『重力波は歌う』(原題:Black Hole Blues)を読了しました。

ヨシダヒロコです。

「重力波がノーベル物理学賞を取ったのにヨシダさんは黙っているな」と思っていた人もいるかもですが、この本をノーベルウィーク前からちまちま読んでいました。ハヤカワは文庫で出したんですね。わたしはハードカバーなのでなにか違うかもしれませんが、ハードカバーで260p、文庫で320p位の本です。

買ったのは発売直後の2016年6月頃で、去年は読書が進まなかったためいろんなものが積ん読になり、今片付けています。最も読みたかったうちの1冊がこれで、ただ重力波については詳しくないため躊躇はしていました。読んでみて思うのは、去年ラッキーにもKAGRA見学会に当選して行ってきて、ブルーバックスの『重力波とはなにか』を読んだ後に飛騨サイエンスカフェで重力波の話を聞いてきた後だからかもしれませんが、物理の話よりは研究者の生い立ちやキャリアや性格が生き生きと書かれていて一般の人にも親しみが持ちやすいと思います。面白いノンフィクションというか。

『重力波とはなにか』(ブルーバックス)読了&スーパーカミオカンデ一般公開(2017/09/04より申し込み受付)。

 

それから、LIGOという巨大プロジェクトの中での複雑な人間関係が書かれていて、中には”Rashomon”という題名の章があり日本語では「藪の中」になっていますが、あとで人が触れたがらないような辛い出来事が起こって、それでも著者はその出来事を本に書いたという箇所も。個性的な人には章が割かれ、温厚で問題を起こさない人はさらっと触れられるだけのようです。

LIGOはレーザー干渉計という今主流の形をしていて、L字型に2本のパイプがクロスしていて中をレーザーが走るのですが、1本の長さが4kmもあって地上にあることもあり、こんなことが起こるの?というハプニングがあります。いかにもアメリカな事件なのですが管理も大変だと思いました。もちろん技術的な話もあるのですが、それすらストーリー性がありました。

重力波がなぜ「歌う」かというと、こういう音を出すからです。近くにいれば鼓膜に届くかも、と夏に飛騨で聞きました。本の中で著者のレヴィン先生は、「エレキギターだけだと音はほとんど出ないけど、アンプを通すと大きな音になる」というように書いていて分かりやすく、このYouTubeはそういうことだと思います(電気信号に変えている)。

この本はわたしが修士号(物理系、科学史)のために今後なにか書くとしたら参考になるスタイルで、1つのプロジェクトの歴史を「読ませる」やり方でぐいぐい引っ張っていきました。惜しいのはどちらも原文を参照していませんが、国立天文台のTAMA300が単にTAMAとなっていたり(p235)、p225ではVirgoが(ヴァーゴ)とふりがなを振ってありました。訳者の確認ミスかも?

そのうち書きたいと思いますが、この間LIGO-Virgoが中性子星合体を観測した記者会見があって、ライヴで見ていました。興奮しすぎたせいと長々英語聞いたせいで2時間ほどするとヨレヨレでしたが、Virgoはヴァーゴと呼ばれたりイタリア語でヴィルゴと呼ばれたりしているようでした。どうも後者が正しいらしいです。

その記者会見で、あとがきにあった「マルチメッセンジャー天文学」が本当に幕明けになりました。何というか、すごい時代になったものです。もう2年かそこらでLIGO-Virgo-KAGRAのコンビになるんでしょうね。楽しみです。今はKAGRAで頑張っている苔山さんという方が(たぶんKAGRA見学会でLIGOの説明してくれたのもこの方かと)最後に列挙してある研究者のリストに載っていて、ちょっと胸が熱くなりました。

超弦理論の大栗先生が、朝日に本書を含めお薦めの本を載せています。ソーン先生はわたしも読みたいし、まあ順番ですね。上で書いた安東先生もあちこちの重力波研究に携わっているそうですが、ここに挙げられた川村先生はLIGOのノイズ・ハンターだったそうです。日本人が頑張っていると報道になっていました。残りの2冊はこれです。
http://book.asahi.com/reviews/column/2017102200003.html 魚拓

キップ・ソーン先生の本は品薄のようです。もともと人気のある方ですし。

安東先生の本と川村先生の本は、注文する場合に副題まで確かめないと。同じ東大系なのに何でほぼ同じタイトルにした?

