夏、神岡へ(2)――重力波サイエンスカフェに梶田先生現る(2017/08/06)。

ヨシダヒロコです。

前の話はこちらです。

夏、神岡へ(1)――中高生向け「夢のたまご塾」飛騨アカデミーセミナーの梶田先生講演聴講(2017/08/06)。

梶田先生の講演の後も、いろんな先生方が講演していました。わたしはもともと重力波サイエンスカフェに応募したのだし(研究者さんが4人も!市役所の方に「こんな機会ないです」とメールで言われました)、図書館1階でウロウロしているときに、サプライズで梶田先生が飛び入りすることを聞いていたのです。

チラシは告知の時pdfでも出しましたがこちらです。プラス、スペシャルゲストで途中まで梶田先生。

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日曜日のためバスが少なく、わたしはカフェが終わる前に終バスが来るため抜けなくてはなりませんでした。

尾関さんが進行役、どの方か分かりませんが眼鏡の朗らかな方が話を進め、紅一点の苔山さんがあの重力波を検出したLIGO(ライゴ)で研究していたと分かって驚きました。この方は、去年のKAGRA見学会(今年のは落ちました、残念)で颯爽とヘルメットにつなぎ姿で説明していた研究者さんでは?私服なので分かりませんでしたが。他に、研究者さんのご身内か何か?手伝い要員さんが市役所や飛騨アカデミーなどの方の他にもいました。

まず、スライド表紙、そして横顔の梶田先生とサイエンスカフェのゲスト全員。

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まず最初は「梶田先生は謙虚」という尾関さん(元ジャーナリスト)と客席の編集者さんの話から始まりました。受賞当日、翌日締め切りの原稿があったそうで、編集者さんと梶田先生の間でやり取りがあったそうです。「梶田先生、今年は授賞ですよ」みたいな。先生が「いや、わたしなんて」とおっしゃっていた20分後かそこら、電話がかかってきたそうです。その他に、「神岡は第2のふるさとです」とも先生はおっしゃっていて、その他は黙って話を聞いていました。40分くらいいらっしゃったでしょうか。次の予定が……と去って行かれましたが、嬉しいサプライズでした。

講演の機会はいろんな場所であるようなので、是非。でも今回のような話は現地で聞くのが楽しいです。

わたしは今回のテーマである重力波についてよく知っているわけではなかったので、前にも書いたこの本を読んでいきました。東大系だけでなく世界の施設に関わっている安東さんの本ですが、いきなり読むと物理物理しているかもです。本当の入門書はないのかな。

『重力波とはなにか』(ブルーバックス)読了&スーパーカミオカンデ一般公開(2017/09/04より申し込み受付)。

以前から「(重力波は)アインシュタインの最後の宿題」と言われていたことは知っていて、このサイエンスカフェもその辺から始まりました。まずLIGOでの初検出があったときの騒ぎをユーモアを交えて紹介。重力波のゆるキャラがあったり(と聞いたのですがググっても出てこない)、号外が出たりしました。その中で香川だけは特異な反応をし、何かというと「かけうどんが値上がりした」が1面トップだったのでした。お話してたゲストは四国人だそうで、「分かりますけどね」と言ってました。

重力波って何?というかどういうときに出るの?という例で、ウィーンの舞踏会の動画が。質量(重さ)を持つものが回ると出るので、スライドに「出てます!重力波」とあったのは可笑しかったです。腕をグルグル回しても出ますが、振幅(波の幅)が0.000~(0が全部で49個)~1(=10の-50乗)くらいなのでとても観測できず、星ほど重いものを測定する場合で近くないと人類には測定できません。測れるのは0.000~(0が全部で21個)~1(=10の-22乗)くらいです。太陽と地球の間で水素分子が1個動いた位の小ささです。

測定の仕方はレーザーの干渉で、つまり光は波でもあるので重力波が来ると山と波がずれ、それで分かります。こんな模型を休憩時間中に見せてもらいました。

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重力波「望遠鏡」で、赤外線の赤いレーザーを使います。撮るの下手でしたが、できたばかりらしいKAGRAの模型が会場にあったので動画を撮りました。

この望遠鏡では、L字の腕の長さが長いほど重力波の影響が大きいのです。重力波の音を聞かせてもらいました。音が低いので高くしたそうですが、後で質問すると、周波数を電気信号に変えているそうです。実際の音と言えば、例えばすごく大きな音だったら直接鼓膜が揺れるかも、だそうです。

LIGOでは2つの大学が恐らく同じものを出してます。chirp(チャープ)とは「さえずり」で、小鳥のさえずりのように聞こえるらしくそう言われているそう。

 

上に貼った写真の模型にある鏡(字が見えないですが上と右にあります)は-253℃に冷やされ、厚み150mm、直径200mmの合成サファイア(無色)、ビームスプリッターは旭硝子製です。

途中でこんなスライドもありました。引き延ばして見えやすいようにしたので画面粗いですけど、このカフェのしばらく前にネットで『君の名は』の舞台が神岡の研究所からあまり離れていない、という説が出ました。それにあやかったものです。夜景の写真をアニメと比べたりしてました。

