ヨシダヒロコです。
ほとり座ができる前後はいろいろ書いていた割に、行くのがこんなに(2年)遅れました。今までも見たい映画いろいろやってましたけど、映画見にいくこと自体に使えるお金なかったり余裕なかったり。昨年末も『ドリーム』その他東京でジタバタしたあげく見られなかったり。まだ書いてませんが、『ドリーム』はDVDでですけどとても楽しませてもらいました。また書きます。
さて、ほとり座です。総曲輪(そうがわ)通りの向こうへ、電停中町(西町北)のそばを入っていくと繁華街としては寂しいのですが中央通りにあります(総曲輪とも賑わってた時代を知っているので寂しいです)。金沢と同じく、富山も中心部が駅から離れています。モータリゼーションの影響で、今は郊外の方が栄えているでしょう。
しばらく迷って控えめな看板を見つけ、少し遅れて入りました。ライブハウスも兼ねていると知ってましたが、椅子は普通のオフィスの椅子様のもので、大きなディスプレイに向かって20席ほど並べてあります。ワンドリンク制なので、普通の映画館くらいの料金で飲み物ついてきます。ウィルキンソンのジンジャーエール瓶(辛口も)があって嬉しく、迷わず選びました。わたしは服薬している都合でよく水を持ち歩いては飲むので、本当は飲みもの持ち込み禁止のところ、許可を取りました。
今回の映画はどこで知ったのだったかな。研究員(どうやら教授でなくポスドクらしいですね)が予算出なかったりで頭脳流出したり、合法ドラッグ製造に手を染めたりして警察のご厄介になったりという話で、先月も書いたのですけど3部作のコメディです。監督は長編初めてで大ヒット。今作は2作めです。1作目は日本でDVD化されておらず、今夏イタリア映画祭『Viva! イタリア Vol.4』で上映します。
1作目(原語です)
今作
http://www.synca.jp/itsudatte/
筋は『ブレイキング・バッド』(未見)に似ているそうですけど、前科持ちの研究者たちが専門知識を生かし、「研究員ギャング」として捜査に協力します。1作目のあらましは2作目の冒頭にあったので助かりました。
ある人が「今まで20年以上研究者やってきてこんなに人の役に立ったと思ったことなかった」というようなセリフが泣けたと(多分研究者の方)ツイートしてるの流れてきました。わたしは、辞めた研究員が中華料理屋で働いて仕事に慣れずどつかれたりしてるのが物悲しかったです。
みな必要とされてると知り張り切って、終盤は「その車はやめた方が……」いう不謹慎な「クラシックカー」まで持ちだして(ローマは歴史があるし展示でもしてあったのでは)道路を疾走し、アクションもあるし大活躍します。個人的には不謹慎な「クラシックカー」、よく出したなと思ったけど笑ってしまいました。太っちょの化学専門家は存在感抜群でした。ものがドラッグなので、化学が分かる方はもっと面白いと思います。
「サピエンツァ」という言葉が数回聞こえましたが、ローマ・ラ・サピエンツァ大学が協力している模様です。なんと「協力したよー」と第3作の宣伝とかしてます。
https://www.uniroma1.it/it/notizia/smetto-quando-voglio-un-ponte-tra-il-cinema-e-la-sapienza
あと、日常会話ではこんなもんなの?と思うほど口が悪い。研究者も警察も。cazzo(発音はカッツオ)というのは男性の局部ですが、話してる間にバンバン言ってました。以前、「僕はかつよさんとかそういう名前の女性とは結婚できない」ということを日本在住のイタリア人が本に書いてました。だから映画の中の皆さんはきっととてもお上品なんですね。
聞きにくいけどわたしの先生にも質問しておきますので(そのためにSkypeレッスン入れるかなー物好きだな自分)、気になる人はまた追記を見に来てください。
(2018/08/14 19:32追記:やっとレッスン受けました。昔この単語は放送できなかったんだけど、今では全くどこでも流れているらしいです)
富山では上映期間もう終わるし、都市部ではほぼ終わってるし、早く書いておこうと急ぎました。久しぶりに映画館に行って楽しかったです。今月ほとり座は少し改装してカウンターやレジは1階になるとか。あと学生証を持っている大人(放送大学とか)も学割効きます。
パンフにはイタリアの研究者の日本と似てるように読める現状なども書いてあり、『旅するイタリア語』で音楽や映画のコーナーを持っている野村雅夫さんなども文を寄せています。
あと、チラシの裏も。
ほとり座、ちっちゃいけど長く続いてほしいです。少し離れたMax Theaterも上映するものが違うので、お互いに映画好きなお客さんがたくさん来てほしいですね。