LIGO-Virgoの中性子合体で、夜更かししてYouTube会見を見ていた興味ある人のうちNewton編集長は過ぎてしまった校了日をぶっちぎってこのニュースを入れることにしました。今日は2017/10/29ですが、まだ発売したばかりなので特集が一部サイトで読めます。Newtonは研究者の皆さんも読んでいるようで(長年の愛読者だったりする)、面白そうな話題が多いので、Fujisan.co.jpで定期購読することにしました。

最後に、2014年の再放送ですけど2017/11/01「コズミック☆フロント NEXT」は重力波特集です。建設途中のKAGRAが見られます。オンデマンドにも長く残っているでしょうか。今の所、最近の急展開を突っ込んだTV番組はないですね。
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gacco『Memento Mori–死を想え』(東北大大学院文学研究科 鈴木教授)2回目受講(2017/10/03~11/06)

ヨシダヒロコです。

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去年受講したこの講座いま2回目に受講していて、最終週になりました。ビデオの視聴はほぼ終わり、去年採点が大変だったのか、エッセイは相互採点です(Courseraなどでやったことある人には分かると思います)。

去年のレポ。

gacco『Memento Mori–死を想え』(東北大大学院文学研究科 鈴木教授)でしみじみする。

鈴木先生の講義内容に特に変更はなく、字幕としてダウンロードできる分を分かりやすく言い換えたり、変更があるようです。2回聞くと話には慣れてしまったので、来年はもっと発展型の講座が出るのを待ちたいと思います。

受けたことがない方には、11/6までなのでまだ間に合うと思います。締め切ったと思いますが今年は東京と仙台で直接講義もあるのでした(有料)。

gaccoでは「オーロラの謎」を受講予定で、こちらは新事実があったので内容のアップデートを期待しています。毎年Courseraで盛り上がっているペンシルバニア大の”Modern & Contemporary American Poetry (“ModPo”) “に2回目に参加できたので、今年も修了証は期限に間に合わないけどゆっくりやってます。

この2つのMOOC講座についてはまた書きます。

平成29年度後期の放送大学(選科履修生入学、修士選科生休学継続)

ヨシダヒロコです。

修士全科生(フルの学生)は受験したかったのですが、8月の段階で学部レベルの勉強(数学・物理)もお金も間に合ってないことがはっきりしたので延期しました。修士は自然環境科学プログラムの物理で受けるつもりです。来年行けるかなどうかな。

学部の物理導入・基礎科目はなんとか自分で番組見て勉強し、専門科目も録画して見ようとしていたけど、力学(力と運動の物理)半分くらいでつまづいたので、えいやっと3科目全部取りました。「場と空間の物理」は電磁気学と相対性理論、「量子と統計の物理」は量子力学と統計力学です。とりあえず1年間の選科履修生で。

入学金入れて4万ほどになったので、そのうち書きますがことし仕事のないわたしにはきつく、何とか払いました。物理だけで大変だし(今期で合格するか分からない)、今期まで大学院は休むことに。

2017-10-13 09_Fotor

 

Excelで作った、2学期の進み具合です。前学期から復習しているものもあって、「暮らしに役立つバイオテクノロジー」や前学期履修した大学院科目「現代生物科学」はその部類です。数学など夏に1回気力がとだえて、最近また再開していますし、何に苦労しているか丸わかりですね。複数回視聴しているのは分からなかったからとか時間が開いたから、赤文字はもっと分からなかったものです。最近は放送教材読まないと、とちまちま読んでいるのですが、物理専門科目はやはり難しいです。

(2017/10/20 1:24追記:物理の3科目と「現代生物科学」以外は自習です)

 

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特別講義では益川・梶田先生のもの(対談で子供の時のことなど話してて面白いです)、セクシャルマイノリティに関する「 「まぜこぜ社会」が世界を変える」などが楽しかったですが、録画した割に見られてません。授業も同じくで、「コンピューターのしくみ」などの元学長さんの授業を受けたかったのにボヤボヤしていて今期最後のようです。ご本人がFBでおっしゃっていたので。録画はしてあるから本だけ買っておきましょうか。

他に、「生命分子と細胞の科学」は学部では一番難しい生命科学系と思いますが、まあまあの難易度。

意外なヒットは「和歌文学の世界」で、和泉式部の回とラストの現代歌人の回が特に好きでした。先生方が歌人ゆかりの場所を旅して見せてくれます。ちゃんと確認してませんがこれも今期で改訂するという話があり(見てませんがネット上にもある募集要項にあります)、ネットでは一般の人でもみんな見られる科目のようです。アプリを使えばスマホやタブレットでも。