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次に、LIGOでの発見秘話です。苔山さんが発表している研究者さんとの対談形式で語ってくれました。LIGOは延べ4000人近い研究者が20年頑張っていた施設で、2015年の1050人の研究者のうち日本人は5人くらいだったそうです。あの発見で「ブラックホールの存在」「重力波の存在」が観測できたそうです。研究発表の時は2016年2月、アメリカの文科省のようなところで記者会見し、もう日本に帰っていたので夜中にYouTubeのライブを見ていたそうです。壇上にいたのはLIGO創設者だそうです。

信号は2015年9月に観測され、箝口令が敷かれました。「本当にみんな黙っていたんですか?」と尋ねられて「自分は黙っていたけどTwitterで噂が流れて。日本に帰ってからは『これは』と思うようになりました」と。

意義としては、1.重力波によるゆがみ 2.相対性理論との矛盾なし 3.連星ブラックホールの観測 4.連星ブラックホールの合体観測 5.太陽の30倍の質量のブラックホール観測(X線では今まで小さいものしかなかった)

観測は今年6月にもあり、合体して50倍になりました(このサイエンスカフェからほとんど1ヶ月ですが、1週間ほど前?から観測を始めたばかりのVirgoとLIGOが共同でまた何か発見したと噂になっています)。天体観測として新しい発見で、1万倍のブラックホールもあるそうです。

太陽質量30倍のブラックホールがどうしてできるかというと、メモがあやふやですのですいません。1.寿命を終えた星が超新星爆発をする 2.ファーストスター(重金属がなくガスが集まっている)→後になってから核融合、超新星爆発→大きなブラックホールになる

KAGRAの特徴を話しているところで、1人のおばさんが「難しい。重力波は一体何の役に立つのですか」などと質問しました。それで、バスの時間も迫っているし聞きたかった内部の様子(鏡を何段階にも糸でつるやり方など)を聞かずに帰ることになりましたが、聞きたかったところだったのでこれは残念でした。

研究者さんが話す途中だったのは、

KAGRAの特徴は、地下なので

  • 地面の震動がない。望遠鏡が揺れに弱いので安定する(揺れるとデータが取れない)
  • サファイアの鏡。熱とは原子の振動なのですが、鏡にもし熱があり振動すると、レーザーが反射するところがバラバラになります。だから絶対零度(これ以上ない低温)くらいまで冷やしている、という意味だったと。

この辺の話も「何の役に立つ」の話があったので気もそぞろだったのですが、研究者さんも予想していたのか、「その技術はこういうところに役に立ちます」というスライドを出して、「役に立たない研究、しようよ」の大隅先生の写真まで用意していたりしました。

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そんなこんなでなんとか高速バスをつかまえ富山へ帰りました。近い場所にいるのに梶田先生をお見かけしたことなかったし、飛騨のサイエンスカフェに出られてよかったです。

この日の神岡は暑く天気もよく、こんな風に晴れ上がっていました。この写真はまだ猪谷(富山)ですが、研究施設が県境ですので。

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飛騨市のHPに当日の写真があり、後ろ姿の丸いおばさんとしてわたしもいます。

 

フェレット・ミントが6歳になりました。

ヨシダヒロコです。

今夏、フェレットにはきつい暑い日が続きましたが、よく冷える場所にケージを動かしたので毎日2匹でよく寝てます。天気はこちらでは少し涼しくなり始めたようです。2匹ともほんとは長い廊下を走ったりうろうろ歩いたりしたいのですが、(廊下は暑いので)だめーと止めてます。

これは7/8の写真。納期があってバタバタの中放牧したときの写真。最近りりはお兄ちゃんをなめてあげてます。

そして、ミントは迷いフェレットなので拾われたのが今月17日で5周年、当時1歳くらいだったので、その日が6歳の誕生日ということに。この子には意味が分からないだろうけどよくおめでとうと言ってあげました。6歳直前で亡くなったななが今まで一番長生きだったのです。

本来春に行くべき健診ですが、気になることが少しありますし、今更ですがフィラリア薬ももらってきたいので近く獣医さんいってきます。

動画の通り元気にしてます。ただ、若いときのようにとんでもないイタズラをしなくなり、わたしの足元でペタッと腹ばいになっていることがよくあります(わたしの近くにいたいだけで、病気じゃないよね?)。

 

岩波新書『エピジェネティクス』ようやっと読了。

ヨシダヒロコです。

「エピジェネティクスが分かりたい!」と生物を履修してないわたしが4年ほど前に生物の大学学部の生物学教科書くらいから読み始め、一昨年去年と体調不良でなかなか読めず、もうちょっとでラストというところで力つきたりして、結局3回くらい読みました。3回目になるとさすがにページは進みますね。

著者はBSプレミアム『フランケンシュタインの事件簿 科学史 闇の事件簿』にもよくご出演の阪大医学部仲野徹先生。書評サイトHONZにもとうとう引き入れられて結構経ちます。

