあり、食べ物の例だと石川県のフグの卵巣の糠漬けがあります。処方はとても緻密に計算されており、オーダーメイドもできます。

この組み合わせで何に効くでしょう?というクイズも。

煎じ薬は、市販の漢方をインスタントコーヒーとすれば自家焙煎コーヒーに例えられ、ぜひ煎じ薬を試してみてくださいと薦めておられました。困るのは、医食同源だから食物アレルギーが出ることです。

質問タイムではいろいろ質問があったのですが、わたしの質問から。大事なことだったらしいので。

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Q.複数の処方薬(ちなみにツムラですが)を西洋医学の薬と一緒に、薬剤師さんに飲み合わせを聞きながら飲んでいます。漢方医の方らしいツイートを最近見て、複数の薬を飲むと多く入っている成分もあるから身体によくないとありました。本当でしょうか。

A.甘草(かんぞう)には注意が必要で、2.5g以上で怖いかもしれないのに、1剤で6gとか入っていることがあります。黄芩(おうごん)、麻黄(まおう)も注意しましょう。

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先生は終わりの方で、誰かの質問への答えだったかもしれませんが「西洋薬の飲み合わせはみな気にするのに、漢方薬だとしない」「高い抗ガン薬があるけど漢方薬はとても安い。西洋医学的なエビデンスがあれば世界中に広まる」というお話で、続きをまたできたらいいですねと終わりました。

そのあとオープンキャンパスになったので、もう入学してるから失礼し、特別措置の手続きをして帰りました。

今回入室しがけにお土産もらいました。この鳥は「まなぴー」といい、量子力学と確か別の物理の授業の中、可愛いけどシュールなシチュエーションで登場してました。リングノートを愛用しているのでこのノートの使い心地が気になりますし、消しゴムに角がいっぱいあるのでマーク試験に使えそうだし、学外の試験でも使ってみます。

雪はとっくに消えうららかな日も増えてきました。今週末、最も楽しみな毒の話は距離のある魚津ですが果たして行けるでしょうか?

サイエンスカフェとやま第25回「新しいお花を作りたい!」(2017/9/23、とやま健康生きがいセンター1Fカフェゴッコ)その1。

ヨシダヒロコです。

(2018/03/06 1:49追記:写真があったのを思い出しました。冊子もいただきました)

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この話題書きたかったのですが、大変遅くなりました。写真の著作権についてゲストに問い合わせているうちに延び延びになってしまいました。富山市郊外で(この建物ではスポーツ教室など行われている)、ここでの開催は初めてだと思いますが少人数で和気あいあいとした、しかし議論が活発なサイエンスカフェでした。しかも盛り上がりすぎて大幅延長。

思えばまだこの頃は、着いたら暑くてジュースか何か頼んだ覚えが。原稿書いてたのは冬で、もう少し春っぽくなってきました。

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とやまサイエンスカフェのブログ↓より。資料や不思議な花の写真もあります。上のチラシのpdfもあります。色はpdfの方がきれいなのでここにも付けておきますね(pdf)。

http://sctoyama.jp/?p=2383

ゲストの佐々木克友さんとお連れの方々ははるばるつくばの農研機構よりいらっしゃいました。お花の育種(品種改良)にバイオ(遺伝子組換え、最近ではゲノム編集など)が盛んに使われているのは、興味を持って講演などに行っていたのでわたしはもう知っていました。だから是非このお話は聞きたかった。日本は育種大国で沢山新品種を出しているそうです(青いコチョウランのこの過去ログなど(リンク)。青いチューリップ作る試みもブログにに書いたことあるんですが、昔のことなので話がもう進んでいると思います)。

それに、すごい技術だといわれるゲノム編集の話を目の前で聞いたのはこれが初めてでした。そういうわけで、隣接レストランであった懇親会に出られなかったのがすごく残念でした。のちに冬になって、ゲノム編集はもう次の段階に進んでいるとの情報が別方面から入ってきましたけど……。

参加者にはアンケートが渡され、「アレルギーの出ない小麦がもしあったらいいと思うか」「角のないウシがいたら」などのテクノロジーでできた農産物の例が載っていました。

農研機構はつくばの花き研究所で、その日も研究してから来られたそうです。チューリップの品種改良では富山と研究協力しています(ここはチューリップの栽培が盛ん。楽天で球根を買ったら「適した気候は富山・新潟」などと書いてありました。駅でお土産として売ってますし、チューリップフェアの砺波市にある富山県花卉球根農業協同組合などから通販でも買えます)。