面接授業(スクーリング)には近所で行きたいの2つあるんですが、行けるかなあ、です。

#今はダイレクトに仕事に生かそうと思って勉強してはないのですが、翻訳のトライアル受けるときに「○○を勉強してます」と伝えるか履歴書に書いておくと、例えば医療機器で物理の原理的なものが入った設問が来るようです。

第24回いたばし国際絵本翻訳大賞(英語受付終了、イタリア語受付中)(申し込み2017/08/24~10/31まで)。

ヨシダヒロコです。

この間のイタリア語検定準2級は、先生とのSkypeレッスンでの答え合わせの結果、ギリギリで作文が基準に達してないかもと言われました。まあそれならそれでまた頑張るしかないのですが、気分を変えたくなりました。ちなみに持病もあり、試験後3日疲れて寝込みました。今は受かってなければ試験は試験でやって、翻訳もやりたいなと思っています。英日医薬翻訳ももう1つは通信講座受けたい(受けないと仕事取れないと思う)ので、お金ないのに困っていますが。

今年は日伊学院の翻訳コンテストを提出しそびれてしまい残念で、なにかやってみたかったのでこれ。英語部門もあるんですが、受付は終了したそうです。絵本は字数が少なく難しいので英語翻訳でも避けていました。でも英・日では詩歌の勉強も趣味を兼ねて最近していますし。何より絵本のあらすじが気に入りました。

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https://www.amazon.it/Sogni-doro-pomodoro-Elisa-Mazzoli/dp/8897870899

画像はAmazon.itからです。

コンテストのHPよりあらすじを引用します。トマトが嫌いというのが面白い。そういう人あの国にいるのかなあ。著作権的にはどうかなという写し方をした本のページがネットにあって、見た場所の解釈があっていればかなりこのアニータちゃんは面白い子です。

イタリア語部門

書名SOGNI D’ORO POMODORO」

:Elisa Mazzoli

:Cristina Petit

トマトを食べたくないと泣き叫ぶアニータは、食べるまで戻ってきたらダメ!と、トマトを持たされたまま、ママとパパに食事のテーブルから追い出されます。お腹はすいているけれど、絶対にトマトは食べないと固く誓い、パパとママの気が変わるのを待ちながらトマトと遊び始めると・・・。

©2016 Francesco Brioschi Editore srl

エントリーにお金がかかりますが、絵本代も結構あるようです。取り寄せると高いですからね。板橋の絵本館はボローニャに関係があるらしく、ああいう静かな街で勉強してみたいと思ったりしてます。もう申しこんだので、お金は明日払います。本がなくなったりすると早く受付終了するそうです。

出版などの翻訳経験があるとNGですが、わたしは下訳のみで名前は出たことないので大丈夫でした。

応募要項は以下の通り。

http://www.city.itabashi.tokyo.jp/c_oshirase/084/084989.html  魚拓

申し込みの時点でわざわざブログに書いているのは、情報提供の意味もあるし、身体が弱いため細かく体調調整をしているので、ここに書くことで自分が頑張れるよう追い込むという理由があります。

おそらくイタリア語(翻訳も含む)学習中の人が見てるんじゃないかと思いますので、絵本は結構難しいのですがいかがですか?

出張CiRA(iPS細胞研究所)カフェ × 聞イテミル・考エテミル!?「iPS細胞の現在:じん臓・すい臓・肝臓の再生医療」in 金沢に参加して(後編・2017/07/09)

ヨシダヒロコです。

後編が大変遅くなりましたが、前編はこちらです。スライド表紙や建物内部は撮影OKを頂きました。iPS細胞研究所と金沢の研究者さんのグループ「聞イテミル・考エテミル!?」の共同主催です。

出張CiRAiPS細胞研究所)カフェ × 聞イテミル・考エテミル!?「iPS細胞の現在:じん臓・すい臓・肝臓の再生医療」in 金沢に参加して(前編・2017/07/09

 