今まで他に読んだエピジェネティクス関連本はこんな感じ。HONZへの青木薫さんの寄稿(ここからパート3まで)に従いました。以下新しい順に過去ログです。

『エピゲノムと生命』読了&『エピジェネティクス』へ。

『新版 絵で分かるゲノム・遺伝子 DNA』再読。

『理系なら知っておきたい生物の基本ノート 生化学・分子生物学編』は文系にもお薦め。

岩波科学ライブラリー「エピジェネティクス入門 三毛猫の模様はどう決まるのか」を2回通読。

「基礎から学ぶ生物学・細胞生物学」ようやっと読了&今後の予定。

一番下リンクの教科書は羊土社のベストセラーで今は新版があるはずですが、ここまでしなくても上から2番目の高校参考書でもいいかも。『好きになる生物学』は大分前にクリアしてました。

今回の『エピジェネティクス』は、新書でコスパはいいです。ただ生物とかDNAとか知らない人がいきなり読むには適してないと思います。先生はこれ一冊読めば分かる本を書くつもりで書かれてますけど。新書だから図が少なくモノクロなのが唯一残念です。仕方ないけど。

目次。

序章 ヘップバーンと球根

第1章 巨人の肩から遠視鏡で

第2章 エピジェネティクスの分子基盤

第3章 さまざまな生命現象とエピジェネティクス

第4章 病気とエピジェネティクス

第5章 エピジェネティクスを考える

終章 新しい生命像をえがく

「エピジェネティクスとは何?」について先生の説明を、第1章から抜き出します。言葉が最初に発表されたのが1942年。「エピジェネティックな特性とは、DNAの塩基配列の変化をともなわずに、染色体における変化によって生じる、安定的に受け継がれうる表現型である」。ほ乳類や動物植物だけでなく、アカパンカビにもあるのだそうです。具体的には例えばDNAの塩基にメチル基がくっついて働きが変わってしまったりなどです。iPS細胞や同時受賞のガードン博士の実験は美しい、という言葉が最初数行のうちに出てきます。

2章はDNAなどの仕組みで完璧に「お勉強」だから難しいですが、ここがそこそこ分かると後が楽です。

エピジェネティクスが関係していることは第3章にありますが、ある種のネズミでのつがい特性、江戸時代にできた斑入りアサガオ、ルイセンコ学説、冬の寒さを記憶する植物、恐怖の記憶や学習、ミツバチのゲノム・女王バチになるには、育てられ方とストレス反応、マウスの毛色など様々な例が出てきて、先生がボケをかましているのが笑えます。難しい話だから和ませようとしているのか、「先生それ個人的感想……」みたいなのがちらっちらっと入っていて可笑しいです。医学史に強い先生なので、歴史的なことがちょいちょい入ってます。

3章にはトランスポゾンというゲノムからゲノムへと移動して回る遺伝子がトウモロコシから見つかったりなどの不思議な話もあります。他の生物からも後で見つかります。

4章は短く、その中ではがんのページが長くて一般の人が知っている病気だと白血病・生活習慣病が扱われています。他にまれな疾患3種ほど。

5章は4章に続いてエピゲノムという概念の話や、次世代シーケンサー(DNAの配列が早く読める)、三毛猫の雄の話やクローン羊ドリー、クロマチン免疫沈降法(新しい)、病気の話もしている。「あれもこれもエピジェネティクスに関係あると言いきっていいものだろうか」と自問自答もしています。

終章では、エピジェネティクス万歳!みたいな考え方とゲノムが基本的にすべてを決めるという考え方を対比して、先生の考え方を書いています。この分野を読みたかった目的ですが、統合失調症・双極性障害の発症にこのエピジェネティクスが絡んでいる可能性がある、ということはここで述べられています(双生児研究により)。PTSD発症に絡んでいるってどうなの?ということも書いてあります。分子メカニズム解析はここ20年ほどで爆発的に発達したけれど、生命科学の性質として各論ばかりになって複雑化し、分かりにくくなってしまうそうです。そういう時には各論にとらわれすぎず基本に戻りましょうと。

TVやTwitterなどで拝見するように、真面目だけどどこかほっとするキャラクターが出ている本でした。「今はまだそこまで分かっていない」「それは楽観的すぎる」みたいな曖昧な部分も残しつつ、色々説明してもらったなと。

新しい本では、たまたま出たばかりのアメリア会員の訳本なんですが、これが良さそうです。ただ、これいきなり読んで分かるのは素養のある人かと思います。エピジェネティクスは分かるの難しくて、自分もまだそこそこで、同じ本を複数回読んでやっと今の状態です。

生きものの身体は不思議だな、とつくづく思ったのでした。

『出張CiRA(iPS細胞研究所)カフェ × 聞イテミル・考エテミル!?「iPS細胞の現在:じん臓・すい臓・肝臓の再生医療」in 金沢』に参加して(前編・2017/07/09、2017/08/25主催追記)

ヨシダヒロコです。

すぐにエントリが書けなくてすみませんでした。この翌日富山県高岡市でのCiRA講演会ともども、iPS細胞でどっぷりの2日間でした。最初このサイエンスカフェをどこで知ったか良く覚えていません。講演会のほうはネット経由でTV局のHPに行き当たりました。サイエンスカフェは地方での開催が初めてだったらしく目を疑いましたが、こくちーずという予約システムですぐに予約ができました。

