ヨシダヒロコです。
ブログの上の方に書いてありますが、わたしは翻訳者で通訳はやりません。両方できる人もいるじゃない、という依頼が来ることはありますが、せいぜいできるとしたら外国人の友達(多少案内を間違えてもいい)を案内するときに説明するくらいです。でも金沢とか歴史のあるところは難しいです。
この番組は翻訳者・通訳者の間でSNSで話題になっており、うちはピコ太郎の好きな(日頃通訳ってどうやってできるのと疑問や興味を持っている)母が録画していました。でも消されてしまい、11日夜まであった見逃し配信でギリギリで見ました。オンデマンドには見当たらないようで、Dailymotionで放送日で検索するとあるかも。
番組ページ。
http://www.mbs.jp/jounetsu/2017/06_04.shtml
感想はひたすら楽しかったです。橋本さんの通訳やキャラクターが暖かく温かくすがすがしかったから。ピコ太郎やふなっしーなど、ポップな通訳は難しいだろうけど、見ていて感心したりこちらも観客のように笑ってしまったり。
2年前に大好きなFoo Fighters(初めて)見にフジロック行ったんですが、ヴォーカルのデイヴがずいぶん長く英語で喋ったんです。ブログに再現できるだけしたけど、ああいうときに通訳さんいたらよかったなと番組見てて思いました。デイヴはライブ中に骨折したいきさつをみなに知って欲しかったようだから。
化学式の出てくる資料があったり(医療だったらしい)、マーケティング関連や手術針への投資など、月に仕事が30本も入っているそうです。通訳者さんの資料読みは翻訳者より時間が限られている場合が多いとわたしは思っているので、すごいなあと。英語がニュートラルで耳に心地よかったり、ピコ太郎やふなっしーの通訳では演技しているかのようで(北島マヤとかイタコのような……)、投資の話し合いでは通訳をコンパクトにし投資家に考える間まで持たせていました。通訳の前後はニコニコ雑談したり、見てて飽きなくて30分が短かったです。
ふだん仕事相手に会わない翻訳者のキャラクターも(実力ももちろんですが)重要なのに、通訳ではもっとダイレクトに出ると思いました。それは仕事への姿勢にも出ていて、「お客さんは何も言ってくれないから、自己批判精神を持つ」「(うるさい場所での資料読みで、集中できますか?と聞かれて)条件が整わないとか言ってたらいつまでも条件は整わないから、雑音を押し出す力で集中する」「(インド人の英語が分かりにくいのは)まず覚悟することです。もうそういう英語なんだってことを認める。そこに拒否反応を感じてるから、まず耳にバリアができてるんです」などのキッパリサッパリした割り切り方をしていて、きっとそこに行くまでいろいろあったんでしょうだろうと思いますがかっこいいなと思いました。わたしよりずいぶん年下なんですけどね。こういうことに年上年下は関係ないけどまぶしかったです。
最近大学の勉強でストレス・コーピングについて学びましたが、疲れることはあってもその辺が上手なんでしょうか。悩んでも仕方のないことは悩まない、とか。
同時通訳を一瞬でやれているメカニズムの説明も分かりやすかったです。今まで「ブラックボックス」と言われてきたんですよね。
あと疲労回復のメンテですが、(2017/06/12 2:02追記:橋本さんは)すごく疲れて鍼に通っていました。実は国家資格があるのは鍼灸師と柔道整復師だけです。わたしは考えて整体とか行かなくなりました。今は何もしてないですが、アロマ系の勉強を楽しみつつしようかなと(補助的なものと思っていますが)。
こういう番組を見た人は、まだ通訳は簡単、東京オリンピック・パラリンピックにボランティア通訳者ウェルカムっていいますかね。ボランティアなんて甘いとかどうとかTwitterで以前話題になったんですよ。通訳ガイド試験は内容変わるらしいけど、今のところかなりの難関です。ちょっと外国語をやったからできる仕事ではないんです。
そういう難しめのことも考えたけど、仕事の本番中以外何してても朗らかな方だなーと。こういう明るさをまずお手本にしたいと思いました。