2人目のゲスト、長船(おさふね)先生はじん臓・すい臓・肝臓の研究をなさっている先生で、まず専門を決めたきっかけを話されました。

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増殖分化機構研究部門 長船 健二 教授

https://www.cira.kyoto-u.ac.jp/j/research/osafune_summary.html

研究概要、略歴など。

先生が医師になった頃、研修医のシステムは今とは違っていました。わたしは先生と同年代で、医師の友人がわずかですがいるので少し分かります。専門を決めようとしたとき、開業医の息子でもないし何でも選べたのですが、病気で壊れたら再生しない臓器と再生する臓器があることに興味を持ったそうです。卒業した平成8年には再生医療はメジャーではありませんでした。じん臓の再生に関する研究をなさっていたそうです。

#詳しく知りたい方は、先生の研究についてのコラムがこちらにあります。

インタビュー『“未来”の担い手たち』

腎臓、膵臓、肝臓の再生に挑戦する(1)-全2回- 長船 健二 氏

http://www.jst.go.jp/ips-trend/column/future/06/no01.html   魚拓

(2)

http://www.jst.go.jp/ips-trend/column/future/06/no02.html    魚拓

前のゲストで出てきたiPS細胞の写真がまた出てきました。細胞があっちにもこっちにも固まっているそうです。無限に増えるのですが、くっつくと働きが悪くなるのでバラして別の皿に入れるそうです。200くらいの様々な細胞になれるそうです。

再生医療とは、健康な細胞や臓器を移植することで病気を治すことです。メカニズムはとりあえず横に置いておきます。

次に、「再生医療用iPS細胞ストック」の説明がありました。ニュースレターには載っていて、山中先生がTVでお話ししていたような記憶があり(寄付すると出演番組がメールで送られてくるので)今回のサイエンスカフェでも事前にこの用語を含めて何を知っているかアンケートを取られました。

例えば患者さん自身からiPSを取るとすると、取ってきて育てるのに3ヶ月くらい、しかも悩ましいことに育てると性質がバラバラなものができる(がん化含む)そうです。iPS作成の品質評価のステップで1年間、一番お金がかかります。次に分化誘導というものを行い、ES細胞のように発生の時にどんな刺激があるか、分かる範囲で同じものを与えてiPSに導きます。その品質評価が約10ヶ月くらいかかり、お金もかかります。

(広報の方から、上の長船先生の発言が少し分かりにくいので補足です)

「2014年の加齢黄斑変性の臨床研究の場合、細胞の採取から患者さんに移植するまでで約10ヶ月かかりました。その間に品質評価や分化誘導を行います。同時進行で行われる部分もあり、必ずしも足し算した時間とは一致しません」

今、ここに脊髄損傷になって救急車で運ばれてきた患者さんがいたとして、すぐに処置すれば治るかもというときにこれでは間に合いません。それで、もともとiPSのストックを用意しておくのです。

HLAホモiPS細胞というのがあります。HLAという免疫に関わる細胞のタイプ(番号)が同じな場合、輸血や移植のときも自分と同じと見なして拒絶反応が起きません。日本人では、HLA のA 24:02とB 52:01とDR-B1 15:02の3種で16%を占めます。両親から受け継いだHLA遺伝子が同じ場合をHLAホモといいます。

HLAホモの方は珍しいのですが、HLA型を調べる臍帯血提供者や骨髄ドナー、献血されたかたの中から同意が得られた方から、HLAホモの方を探して協力していただいています。細胞培養施設には臨床グレード(基準)があります。細胞調製施設(Facility for iPS Cell Therapy: FiT)など、写真を見せていただきました。

2017/03/18に、iPS細胞ストックは滲出性加齢黄斑変性の患者さんの手術に使われました(「他人のiPS細胞」などと記事になっています)。理研CDB高橋政代プロジェクトリーダー、神戸中央市民病院、大阪大学、CiRAの成果です。

*****

休憩の前にQ&Aタイム。

Q  iPS細胞の保存期間は?