CiRA(iPS細胞研究所・サイラ)にはわずかですが寄付をしており、1回目には丁寧なお礼状とその後はニュースレターを送ってもらっています。ニュースレターはHPにpdfでもありますし、頼めば送ってもらえます。どういう研究をしているのかを薄い雑誌のような形式で教えてくれます。

さて、この7月9日のサイエンスカフェは、金沢・片町ど真ん中なのにわたしが知らなかった場所で開かれました。金沢学生のまち市民交流館という場所で、古い家屋でしたが本家HPには書いてありません。2個目に貼ったHPに、大正時代の町屋を改築とありました。

木倉町という写真のような趣のある場所で、小さな食べ物屋や飲み屋があります。片町バス停からはすぐですが、この時間に富山から行く電車が少なく、最初の挨拶は逃してしまいました。

金沢学生のまち市民交流館

http://www4.city.kanazawa.lg.jp/22050/shiminkouryukan/index.html

金沢 まちなび

http://www.kanazawa-machinavi.com/detail/shop.php?shop=1307

富山・新潟などでもこういう場所で行われるサイエンスカフェに出席したことはなく、不思議な雰囲気でした。

(2017/08/25 21:59追記→)主催は、疾患当事者や市民が研究者と共に研究についてコミュニケーションする場作りを進める研究者のグループ「聞イテミル・考エテミル!?」とCiRAの共同主催です。

 

サイエンスカフェの様子は、短くまとめたものがCiRAのHPにあります。

http://www.cira.kyoto-u.ac.jp/j/pressrelease/seminar/170712-143000.html

最初は国際広報室サイエンスコミュニケーターの和田濵裕之さんから、iPS細胞の一般的な話。他の方もですが、スライドに出てくる細胞や血液や器具などが、水彩と思われる濃淡の付いた何とも言えない素敵な描かれ方をしていました。翌日お聞きしたところ、「難しいイメージを和らげるため」(2017/08/25 0:34追記:原稿のコピペミスを追記)外部のデザイナーに依頼したそうで、なにか理系っぽくなく絵画のようで気に入りました。iPS細胞は紺まで行かないブルーで塗られていました。

チラシは別の方のデザインで、以下のような可愛らしいものでした。

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和田濱さんのお話では、iPS細胞とは何かということを、さっきお話ししたようなデザイン性が高く美しい絵のようなスライド、そして鮮やかな細胞などの写真を使って成り立ちから分かりやすく説明してくれました。まず、受精卵は育てばどんな細胞にもなることができます。2012年ノーベル生理学・医学賞はジョン・ガードン博士と山中伸弥博士が授賞しましたが、最初にガードン博士がカエルを使って大発見をしたのです。1962年のことで、体の細胞もまたどの細胞にでもなれるという発見でした。その後、1980~90年代に受精後の胚細胞からヒトでもES細胞(胚性幹細胞)が作られ、iPS細胞は皮膚の細胞からマウスで2006年、ヒトで2007年に作られました。10周年になります。

iPS細胞の作り方は、簡単にいうと下のリンクの一番上の「iPS細胞とはどのような細胞ですか?」にあるのですが、

http://www.cira.kyoto-u.ac.jp/j/faq/faq_ips.html

最初に発見されたときは遺伝子4つとレトロウイルス・ベクターを入れていました。そのときは細胞ががん化することがあるという問題がありました。今ではその4つの遺伝子(Oct3/4, Sox2, Klf4, c-Myc)にLIN28 DN-p53という遺伝子を加え、レトロウイルス・ベクターの代わりにエピソーマルプラスミドを入れてがん化などが起こりにくいようにしているそうです。

最初は皮膚から細胞を採っていたのですが、深いところなので一針くらい後で縫う必要がありました。今では血液の単核球という細胞を使います。

iPS細胞のコロニーの写真が出てきました。iPS細胞というとよく出てくる青い大きな細胞です。何個だと思いますか?と聞かれました。1個と答えてしまったマヌケはわたしくらいでしたが、実際は数千個(後日談:概算では9000個ほどあるそうです)くらいの細胞があっちにもこっちにも固まっているそうです。無限に増えるのですが、くっつくと働きが悪くなるのでバラして別の皿に入れるそうです。200くらいの様々な細胞になれるそうです。

iPS細胞はもちろん再生医療にも使われますが、病態の再現・創薬・治療法発見にも使われます(2日通して後者の話もよく聞くことができました)。例えば軟骨ができなくなる軟骨無形成症で、病気でない方と病気の方からiPS細胞を作ります。軟骨ができる、できないという病気の状態を実験室で再現できます。患者さんには行うことのできない、いろんな薬を細胞に試してみることができます。これはCiRA妻木範行教授の研究で、既に他の病気で使われている薬が、ネズミを使った実験では軟骨無形成症に効果があるかもしれないという結果も出ています。

アルツハイマー病では個人差があり、iPS細胞から神経細胞を作ると違いがあるので効く薬が違う可能性があります。

ここまででQ&Aタイムです。

  • iPS細胞になることのできる細胞の種類は?

大体何でも。分裂する細胞のほうがいいです。

  • iPS細胞から他の細胞へと分化させる際、発生過程はわかっていなくていいのですか?

