さようなら、富山県近代美術館&2016年。

ヨシダヒロコです。

今年ラストのお出かけは、「近美」こと富山県近代美術館の移転に伴うクロージングと、溜まった本を本屋さんに買いに、でした。

富山県美術館、工事は順調に進捗中! 来秋、グランドオープン予定です。

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美術館の歴史は35年。わたしは何回も行ったわけではなかったのですが、気に入った作品が複数あって好きなところでした。科学博物館の隣で、そっち方面からも移転が寂しい的な声が聞こえていました。

時間を読み誤ってかなりギリギリに着き、入口で今年中にかけておきたい電話先と話していたため、受付に行ったのはリミットの10分後でしたが通してもらえました。今回の展示は『ありがとう近代美術館 PART2 MOVING! ミュージアムが「動く」』がテーマで、下の写真は地元サポーターも交え即興で作ったもの。上まで見上げる大きさのが3枚くらいあり、今の美術館の土と移転先(環水公園の辺りにもう作っている)、その他の国の土が混じっているそうです。写真撮影可のが何枚かありました。映像作品も。

常設にいろいろ好きなものがあるんですが、富山生まれ育ちの瀧口修造(批評家、画家、詩人、翻訳もした)の作品『私の心臓は鼓動を刻む』がこのタイミングで見られてよかったです。さーっと別展示のポスターを通ったんですが、ユニークでした。ショップが混んでいましたが、ハガキ買ってきました。『私の~』はデカルコマニーという手法で、ジャンルとしてはシュールレアリズムですが青い色を見ると条件反射してしまいます。瀧口の生涯についてはWikipediaで大体合ってます(美術館で初めて読んだ)。コレクションはほとんどここにあるそうなんですが、2005年までまとめての展示ができない事情があった、やっとできたというようなことを副館長さんが別紙に書いています。

展示の解説に印象的なことが書いてあったので、もらったパンフから引用します。

『博物誌』を著したローマの大プリニウスによれば、絵画の起源は、戦地に赴く恋人の姿をとどめようと、その影を線でなぞったことにさかのぼるといいます。このロマンティックな伝説が示すのは、絵画を描くということが、何ものかの痕跡を残す行為であるということです。同時に、この逸話ひとつからも、芸術が人間の感情と深く結びつきながら生み出されてきたことは疑いようがありません。

そうこうしているうちに6時の閉館時間になり、入口付近の広間にはマスコミが集まっていましたが、館長さんの挨拶を聞きました。来館者のありがとうメッセージを集めていたんですが、中に「ここが初デートでした」というのがあったと。色々感慨深げでした。近くの美術館でありながらなかなか足を運べなかったですが、移転後また行きたいです。下は挨拶の様子をHPから魚拓取りました。部分開館は3月で、移転の理由は知りませんでしたが耐震性の問題だそうです。

12月のお知らせ

知る人ぞ知る、なんだろうなという画家も扱いますが、常設にはピカソやシャガールもあって親しみやすいです。

下は記念に行われたライトアップですが、美術館での準備の様子は上のHP魚拓にあり、あとわたしの撮った写真。

富山県近代美術館HPトップページ-魚拓

新しい美術館のパンフをもらったんですが、これと同じ内容です。屋上庭園ができます。

http://tad-toyama.jp/

そんな訳で世知辛い世の中ですが、1年の最後に美術品に治してもらったような気がしました。こういう潤滑油は大事ですね。

それでは、よいお年をお迎えください。

『銀河鉄道の夜』プラネタリウム展示 by KAGAYAさん(2015/06/20、富山市科学博物館)。

ヨシダヒロコです。

Twitterできれいな写真や星の話のツイートを見つけ、KAGAYAさんを知るようになったのですが、はじめ無理して金沢の外れのプラネタリウムまで行こうとしていたら、土曜夜だけだけど6/27まで富山でもやっていることを知りラッキーでした。

その前、GWにサイエンスヒルズこまつでやっていた『オーロラの調べ』は色々あって行けませんでしたから。KAGAYAさんのトークショーまであったのに。これは新作なのでこれから全国に広がると思います。

公式サイト。
http://www.kagayastudio.com/aurora/

さて『銀河鉄道の夜』ですが、ご存知宮沢賢治の動画童話を星の解説を入れながら短くしたもので、天文台の方の春の星空の観察入れて40分ほどでした。今回カップルは安くなったらしいです。後で書くようにエンディングは分からないようになっているのですが、カップルが見るにはちょっと悲しい話かも。

わたしはこの日、サイエンスカフェとやまに行こうと思いながらも調子の悪さでこことのはしごを諦め、ギリギリに入りました。新幹線開通後、駅につながった停留所から路面電車に乗ったのは初めてだったかも。

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子供の頃は生き物と星が大好きで、学研の事典(写真や絵が沢山)を何回も読んでいたし、ギリシャ神話も大好きでした。この神話は12星座の星占いに名残が残っていますね。宮沢賢治も好きでした。だからそのころは「科学文化センター」だったここのプラネタリウムもよく行ったかと。改装後、ひさしぶりに来ました。

公式サイト。全国を再度巡回中のようです。
http://www.gingatetudounoyoru.com/

CGはこの通りですが、これがプラネタリウムの天空に広がって、きっと賢治の世界はこんなのだったのだろうなあと。ただ美しかったです。

途中星の解説が入るので、銀河鉄道がどういうルートを通ったのかがわかりやすかったですし。話はずいぶん忘れていましたね。一番印象的だったのは燃えているさそりの赤い星(アンタレス)で、もとはけなげなさそりの話です。神話では生き物が星に変えられるというストーリーがよくあります。

そういえば、『よだかの星』のよだかもけなげな鳥だったなあと思い出しました。ちょっとググると出てきますが、実際本にあるような醜い鳥ではなかったようです。さそりもさそり座も世の中では怖いイメージを持たれていますが、賢治はそういう生き物へのまなざしも温かいのだな、と。

話のラストは分からないようになっています。あとでKindleで童話集を買ったら、結構長さがありそうだったので仕方ないかとは思いましたが、あのCGはもう5分でいいから見ていたかったです。それだけが残念です。

夏至近く、7時前の科学博物館。時間を延長しています。大人向けに『HAYABUSA 2』などもあるので、またこんど。

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この日はまあ天気が良かったので、夕暮れの富山駅も綺麗でした。

2015-06-20 19.18.40(6/28 17:01追記:子連れのお母さんが「難しかったね」と言っているのが聞こえて、「これ、童話だよ?」とちょっと意外だったのですが、同業者の友人によるとフィクションを楽しむには訓練がいると)

追加情報ですが、KAGAYAさんは星の写真集をちょうど出されるそうで、条件や設定が書いてあるので、見るだけでなく撮る方にも参考になりそうです。