A ヒトでは-160℃で永久に。液体窒素を使う。マウスは-80℃で保存可能。

Q. 目の細胞のがん化を防ぐ方法は?

A. そもそも目ががん化しにくい環境と言われています。また、少なくともがん化しやすい遺伝子変化がないことは確認しています。万が一がん化した場合にもがん細胞を除去する方法があります。

Q. レトロウイルスはなぜ使うのですか?

A. 遺伝子導入・発現はベクターを使います。効率よく細胞に遺伝子を導入できます。20~30年前に遺伝子治療を受けた患者さんは、導入遺伝子のすぐ先にがん遺伝子があって刺激されてしまい、白血病になってしまいました。エピソーマルベクターは核の中に入りません(なので比較的安全と考えられます)。

Q. わたしの質問ですが、HLA型の表のところを聞きました。

A. 24:02などは種類です。3種で16%ですが、90%をカバーするため20万人のHLAを調べる必要があります。2017年度末までに3種30%が目標です。

****

ここで休憩です。

休憩時間には研究者さんつかまえて質問してもいいということだったそうです。飲み物とお菓子、両方いろいろが準備されて、乾燥したiPSの小さなサンプルがテーブルに用意されており、説明を受けながら容器に付いている拡大鏡を通して見ることができました。さっき見た写真とは違い、見やすいよう赤く染色してありました。

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事件が起こったのは話の後半でした。その日も金沢は暑くて(北陸が夏暑いことは割と知られていません)、何と停電になりました。タブレットで北陸電力を探してみると、金沢市がピンポイントでダウンしているようで、あの古い建物があだになったのかも。しばらくは「お茶でも飲んで待ちましょう」だったのですが、20分くらいどうなりそうもなかったので、先生とスタッフの方2人、計3人がそれぞれスライドを映したノートパソコンを持って(最新医学のことを話しているのに皮肉でした)薄暗い中マイクを使わずにしばらくお話しされました。非常にシュールなアクシデントでした。幸い20分ほどで復旧しました。

先生が研究されているのはじん臓・すい臓・肝臓ですが、これは特に糖尿病の患者さんなどで一度に悪くなることが多いそうです。

じん臓病→慢性腎不全(1300万人。糖尿病だと血管ボロボロ)→毒素をだす→透析(約32万人)移植数 1500人

すい臓→糖尿病(約320万人) →血管ボロボロ、脳梗塞、心筋梗塞   すい臓・すい島移植  40人

糖尿病:将来なる可能性のある人 2000万人

病院行ってない人を含めると 患者は900万人

肝不全(約40万人)→ 肝硬変  移植数 500人

移植しかないのですが、ドナーが追いついていません。それでiPSで解決する研究をしています。iPSは肺とじん臓が難しいそうです。

iPSからじん臓の組織を作りネズミに移植すると、糸球体ができて血管につながり、おしっこを濾過しているのが見られたそうです。でも「まだまだ」とおっしゃっていて、すでに18年も研究されているそうです。

すい臓→すい島をiPSで作る。ネズミは治せそうだそうです。移植したすい島を取り除くと血糖値が戻っているので効いているのかも?

今後の展望としては、3、4年で移植の研究をしたいそうです。糖尿病の研究はし烈で、北米だけでも200万人の患者がいるので製薬会社にはお金になるそうです。北米では1社始めています。

肝臓について。iPS肝臓細胞をネズミとサルに移植します。ハツカネズミは20日に1回出産します。質問したのですが、マウスというかネズミには2系統が研究所にいて、片方がハツカネズミに近いそうです。ネズミでうまくいっても念のためサルでも試すそうです。

最後にスライドで近く患者さんへの移植をする研究が始まる病気の一覧を見せてもらいました。パーキンソン病、加齢黄斑変性(既出)、角膜疾患、難治性心不全、軟骨疾患、がん、血小板減少症、先天性代謝異常症など多数あります。

法律が変わって移植までが早くなったので、実現は研究後近い未来だそうです。定年までやります、と何となくぼそっとした声でつぶやかれていたような。

——————

質問の時間が少しあって、付箋を貼っての質問コーナーに書いていた人もいたのですが、メチル化とかMHCとかレベルが高かったので(後で研究者の主宰したサイエンスカフェと思い出しなるほどと)、個別に聞いてくださいとなりました。

CiRAサイエンスカフェを地方都市で行ったのは初めてだそうですが、暑い中調整して参加でき、色々お話が聞けてよかったです。研究所も前から行きたくて、でもなかなか京都に行く時間や手間が取れなくて。

最先端のお話が少人数対象に目の前で聞けるので、サイエンスカフェは大変お薦めです。今回組織してくださった皆様、ありがとうございました。先生方やスタッフの皆様も遠くからお越し頂けました。

チラシやパンフレットを頂きました。

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左2冊は頂いたもの、一番右に送られてくるニュースレターを置いてみました。

 

 