薬の評価系でははっきり分かっていなくともいいですが、分かっていたものの方がデザインしやすいです。

  • 初期化で時間は巻き戻りますか?

短くなると細胞が老化した目印とされているテロメアは長くなります。

  • 子供さんからの質問。どんな病気でも皮膚から細胞取れば治りますか?

どんな病気でも治るかどうかは分かりませんが、皮膚からとった細胞をiPS細胞にすることで、色々な病気の研究ができると考えられます。

  • 軟骨細胞の薬が見つかってどう投与するのですか?

薬の候補がみつかっても、どうやって投与するのが良いかは改めて調べる必要があります。まだ現在のところどうするのが良いのかはわかりません。

 

iPS細胞を誰かが研究で使いたいときの話が最後にありました。倫理的なことは特別審査がなく、維持費用は計算が難しくて誰も知りません。研究だけで(人件費なし)200~300万、臨床用だともっとかかるとのお話でした。

最後に、以前HPで見かけましたが幹細胞かるたとiPad向けのiPSマスターがあるそうで、これ書きつつ見てると、ほかにもゲームがあるようです。興味ある方はどうぞ。

参考書も紹介されましたが、次回まとめて出します。

これでおひとり目のゲストのお話は終わりです。和やかな雰囲気だったのですが、次の長船(おさふね)先生のお話の時に思いがけないことが起こるのでした。

#こういう内容に間違いがあっては困るので、CiRA国際広報室でチェックして頂きました。どうもありがとうございました。

~後編に続く~

後編 出張CiRA(iPS細胞研究所)カフェ × 聞イテミル・考エテミル!?「iPS細胞の現在:じん臓・すい臓・肝臓の再生医療」in 金沢に参加して(後編・2017/07/09)

夏、神岡へ(1)――中高生向け「夢のたまご塾」飛騨アカデミーセミナーの梶田先生講演聴講(2017/08/06)。

ヨシダヒロコです。

この1ヶ月前にiPS細胞の講演やサイエンスカフェに参加しているのですが、どこまで書いていいか許可を取ったりすることも含めもう少しお待ちください。

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宇宙線研究所の神岡でのイベントは、飛騨アカデミー(リンク)や市役所の方々(地域振興課とか)に協力してもらってます。飛騨アカデミーはGSA(ジオスペースアドベンチャー)も仕切ってますし。その飛騨アカデミーは、夏に中高生向けの科学合宿セミナーのような催しを行っており、小柴先生が名誉総長だそうです(アカデミーHPより)。参加すると神岡のいろんな施設を見せてもらえます(いつまで見せてもらえるか分かりませんが、今年はKAGRAもあったのかな?もうすぐ見られなくなりますが)。今年の内容はこの魚拓からどうぞ。

もともと、同日の重力波サイエンスカフェに申しこんだら、「梶田先生も講演されますよ」と市役所からのメールの返事に書いてあり、それはラッキーと申しこみました。今年の冬は雪が多く、飛騨市であった講演を大雪で逃していたのです。サイエンスカフェについてはその2で書きます。

講演内容は下の2つのビデオと似てます。ただ神岡は地元なので思い出話が多かったです。残念だったのは、恩師である故・戸塚先生の話を梶田先生が3分ほど触れたときに、隣のおばあちゃんのケータイが鳴り出したことで。全部聞きそびれました。すっごい残念。梶田先生は今どんな風に思い出を振り返っているのかなというのは知りたかったのですが。

一般の観衆は2階にいたのですが年配の方も多く、地元住民の研究への興味を感じました。

わたしの聞いた講演では小柴先生の業績についても時間を割いていました。1983年、実験が始まって数ヶ月後、小柴先生が「太陽ニュートリノをやろう」と言い出したそうです。それでカミオカンデIIに改造、タンクの底などにもぐり、泥だらけになって検出器に変えたそうです。作業中の写真もありました。1987年1月からデータ取得を始め、2月23日に大マゼラン星雲で超新星爆発がありました。当時は情報や起こるというシミュレーションはできませんでした。下でご紹介する本に当時の生々しい話があります。

ご紹介する2本のビデオでは昔話は少ないです。上のビデオは東大(40分)、下は京大(1時間)のオフィシャルなもので、東大のはいろんな関連動画にリンクが貼ってあります。神岡の講演では重力波に触れている時間がなかったそうです。

上のビデオの静止画はカミオカンデ建設メンバーですが、スーパーカミオカンデ(この後SKと略します)になると30人くらいになり、研究者は10ヶ国160人になりました。先生がニュートリノ振動の発表をしたときの話で、中高生にOHPでの発表を(もちろん今はもうないですよね)説明するのにちょっと苦労されていたかな。「フィルムに手書きで」とか。その発表について翌日にクリントン大統領がスピーチで触れてくれたのはとても嬉しかったそうです。余談ですが日本ではもう分かったんだからと予算を減らされる瀬戸際になったと関係者のツイートで読んだこともあります。

