ヨシダヒロコです。

Manitoba Coupon Maven – Michelle Roy 002 Baby’s First Clothes https://www.flickr.com/photos/formulaexo/3301971744/
(書いてすぐ追記:2016年3月にこんなの書いてます
第1シーズンも燃え尽きるお医者さんが出てきたりして「うわあ」となったんですが、第2シーズンで話が深くなった気がします。『コウノドリ』はいろいろ辛いから見られない、という方もいらっしゃるかも。ということでわたしもわたしの辛かった話をします。辛いと時には泣きながら、なんで見ているんでしょうね。
主人公は産科医の鴻鳥(コウノトリ)サクラ(綾野剛)、四宮春樹(星野源)、下屋加江(松岡茉優)、新生児科医の白川 領(坂口健太郎)、助産師の小松留美子(吉田羊)などです。妊婦さんやご家族は毎回ゲスト出演なのです。
キャスト http://www.tbs.co.jp/kounodori/cast/ 魚拓
ゲスト http://www.tbs.co.jp/kounodori/guest/0.html
ゲストは魚拓取れないのでHPなくなったら終わりですね。様々な俳優さん、女優さん、出演した赤ちゃんの顔写真と役柄紹介(赤ちゃん以外)があります。
コウノドリで描かれていることは、ほとんど現実。
他の医療ドラマと違って、文句をつける部分がほとんどない。— 産婦人科医 (@syutoken_sanka) 2017年11月17日
わたしは20代はじめでハラスメントのためうつになり、治らないまま結婚して今度はDVに遭い、別れましたが病状が悪くなって実家に帰り、30代を棒に振りました。その間に実は双極性障害だったと分かりました。結婚するときも産婦人科チェックはしたのですが、正直ジェットコースターのように振り回されそれどころではなく。離婚後少し一息つけるようになったらもう40代になっていました。メンタルの治療は恐らく一生です。
40代初め当時好きになった人(もう過去形に近いのでそう書きます)について初めて「この人と似た子供がいたらいいのにな」と思ったものでしたが、それは叶いませんでした。双極性障害の人には妊娠は勧められないと主治医に言われたからです(遺伝性がある)。実際にはそこのところ知らずに産んでいる患者さんがいるのですが、実際自分の面倒を見るのも大変な患者さんが多いでしょう。年齢的なものもあり、甥姪をせいぜい可愛がることにしました。もう大きくなっておばちゃんの相手はあまりしてくれませんが。
そういうわけで、20代30代で「自分のような性質を持った子供が産まれたら可哀想だ」と悩みましたし、40代に到っては年齢的なものに加え、スタートラインにも立てませんでした。つくれば産まれるであろう子供が可愛かったのだと思います。まあ、今はペット2匹のお母さんですしそれもいいのですが。
そういうわけもあり、今回のコウノドリが悲しい現実を突きつけてくるのもあり、胸が痛いと思いながら1話を2回見たりしています。でももう終わってしまいますね。今作では第8話時点で2人の先生が辛い経験から新しい道を選ぶ決心をしましたし、小松さんの身に起こったこともわたしには人ごとではありません。こういう人は沢山いるはず。彼女が天涯孤独ということから、なんだか余計悲しくなりました。
妊婦さんでいえば、2話、3話の産後うつの方がよく気持ちがよく分かり共感しました。「自分なんていなくなっても誰も困らない」と掃除もせずに荒れた部屋で、構ってもらえない赤ちゃんがずっと泣いているというのは、赤ちゃんを除けば自分も経験しているのでこれも人ごとではありませんでした。それを夫が何も分かってあげないというのは悲しすぎました。
さらに、妊婦さんやお父さんやご家族の話だけでなく、上にも少し書いたように医療者の事情が出てきます。きちんと見ていなかったので見直そうと思いますが、子宮頸がんの話が最初の方にあり、サクラ先生と重要な関係にあるのですが、最近の村中璃子先生のジョン・マドックス賞受賞と合わせておさらいしておきたいと思います。大手メディアはどこも報じてないらしいですけどね。このがんに限らず、ドラマで何回も出てくる「自分の命を危険にさらしてまでも産みます」という気持ちも少し分かった気がします。
海外の一流科学誌「ネイチャー」 HPVワクチンの安全性を検証してきた医師・ジャーナリストの村中璃子さんを表彰(Buzzfeed)
四宮先生は能登出身だということが終盤で分かります。コミックスしばらく続き買ってなかったのでびっくりしました。まっとうな医療者にとって患者(妊婦さんは患者さんと言っていいのか分かりませんが)を失うというのはどういうことか、乗り越えることができるのかという、助けてもらってばかりのわたしには耳が痛い問題ですがその辛さを追体験できました。ちょうど生死とは何か、と秋には考えていましたので。救急など緊急性の高い専門では特に、医療者が潰れないようにするのが一苦労だろうなと感じました。
サクラ先生のモデルになった荻田先生はネット上で期間限定の外来をやっています。この発言がいいですね、と話題になったので引用します。産婦人科医か助産師になりたい中学生の子の相談。
さて、最後はピアノ音楽です。清塚さんは『のだめカンタービレ』の千秋役の吹き替えでもう知らぬ間に聞いていました。この作品ではサクラの吹き替えですが、サクラも弾く演技うまいというか今回かなり頑張ったそうです。わたしは弾かないから分からないけど。