難しいことはどうも……とおっしゃるけど何か本を読みたい方にはまずこれがおすすめです。2年前のレビューで、山中先生の山あり谷ありの研究人生を話し言葉で書いてあります。

今さらですが『山中伸弥先生に、人生とiPS細胞について聞いてみた』を読んでみた(2015/07/26)。

****

最後に、iPS関連のサイエンスカフェがまた金沢であるそうです。再生医療学会関連の10/22「アートとビオス」、金沢21世紀美術館で夕方からです。

https://comm.jsrm.jp/risk-communication/events/%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%AB%E3%83%95%E3%82%A7%E3%80%8C%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%88%E3%81%A8%E3%83%93%E3%82%AA%E3%82%B9%E3%80%8D/

このブログは過去のポストを検索してくる方が多いので、リンク切れを防ぐため情報をコピペします。参加方法は今学会に問い合わせ中です。

サイエンス・カフェ「アートとビオス」

  • 開催日時:2016年10月22日(土) 18:30~
  • タイトル:「アートとビオス」(日本再生医療学会「リスクコミュニケーションのモデル形成事業」サイエンス・カフェ企画)
  • 出演者:福原志保 (BCL)・八代嘉美 (日本再生医療学会/京都大学iPS細胞研究所)
  • 開催地:金沢21世紀美術館カフェレストラン “Fusion21”
    https://www.kanazawa21.jp/
  • 入場料:500円(ワンドリンク)

2006年に山中伸弥教授らがiPS細胞の樹立を報告して、ちょうど10年となりました。それ以来、未来の医療として「再生医療」や「幹細胞」という言葉が、日夜新聞やニュースを賑わわせるようになりました。こうした研究はまた、病気の治療の研究だけではなく、生命のしくみを解き明かす生物学の研究でもあり、その成果はわたしたちが「あたりまえ」のと思っている「生命のすがた」を揺るがしてもいるのです。その一方、バイオテクノロジー自体が手軽に扱えるものとなってきており、それを用いたアート作品群、いわゆる「バイオアート」によって「生命のすがた」の描かれ方も多様になってきています。今回のサイエンスカフェでは、昨年、金沢21世紀美術館で「Ghost in the Cell:細胞の中の幽霊」を展示した福原志保さんをゲストに迎え、幹細胞とは何か、再生医療とは何か、といった話をテーマに、さまざまな技術が「生」へと介入することが可能となった現在について考えます。

BCLウェブサイト

http://bcl.io/

 

今回のサイエンスカフェの報告&iPS関連次回の予告は以上です。

#こういう内容に間違いがあっては困るので、CiRA国際広報室で何度もチェックして頂きました。どうもありがとうございました。

『ロスト・イン・トランスレーション』(2003)を見ました。

ヨシダヒロコです。

しばらくぶりに、少しですが仕事が来てバタバタしています。トライアルも受けているのですが化学でまで連敗でした。そこにSDSの要素がある仕事が来たりしてほっとしています。

時間のある間、トライアル以外は読書(いや時間があるといいですわ)・イタリア語検定の勉強に集中・放送大学・映画(DVD・BS)・MOOCなどで過ごしています。そのうち書ける話題もあると思います。

ソフィア・コッポラの『ヴァージン・スーサイド』を昔見たことがあって、連続自殺をすごく甘美に描いていたので正直なにこの人?と思い、『ロスト・イン・トランスレーション』は評判でしたが長く見ていませんでした。

トレーラーの下には「この映画を見て東京が大好きになった人は沢山いるんだよ」という温かいコメントを日本人がかけてもらっていました。

翻訳や通訳をしていたり、言葉を使う仕事の人、興味のある人はどうやって異言語間のディスコミュニケーションが起こるかがよく分かる作品です。あと東京が外国人の目にどう映っているかの一例。Googleで”Translation”という言葉でアラートを作っておくと、”Lost in Translation”という記事が出てくる出てくる、なのです。