過去の超新星爆発で出たニュートリノをつかまえる(1世紀の間に多くて3回と言われている)ことを10年くらい開発・検討しているそうです。SKで超新星爆発ニュートリノをつかまえたシミュレーションを見せてもらいましたが、これでも暗くしてるんですとおっしゃってましたけどダイヤモンドダストみたいに(青いけど)キラキラ光っていました。実験は再来年くらいから開始するそうです。その施設は、まだ予算がきちんと通っていないと聞いた気がするけど、SKよりさらに大きいハイパーカミオカンデ(リンク)です。いろいろテーマがあって、下のビデオで一番最後に出ている光は、是非起こってほしい陽子崩壊でしょう。

あと、SK-Gd(スーパーカミオカンデに微量のガドリニウムを入れて感度を上げる)の話もされていたような(SKのHPへのリンク)。

Q&Aの時間。

前からこのようなところに出てくると、若くて勉強している子に圧倒されます。塾には全国から来てました。意外と飛騨からが少ないらしいです。

一番驚いた質問はこれでした。

Q. (その2日前に発表&報道された)ニュートリノCP対称性の破れ(研究所へのリンク)は、95%の確率で確かだということでしたが、実際はどれ位の確率が必要ですか?

(CP対称性の破れについては、東大発のビデオラスト5分で分かりやすく説明しています)

A. 研究者的には99.999%です。SKでは小さすぎるので、その10倍くらいの装置で10年くらい研究が必要です。今若い人が頑張ってます。

その他数個挙げると(メモが正確でないかもしれません)、

Q. 陽子崩壊とニュートリノのパターンはどう違いますか?

A. 陽子崩壊はもともと水の中に陽子があるから、左右に分かれます。ニュートリノは外から来ます。

Q. ノーベル賞を取って何が変わりましたか?

A. そういうことを考えている暇がなくなりました。

この辺は一般の方の質問だったと思います。

Q. ニュートリノの応用にはどのようなものがありますか?

A. 東北大Kamland、地中のコアなどから来るニュートリノを観測しています。地球がどのように作られたか、地熱の起源などを研究しています。

Q. 純水について

A. 鉱山の中の流水を純水にする装置を通して入れています(フィルター、イオン交換)。わたしは飲んだことがありません。

(わたしもこの質問は研究者さんにしたことがありました。下でご紹介する戸塚先生&梶田先生の本で、戸塚先生は「鉱山のわき水は綺麗だし美味しかった」というようなことを書いています)

そういうわけで、先生はいつもそう言っているようですが、「この中から数人は是非研究者に」と締めくくりました。

図書館の1階に降りようとしてエレベーターに乗ったら、市職員と一緒にこの方が。同じく乗り合わせたおばちゃんたちと「何していいか分かりませんねこういうときー」と言ってました。ちと緊張した。で、これです。

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最後に参考書。もとは1995年出版で、カミオカンデからSK建設までの裏話が色々あってお好きな人には楽しい本。近く改めてレビューしますが、梶田先生の授賞で、昔梶田先生が岩波『科学』に書いた文章を増補して去年出版されました。戸塚先生のユーモラスだったりちょっと豪快な性格なのかな?という人柄が文章にさりげなく出ていて文章も読ませるし笑わせもしてくれます。

(2017/08/21 21:31追記:昨日のJ-PARCの一般公開で、GSAに続いてこれが売ってたらしいです。SKと一緒に研究してるので出店してたのですね)

(2017/08/29 22:33追記:続き書きました)

夏、神岡へ(2)――重力波サイエンスカフェに梶田先生現る(2017/08/06)。

 

イタリア語検定準2級4回目出願(2017/08/15まで)。

ヨシダヒロコです。

ギリギリになりましたが出願しました。オンラインで出願すると色々楽なのでそうしていますが、準2級のところだけ伸びてゆく……。以前はクレジット・デビット(Visaなど)カードだけだったのですが、今は支払い方法が増えました。

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ネットで新聞読んだりリスニングの本をおさらいしたり、過去の通信課題を見直したり、先生に作文を添削してもらったりなど先月終わりからしています。今はSkypeレッスンでリアルタイムで添削されているので、何の間違いがどの程度まずいのかはっきりしてきました。ガンは文法と作文です。作文を5割以上取るのが難しいです。

出願しようとチラチラHPを見ていたら、伊検が全国検定振興機構に加盟したとありました。国(文科省)のお墨付きが付いたと考えていいのかな?あと問い合わせたのですが、eラーニングシステムの新たな問題は今回追加されないのと(恐らく今年末以降)、今日新たな過去問が発売されました。持ってないの2冊あるので(3回分受けたものですけど)、1冊は買おうかな。

スペイン語もちらほら文法をさらっていて(春のことですがある翻訳学校でレベルチェックしてもらったので、そのうち書きます)相変わらず2言語がこんがらがるのが困ったことです。

文法をどっちもかっちりやったら区別が付いてくるかな?試験は10月1日です。

翻訳の勉強に移りたいので、これで終わりになって欲しいところです。

暑い夏のボディーローション、石けん、ボディーソープ。

ヨシダヒロコです。

これから挙げるものの中にはもうすぐで公式サイトでの販売が終わるものもあり、もっと早く書けなくてすみません。その製品はわたしも最近知って入手したばかりでして。

お風呂は気分がからっと切り替わったり嫌なこと忘れたりするので、余裕なくても身体か髪のどちらかは洗うようにしています(漫画家の大島弓子さんが、シュラ場時に時間を節約するのにそうしているのだそうです)。