育種とは何か。遺伝子は生命の設計図ですが、変わると性質も変わります。都合よく変化したものを使います。

遺伝子とは復習。DNAなどでは、ごく一部の遺伝子がアミノ酸が沢山集まったタンパク質の設計図になり、お花の色や形を作ります。イネには約32000個、ヒトには約23000個の遺伝子があります。

遺伝子の中で直接アミノ酸を作らないジャンクの部分も役に立たないことはありません。ある部分は分かっているところもあります。遺伝子の発現とか安定性とか病気の研究とか、動物の方が予算が付くそうです。

初心者には難しいですが、メチル化の質問がいきなり出たのでしばらくその話(エピジェネティクス)。

育種に話が戻って、育種とは野生種→作物→多様化のようになります。例えばトマトの野生種の写真を見せていただいたのですが、南米にあって小さく、美味しくなく、毒があり(トマチン)、すぐに実が落ち、いっせいに芽が出ないといったものであるそうです。今のトマトは4tくらい食べると死ぬ程度です。

(このエントリ書いていて偶然見つけたこのスライドに、様々なペルーの原種があるのを見つけました)

イネでは脱粒性というのがあり、種粒が落ちてしまうのですが落ちない品種を選びました。インディカ米とジャポニカ米はDNAが1塩基違うだけですが、それを発見したのは日本人研究者です。

さて、お花の話になって、バラに見える写真が分割された画面に沢山出てきました。実は北米原産のトルコキキョウが混ざっていてややこしいです。今、(お花好きな人なら店頭で見ていると思うのですが)育種では(八重の)バラ咲きが中心です。最初は一重でした。「交配育種」といい、花粉をめしべに付けます。トマトでは、欲しい性質をかけ合わせます。それを繰り返し、数万~数十万の個体、5年以上かけます(これもどれくらいかかると思う?とクイズになった覚えが)。果樹だと50年以上で、研究者が退職するときにまだ終わっていないそうです。

農水省にジーンバンクというのがあって、種だけで22万、菊の遺伝子は300位管理しているそうです。

次は新種のカーネーション育種秘話です。農研機構HPに写真がある「ミラクルルージュ」「ミラクルシンフォニー」という紅白のお花。持ちがよいのが特徴で、リンクを見ると今後発売だそうで母の日にどうぞ、らしいです。

プレスリリース。

http://www.naro.affrc.go.jp/publicity_report/season/006539.html    魚拓

研究成果パンフレット。

http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/research_digest/digest_kind/flower_vegetables/027311.html    魚拓

このお花は、老化ホルモンのエチレンを出しません。交配(おしべをめしべに付ける)の親は「花恋ルージュ」で、複数の形質を並行しながら、形質がなくなることもあるため15年かかりました(1991~2006)。困った病気である萎凋(いちょう)細菌病に抵抗性を持ちます。

まず、カーネーションの1種から枯れにくいものを持ってきて、かけ合わせると最初形が悪いものが出てきます。その種を形の良いものとかけ合わせます。かけ合わせの回数は1000回以下です。一番いいものを交配で作り出すのが一番大変で、温度管理をせずにハウスの中でいいものができて、種にすると違ったものになってしまうこともあります。挿し木ならOKです。カーネーションは受粉の時に花びらをむしるので難しく、自然界では生きていけない花だそうです。

今度は、突然変異を利用するやり方。DNAが切れると、それを修復するときにミスが起きます。1.(DNAの)一部が欠失、2.塩基が置換される、3.他の配列が挿入される、などです。

DNA損傷は1. 活性酸素 2. 発がん性物質 3. 放射線 4.紫外線などで作り出せますが、試してみた末にアルゴン、ネオンの重イオンビームを使いました。アルゴン、ネオンは原子が大きいのです。理研の仁科加速器センターにて、ビームをどこにぶつけるか決めることができ、大きなエネルギーが発生するので、DNA損傷を作ることができます。

新品種はサイネリア、トレニア、ペチュニア、なでしこなどができ、黄色い菊は天皇陛下が見に来られました。キクは1年で2500株くらい処理し、色合いや形は6株くらいしか変わりません。キクは6倍体なので、染色体が一度に6本切れないといけません。植物でも動物でも成長して増えていくところに損傷があると遺伝していきます。