ディスコミュニケーションが起こるのは、例えば通訳が全部訳してないとか。主人公のひとりボブ(ビル・マレー)はアメリカの俳優でサントリーのCMを撮りに東京に来ていますが、東京になじめず1人で夜も眠れずにいました。通訳が入った撮影場面では、「フィーリングで!」的にヤケにノリのいいディレクターが良くドラマとかでいますが、その典型をダイヤモンド☆ユカイ(元はロックバンド・レッドウォーリアーズのヴォーカル、本名・田所豊)がキレながら演じていました。ボブは何を指示されているのか分からず戸惑うばかり。英語版Wikipediaにはこうありました。Directorの言葉は長すぎるし感情的すぎて、それが通訳により短くされてしまう。グラスを持って「昔の友達に会ったときのように」フレーズを言ってと言っているんですが、通じてないしダメ出しが出るし。ボブには「もっと喋ってるんでは?」というような字幕が付いていました。

Wikipediaの筆者によるとこういうのが『ロスト・イン・トランスレーション(翻訳により失われる)』で、こういう箇所が何カ所かあると。ここが一番目立ったかな。

Over the course of the film, several things are “lost in translation”.[4] Bob (Murray), a Japanese director (Yutaka Tadokoro), and an interpreter (Takeshita) are on a set, filming a commercial for Suntory whisky (specifically, 17-year-old Hibiki). In several exchanges, the director gives lengthy, impassioned directives in Japanese. These are invariably followed by brief, incomplete translations from the interpreter.

Director (in Japanese, to the interpreter): “The translation is very important, O.K.? The translation.”
Interpreter (in Japanese, to the director): “Yes, of course. I understand.”
Director (in Japanese, to Bob): “Mr. Bob. You are sitting quietly in your study. And then there is a bottle of Suntory whisky on top of the table. You understand, right? With wholehearted feeling, slowly, look at the camera, tenderly, and as if you are meeting old friends, say the words. As if you are Bogie in Casablanca, saying, ‘Here’s looking at you, kid,’—Suntory time!”
Interpreter (In English, to Bob): “He wants you to turn, look in camera. O.K.?”
Bob: “…Is that all he said?”[5]

お姉さんが夜に歌うホテルのジャズバーがあるのですが、そこでボブはシャーロット(スカーレット・ヨハンソン)に出会います。彼女は大学を出たばかりでこれから何をすればいいか分からない、結婚していてカメラマンの夫の撮影で日本に来たけど、日本になじめてないし眠れないし、結婚もこのままうまく行くか分からない。ボブも妻や子供が面倒になるばかりで(よく分からない電話がかかってきます)どうしていいのか分からない、そういう2人が東京で出会って、人とつるんでカラオケしたり楽しい時間を過ごすという話で、Wikipediaにラブコメディとあったけど、えっそうなの??と思いました。

この映画の中の英語を話す日本人が信用できるかというと、なんだか見ているわたしからも距離を感じましたし、人のことは言えないけどLとRの区別が日本語にはないのに英語にはあるのでラリルレロの発音で話すと面倒なことになったり。病院の場面もあったんですが日本語が分からず通訳もいないと、外国人は「大丈夫ですよ」と医者が言っても分からなくてすごく不安なんだな、と。ボブのふたりめのカメラマンは英語でいろいろ指示したり「いいねー」と言いながら撮っていて、比較的問題なかったんですが、LとRの問題があったようです。

昔々、わたしもイギリスに短期で行ったときに旅行会社の人が早く喋るので「もうちょっと遅く」と言いたかったのにあがって言えなくて、「お手上げ」ポーズをされたことがありました。当時英検準1級を持っていましたが、だからわたしは英検はあまり信用しません。LとRがちゃんと発音できているかも分かりません。

映画の話に戻ると、シャーロットがひとりで京都に行き、白無垢の花嫁さんを見たときの方が言葉よりダイレクトに何かが伝わっていた気がします。他に東京の街並みの撮り方で外国人目線ではなにに興味を持っているのか分かります。2人が回るスポットで、言葉ができる人が付いてたらもっといい経験になっていたのでは、というシーンもありました。

ちなみに、前回の投稿で書きましたが、イタリア語検定の後1時間アテンドする成りゆきになったイタリア人カップルのうち奥さんの方にも着物のこと聞かれました。「結婚したときに揃える人がいて、子供の入学式の時とかに着るんだけど最近はあまり。でも古着が流行ってて。着物着ている人はいるよ、富山にも金沢にも」みたいに(下手くそですけど)答えましたが、その後金沢の古い街並みで白無垢の花嫁さんを見ることができたようで、よかったです。外国の方には中古の着物をガウンに仕立てたら良さそうですね。特に男性には丈が足りるかな?