まず、ボディーミルクやローション。夏の初めにはアテニアの「ブライトニングボディミルクLB」(冬に購入した残り)とかロクシタンの「チェリーパステル ボディミルク」(春に購入)を使っていました。お風呂に入った後ペタペタ塗ってぼんやりするのにこの手のものを愛用しています。

前者はレモン・ベルガモットの香りで、アテニアは箱に成分が書いてあるためもうなくしてしまい詳細は分かりません。シアバターが入っていたはずでこっくりしてますが香りはすがすがしい(他にホワイトピーチがある)。

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7月くらいにはなくなったし暑くなったため、同じアテニアの「ホワイト ボディスムースエッセンス」を買いました。こちらは半透明ジェルで、淡いグレープフルーツの香りがしてつい使ってしまいます。つけるとすっとするのでリラックスもできます。

アテニアは去年くらいから買っていて歴は浅いですが、うるさくない程度に香りがついているのが好きです。この商品は去年あったのか良く分かりません。それに対し、ロクシタンは好きではあるけど、香りは大分強いので気に入ったら買うという感じです。

 

後者のロクシタンはいいけど少しくどいかな。しっかり潤してはくれます。下の写真ではボディーソープシャンプーとのツーショットを。何となく毎回使う気にはなれず、春の製品なのにまだ半分強しか終わってません。限定製品だったので公式にはもうないですけど、ベルメゾンやディノスでは遅くまで残っていることが前からあり、今回もまだあります。

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cherrypastel

チェリーパステルの香りの構成。お店でもらったチラシより。

 

もっとベーシックなものとして、シーブリーズも好きです。今年は買わなかったけどボディーシャンプーも使っていたことあり、すっきりします。シーブリーズも最近いろんなのが出ていますが、元祖ので。このミントの香りは好きですし、肌がひんやりした気になりますが、ひじのガサガサとかが気になる人には別なものがいるかも。

ボディーソープでいまメインで使っているのはまたアテニアのもので、詰め替えをソープ入りのポリ袋ごと容器に入れるので衛生的に安心です。褐色をしていて、香りは嫌みのないハーブ系です。家族で使えそうで、かなり夏には向いてます。夏になる前は、こんなサッパリすると思ってなかったのですが。

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アテニアオンラインショップ(実店舗はすごく少ないです)トライアルセットのあるページ

http://www.attenir.co.jp/trialset/first02/index.html

石けんも1個買ったものがあり、自然派と言われるヴェレダのローズマリー石けんです。意外とローズマリーの香りはしない(薄い)のですけど、脂性肌向けだから汗をかいた日でもサッパリします。普段は普通肌ですがあえてこれにしました。これはおそらく男女問わないと思います。

最後に8/15までの夏限定なのは、ビーハニー/ハウスオブローゼ(このメーカーも割と自然派で前から知ってる、でも個人的に添加物にはこだわりません)の「夏場しのぎ」。冬には「越冬クリーム」を売るそうです。香りは優しいハニーサックルの香りで、ひんやりします。ハチミツ成分いっぱい入ってるので、アレルギーのある人には合わないかも。ボディー用だけでなく結構オールマイティーに使えるようですね。

 

ハウスオブローゼHP

http://www.hor.jp/

今夏買おうかと思って結局止めたものに、ナチュリエのコストパフォーマンスのいい(500円台)ハトムギ化粧水の姉妹品で、ハトムギ保湿ジェルがありました。とってもお得な値段です。公式で売り切れるほどの人気ですが、保湿用なのでこれからまた買うかなと思います。

余談ですが、顔の基礎化粧品は今年初めて泡洗顔や、トレンドであるらしい冷感化粧水(自分のはとろみあり)を使って朝から寝起きの顔を冷やしてます。泡はあっという間に洗い終わるので、忙しい人にはお薦めです。

今年は夏が終わるのが遅いと聞いたような気がします。少しでも快適に過ごしたいですね。

『重力波とはなにか』(ブルーバックス)読了&スーパーカミオカンデ一般公開(2017/09/04より申し込み受付)。

ヨシダヒロコです。

6日日曜の神岡にはなんとか行ってきました。まだ虚脱感がありますけど。宙ドーム辺りで見たいものがあったのですが、会場の図書館に着いて梶田先生の講演は誰に話をすれば?などでうだうだしている間に機会を逃しました。飛騨アカデミーがやっている中高生向け『夢のたまご塾』の一環で梶田先生の講義を後ろのほうで聞かせてもらい、その後飛騨サイエンスカフェ(重力波)でした。

この本はサイエンスカフェの予習として読んだものです(普段予習はしないですけど)。前日はすごく暑くて家の冷房が効かず、読み終わるのギリギリでした。

くしくも読んでいる途中にAdvanced Virgo(ヴィルゴと読むそうです)、イタリア・ピサにある重力波望遠鏡が改良して運転を始め、Twitterでお祝いのメッセージをもらっていました。LIGO(ライゴ)もKAGRAも、協力した方がよいデータが得られるので一緒に会議など開いていると読みました。

