放送大学学部面接授業『ニュートリノとダークマター』(東京大学鈴木洋一郎先生、2016/11/12~13)。

ヨシダヒロコです。

今は院生選科生で、そのうち自然環境科学プログラムに行こうかなと思っています。富山学習センターは近所ですが、サイエンスカフェとやまで4年前初回ゲストでいらした鈴木洋一郎先生(もう1人鈴木先生がいらっしゃるのでフルネーム)が毎年講義されてるとはずっと知りませんでした。院生は一般と同じ扱いとなるため、3日ほど前に行けることが決まりました。別に構いませんが、単位は出ません。

この日は県外からも色々講義受けに来ているようでした。このブログは技術系翻訳者が勝手なことを書いており、「宇宙線研究所」というタグがあります。まだタグを全部に付けていないのですが、スーパーカミオカンデとかKAGRAとかXMASSとか、アンテナ張っていれば富山は神岡から近くてイベントが多いので、つい記事が多くなってしまったのです。

神岡鉱山で東大が研究していることは知っていましたが、小柴先生の時はちょうど富山を離れていました。地元にいたら祝賀モードが体感できたと思うのですが。その後、4年前からできたサイエンスカフェで宇宙線研究所の先生方がゲストに呼ばれるようになり、もともと星が好きな子供だったのに諸事情で勉強を諦め別の事をした経緯があり、興味を持つようになりました。勢いが加速したのはやはり梶田先生の授賞と、同時に受賞してもおかしくなかった戸塚先生(故人)を同時に知ってからです。

講義の内容ですが、かなり盛りだくさんです。学部の『宇宙を読み解く』を自主視聴していて、他にも宇宙論の授業がある事は知っていますけど、初日6時間ニュートリノで翌日6時間ダークマターというのは少し知識があっても結構ハードでした。1日のスライドが50枚近くあったはずで、ノート取る手がつりそう。ついでがあったときに、本部に「あれは導入ではないのでは」と言っておきましたけれど。多分、ものすごく好きで知識を仕入れている人が数人混じってて、学生のレベルに差があるかもと思ったわけです。

2016-11-28-00_fotor

シラバスです。   http://forests.ouj.ac.jp/ouj-f282/dt-23225.html

魚拓

内容は毎年同じこともあるし変わる事もあるらしく、もちろん研究は進んでいます。「ここまで分かった」ということを差し支えのない範囲で教えてもらえます。先生は最初太陽ニュートリノの研究をし、いまはXMASSという施設(スーパーカミオカンデの隣にある)でダークマターをつかまえようという研究の代表者です(XMASS HPの代表者挨拶)。

先生の印象に残った言葉。個人的に質問したものも入っています。

  • 勉強はひとりの人だけから習ってはいけない。

誰かがある人の本を読んで質問したんですが、人によりいろんな説があるようなので他の人の本も読んで下さいということ。特に理論ではいろいろあるようです(先生は「実験屋」です)。

  • 「ビックバン」はきちんとした科学用語ではない。

ガモフが言い出したそうなんですけど、本来は「宇宙初期」などと言うらしい。よそを見てると、一般向けには使うようですが。

  • 先生たちの研究しているのは素粒子物理学で天文学とは違う。ただ、今は天文学でもすばる望遠鏡天文台など宇宙論的な研究をするところも出てきて、先生たちも天文学から何か持ってくる事がある。
  • 基礎研究大事。明治の政治家は100年先を見ていたのに、今はそんな政治家はいない。例)相対性理論がGPSに応用(調べたらおよそ70年後)
  • 数式は解く必要はない。

(2016/11/28 13:21追記:「ニュートリノを理解するにどんな数学の勉強が必要ですか」というような質問の答えでした。授業通して、物理・数学で出てくるギリシャ文字や化学式的なものは出てきますが、メインではないです)

  • スーパーカミオカンデ一般見学(2016/11/26にあり、補欠で通って行ってきました。そのうちレポート書きます)が決まったが、あれはノーベル賞騒ぎの後に役人たちがやって来て「もっと一般公開せよ」と。もちろん専任の人を置いてくれるなら毎週だって公開したいが、そうでなければ研究者が大変だ(ただ先生はもうオフィシャルには関わっていない)。

最後のは「もし役人に会ったら言っといてください」とおっしゃっていましたが、現在知り合いにいないのでここに書いておきます。スーパーカミオカンデは過去に予算でいろいろ苦労しているので、結果出したからと言って役人に来られても、というのもあるだろうなと勝手に思います。

先生が質問タイムをかなり設けていたにもかかわらず、富山学習センターにあとで質問が山ほど来て大変だったみたいです。自分はなるたけ口頭で済ませ、あとは昨日の一般公開で解決したりヒントが得られたりしたものもありました。分かった気になっていた事がちゃんと分かってなかったと知ったり、不思議な現象が天体で起こっている事を知ったり、手も頭も疲れたけど有意義な2日間でした。

今年は色々逃しましたけど、面接授業には何かの測定装置を見学したり実験したりする実習的なものがあるのが面白く、文系でも興味を引くのがありますね。

11/26のスーパーカミオカンデ一般見学でもらってきたXMASSの折り紙みたいな模型、完成品の写真です。神岡町公民館にて。

2016-11-26-11_fotor

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