(わたしが急いで取ったノートには「ほとんど理研から論文が出ている」と書いてありましたが、天皇陛下が見に来られたのはこれかな、と思われる黄色い菊の研究紹介が農研機構のHPから探せました。重イオンビーム照射によるキク花色変異におけるカロテノイド酸化開裂酵素の関与

佐々木さんが沢山スライドを作ってくださったためこれでもまだ話の半分なので、さらなる変わった花の話を読みたい方は続きのエントリでどうぞ。

~その2へ続く~(リンク

間違いがありましたら、ご指摘お待ちしております。特に関係者の方々。

落合務シェフ 料理&トーク最終回(高志の国文学館、2018/02/09)。

ヨシダヒロコです。

南欧(特にスペイン、イタリア)の言葉や文化が好きで学んでいます。料理ももちろんです。慣れ親しんだ和食を初めとしていろんな国の料理に興味があります。

この文学館にはイタリア料理店ラ・ベットラ・ダ・オチアイがあってランチにひとりで1回だけ行ったことがあり、ポルチーニ(きのこ)がこんなにいい香りのするものだと知ってほとんど感動して帰ってきたことがあります。日本にも乾燥したものはありますが全然違い、お店の方に冷凍空輸していると聞きました。パンも沢山出た覚えがあり、ドルチェとエスプレッソも頼みました。メニューには”Lunch”ではなく、ちゃんとイタリア語で”Pranzo”と書いてありました。

このトークショーは10回以上開催していることを行ってから知りました。早く知っていればよかったです。シェフのトークと料理の実演が見られます。「ここはこうするといい」みたいなコツが聞けるのがいいですね。このトークは今回が最後でした。レストランも残念ながらシェフがあちこち移動するのが大変とかで、キャパオーバーのため来月末で閉店します。すでに閉店まで予約で一杯で、この後電話したときには遅すぎました。名古屋や東京(2ヶ所)の店にまたいつか行ってみたく思っています。

質問タイムの後、お薦めのオリーブオイルなど紙袋にお土産いろいろもらって(お代が1000円だったのですがもらいすぎです)、希望者には記念撮影(ツーショットとか)してお開きになりました。お話は1時間ちょっとでした。

簡単にレポをすると、2月9日にはまだ雪がよく積もっていたし、電車の都合などで少し遅れて着きました。イタリア風オムレツを作っていました。会場はほとんど女性で一杯。

この日のレシピです。いま気がついたらなんと直筆サインが。
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メモより。

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まず、フライパンでのオムレツのひっくり返し方は、フライパンを上に上げるのではなく下げます。両面焼き、皿にそのまま滑らせても皿にひっくり返しても気分で構いません。

ペペロンチーノは日本で人気ですが、イタリアではそのままでなく他に具を入れます。(ニンニクをオリーブオイルで炒めながら)ニンニクは食べても別にいいけど、そうするとニオイがするので、イタリア人はニンニクオイルだけの方を好みます。別に食べてもいいんですよ!(←2、3回くらい言ってました)。イタリアではニンニクを塊のまま入れるとも言っていたかもしれません。

レシピはいくらでもお渡しできますが、火加減は人それぞれなので同じようにできないのです。

生クリームは、30パーセントのものが売ってないので、45パーセントを牛乳で薄めます。煮詰めたいからそうしています。

白ワインは入れても入れなくても構いません。レストランだとワイン沢山ありますけど家庭だと買ってこないといけないですから。ワインを入れるときは、跳ねないようにフライパンの温度を下げます。

塩は1.5パーセント、海水が2.5パーセントくらい。味見する人?と聞かれてさせてもらいましたが沢山入れていました。パスタについて以前質問され「半分茹だっていて半分固いのです」シェフ「?」ということがあり、結局その人は2人分のお味噌汁の鍋で茹でていたことが分かりました。質問者「そういう問題ですか」シェフ「そういう問題です」。

入れる塩の量は見ててすごかったと思います。わたしも結構入れますけどね。

パスタは袋に書いてあるより1分早く上げます。パスタ会社は一番美味しい時間を書いていますが、準備に時間がかかるので。

これはうろ覚えですけど「お皿をパスタの鍋の上で温めると冷めにくい」。

パスタをソースに入れてざっと混ぜます。うには最後に入れて、生ぬるいくらいにします。魚卵なので火が通りすぎるとよくありません。

(帰りに見た文学館周辺です)