 

著者の安東さんは東大理学部物理学専攻准教授で、重力波研究30年。KAGRAはじめ、国際的にもいろいろ関わっている方です。

本を読んで、一番印象的だったのはラストに将来の重力波研究の姿が予想されており、とても楽しみなことと思いました。こういう概説書で出版が新しいものはあまりなかったのですが、コンパクトにいろんなことを知ることができます。物理は苦手、という方には、重力波研究の歴史とか面白いかもしれません。LIGOが箝口令を敷いたりして結果発表に慎重だったのには、それなりの訳があるのです。難しい式が一応見せるためだけに出てきて、「分からなくていいです」と書いてあります。各施設の仕組みや大きさも表にしてあるし説明もしてあるし、それにブラックホールって不思議な天体ですね。

もっと知りたい人には、巻末に参考文献がどっさりあります。

つぎの宇宙系の本はこれです。

神岡に行った話はまた今度。

もう1つ、スーパーカミオカンデ一般公開は今年もGSA(ジオスペースアドベンチャー)に続いて秋にも行うようです。今日の午前に発表されたのですが、見学は11月4日で9月4日から受付開始です。近くなったらまた書きます。

SK2017

翻訳会社の募集区分に「物理」はないけど、いろんな分野の基本です。

ヨシダヒロコです。

エネルギーとは何か

Photo credit: hine via VisualHunt.com /  CC BY-NC-ND   
ブルーバックス『エネルギーとはなにか』の表紙。

トライアルをもう少しで出すところです。

書類選考前に電話がかかってきたので、物理勉強中という話をしていました。医薬で医療機器の経験が多いためです。履歴書には迷って書かなかったので、アピールする機会があって良かったです。

現役高校生の時、物理も(化学・数学も)得意でなくて、でも嫌いでもなかったので点数が取れないのが残念でしたし悔しかったのです。40歳も大分超えてからまた興味を持つようになって「え?分かってるのではわたし?」というラッキーなことが起こるようになりました。今は放送大学の力学を本を読み読みやってます(専門科目に入りました)。

今回医療機器を訳していると、「ここは物理用語でいうとこうではないか」というところが複数ありました。英訳は前よりはマシかもだけどまだ期待できないのですが、和訳だけでも受かってくれたら嬉しいです。

物理はなにかに役に立てようと思って勉強し始めたのではなく、自分の身の上にも関係ないこともない、影響を与えてくれた先生(故人)がいたので。修士号取得など昔できなかったことをやってみようと思いました。昔勉強した化学とは学問として重なっている部分もありますけど、「熱量」は今の方が高いかも。今の学校では好きなテーマを選べますしね。翻訳には「宇宙」の区分ありますけど、競争率高そうです。

化学や他の学問も好きです、もちろん。

今夏は読書が進んでいるのでまたなにか書きますし、iPS細胞のイベント2つもまとめるのが大変なので手を付けていなかったのですが、いい加減始めます。

『技術系英文ライティング教本』読了。

ヨシダヒロコです。

これは今年の冬に買った本ですが、もっと前から翻訳や英語に関する本が積んであります。最近少しずつ片付いていっており、去年調子がもっと良くてこの内容を知ることができたら良かったのに、と思います。この本の次に読んでいる本は、言葉について考えることが多く参考になります。

今まで割と「基礎知識・背景知識を仕入れてナンボ」みたいなスタンスでいましたが、一応こういう本も買っていました。

英訳については前にこんな本を読みましたが、もう2年前ですね。こちらはもっと一般的な内容ですけど、英訳本初めてとしてはちょうどよかったです。

『英語「なるほど!」ライティング 通じる英文への15ステップ』読了。

『技術系英文~』は工業英検を受ける人が使うらしいですが、技術英文をCorrect&Clear&Conciseに書く方法、ライティングの基本のあと、文法には140pくらい割いてあり、各章の後にはワンセンテンスの練習問題が4、5題あります。わたしはスペル思い浮かべながら口でブツブツ言ったりしてましたが、書いたほうがいいでしょうね。最後に応用として、技術論文、プロポーザル、マニュアル、仕様書、技術報告書、特許明細書についてコツが書いてあります。スキルアップコラムもあり「懸垂分詞」と言われるコンマの前後で主語が違ってしまうありがちな間違いが特に印象的でした。わたしはよくやっていたはずなので気をつけないと。

練習問題は理工系から出ていましたが、ショックだったのは昔慣れ親しんだ「三角フラスコ」が英語で出てこなかったことです。

同業の友人が「英訳は和訳の練習になる」と言ってましたが、確かにそうかもしれません。

冠詞がとても弱いので何か本を見繕うのと、英訳についてはとりあえずこれを積ん読が終わったら、もしくは並行して読むつもりです。立ち読みしたら、一般の方でも行けそうなシンプルな感じでした。面白いことに伊語、西語でもわたしの基本的な弱点はだいたい同じです。上の本もこちらも両方長いことAmazonベストセラーです。下の本は近くの紀伊國屋で長々目立つところに置いてあります。