この映画の感想としては、言葉に関わっている人や興味がある人(自分も含め)は言葉を大事に、でも言葉なしで伝わるものもやはり大事にしましょうね、といったところでしょうか。

イタリア語検定2017年秋期準2級(4回目)受験+迷ったイタリア人を案内(2017/10/01)+ネット解答で答え合わせ(10/03)(10/04追記)。

ヨシダヒロコです。

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作文の過去問やっていて納得がいかなかったので、解答例を丸写しして勉強しているところ。以前、通信講座を受けていたときに間違いだらけで、添削受けたものを写す方法もあると教わりました。

今回の試験、頑張ったから疲れたし、直前に天気が変で医者にいったらわたしみたいな調子悪そうな人が沢山いました。Aboutにある通り病人なので調整が大変なのです。

試験は金沢まで早めに行って、1時間前から最終調整してました。ciとかneとかややこしいですよね。イタリア語検定協会のこのコラムにあったようなことです。試験終わってから見つけたんですが……(とほほ)。

検定対策コラム 準2級レベルと綴りの短い代名詞

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金沢試験会場。

試験は教室にわたしひとり。結局試験にさっきのは出ず、直前まで見ていたandare 二人称(と思っていたら3人称だった)の命令形など出ました。リスニングは最後の方ガタガタでしたがだいたいOKな感触、作文は今までの試験にはなくスムーズに下書きはしましたけど、手書きの字が大きいので書き写すときに少し推敲したり削ったりしました。スムーズだったのは、作文は結構勉強しましたから。

問題を掲載するのは去年協会に問い合わせているので、そして「あんまり堅いこといわなくても」という答えをもらっているので、許可もらったのかとかメールくださっても困ります。

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試験後ひと休みにドトールに入り、3種の愛媛みかん果汁が入った限定ジュースを美味しく飲んで、用済ませて帰ろうと思ったら。

 

ホームに困った様子のイタリア人カップルがいました。イタリア語であることを確認し、Senta…(すみません)と声をかけ、何があったか聞いたら「東京から新幹線できて、富山で乗り換えて高山へ行きたかったのに、ここは何駅?」切符は何の間違いか終点金沢までになっていました。彼らは「間違えてしまった」といってましたが、発券が間違ったのかも。それでわたしも富山方面だったので一緒に電車乗って、高山までは最近行ってないけど途中まではこのところ何回か行っているので、電車が本当にあるか時刻表をタブレットで確かめ(猪谷、高山方面の交通機関は週末は少ない)車掌さんにも聞き、2人とも不安そうだったので富山駅の高山線ホームまでつきあいました。

まだ若いのに新婚旅行を全部個人手配なんてすごいなと思いました。南部出身のふたりで、日本の質問もされ雑談もして、イタリアにいつか行けるまでできないと思っていた「イタリア人と本音で話す」体験が少しはできたかなと思ったのですが、ちょっと疲れて単語が出なかったりバタバタでした。それにしても、こういう旅行者が多いだろうに、オリンピックもあるのに、今後日本も北陸も対応できるんでしょうか?この2人は英語はあんまりの様子でした。幸い、カップルは今無事に隣の県内を回っています。

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それから2日経ちましたがまだ疲れから回復したか自信がありません。今日(3日)のネットでの正解発表はトップページから行けますが、少し遅れて午後3時頃(日付変わったすぐ後だったこともあったと思います)でした。

リスニングが16点で72%ほど、筆記のうちリーディングは7問中1問のみ不正解でしたがやはり文法問題がネックで点を落とし、作文以外の筆記全体では22点で59%。文法は4択なんですがあと2つのどっちかと迷ったところとか、やっぱりこっちにするとしたところが外してばかりでした。あとは作文次第かと思います。前回は47点、あと3点で落ちてます。

最悪もっとギリギリで落ちることになりそうですが、準2級、なかなか苦戦させてくれますね。今、期間限定でリスニングの音声も載っていますので、復習しようっと。

ところで『旅するユーロ』は2ndシーズンに入ったので、流すだけのドイツ語含めてスペイン語と3つまた見る予定です。ナポリのピザいいですねーーー。

(2017/10/04追記:書き忘れていたので。この後、11/10頃に合格者の受験番号をネット上で発表、事前に掲載を断った受験者は除きます。そして11/13頃にウェブ出願した人はマイページで結果が見られます(問題冊子と試験会場で言われたことの総合です)。結果郵送は11月下旬になります)