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質問タイムです。

イタリアのパスタとの違いは?と。シェフの答えは、自分は勉強してきても日本人だし、お客様も日本人なので。イタリア人がお味噌汁作ってもなかなか難しいのと一緒です。イタリアと食材、水、土壌が違います。この数十年で差が埋められるようになってきたがまだまだです。20の州があり、村もあり、俺たちの料理が一番というところが沢山あるので追いつくには時間がかかります。

アクアパッツァについては、お酒を本来使うべきで、魚は何でもよいです。

桜木町(富山の歓楽街)については行ってません。(桜木町近くの)第一ホテルに籠もっています。あとゲームしてます。もう70ですし。

落合シェフのイカスミソースについて。よくぞ聞いてくれました。生クリーム入れたり、パンに塗ったり(だったかな?)色々使えます。

バーニャカウダ (bagnare/漬ける、再帰動詞という形では「お風呂に入る」) については北の地方料理で、南の人に聞いても知らないといいます。日本では前菜ですが現地では豪華でたくさん出します。

わたしの質問は、昔短期留学したイギリスで、イタリア人たち(多分南の人々)がみんなにトマトソーススパゲッティを振る舞ってくれてすごく美味しかったのだけどその後同じような味に会えません。ナポリ出身のイタリア語の先生は「マンマのソースでは」と言います。シェフの答えは、わたしもそう思いますと。トマトソースは家々で味が違い、『小さな村の物語 イタリア』(BS日テレ)を見ていたら、大きい鍋にソースを沢山作って、パスタは別に茹でてバサッとソースの鍋に入れみんなで分けて、「お兄ちゃん取りすぎよ」と言ったりして食べていたそうです。鍋で作った方が本当はおいしく、作ってもらったものが美味しかったのはその場の雰囲気もあったのではないでしょうかということでした。

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シェフは何かとても朗らかな方で、途中でケータイが2回だったか鳴ったのですが「誰のかなと思ったら自分のでしたね」などと笑いに変えてしまいました。「写真、バンバン撮って下さいねー」と大らかで。こちらも気持ちが明るくなるトークでした。もっと早く知っていればと返す返すも残念です。

帰り、サイン入り著書が売っていたので大きい方を買いました。説明が丁寧そうです。富山や近所の県にまたお話ししに来てくださることを願っています。
小さい方の本ですが、上2冊の本(上がミニ版)は多分内容が同じです。分かりやすそうでした。

大きい本はこちらです。本の写真をおみやげと一緒に貼っておきます。

 

第4回日本翻訳大賞読者推薦作品投票(2018/01/20~31)(2018/02/05推薦文追記)。

ヨシダヒロコです。

translationaward

放送大の試験他でとっ散らかっていて、やっと投票する気力が出ました。こちらに書くのが遅くなりましたが、明日までです。

https://besttranslationaward.wordpress.com/

わたしの推薦文に問題がなければ、あとで貼り付けます。候補作には条件がありますので、HPをご覧ください。匿名での投票もできます。

(2018/02/05 4:18追記:今見たら推薦文が全部出ていました。バラエティに富んでいます。自然科学や医学その他の翻訳書を薦める人が出て欲しいです。去年『重力波は歌う』を読んで推薦しておくべきだった……去年、小説などは全然手が回りませんでした)

【推薦者】吉田 博子
【推薦作品】『遺伝子は、変えられる。――あなたの人生を根本から変えるエピジェネティクスの真実』
【作者】シャロン・モアレム
【訳者】中里京子
【推薦文】
医学・分子生物学分野で熱いエピジェネティクスを、豊富な患者の例(プライバシー配慮済み)と著者の広い興味範囲で巧みに結びつけ、難しい概念のハードルを下げた本。DNAの塩基配列はそのままでも、外的なきっかけなどで遺伝子がオン/オフになる不思議な現象で、親から引き継いだ遺伝子がすべてではないことを説明してくれる。ただ、ものによっては経験したことが子孫に遺伝するケースもある。エピソードが面白くて、ダビデ像は石の性質からかかとが弱くて修復をよくするというトリビアから人間のかかとの話に持っていったりして全体でエピソードが集まってひとつの「お話」のよう。読みやすく訳した翻訳家さんにも敬意を表したい。とかく難しいといわれる医学などの分野でもっとこういうポピュラーサイエンスの好著が出て欲しい。