ヨシダヒロコです。
その1から
今日は本題の前置きくらいに入ります。
その前に、中畑さんは以前(2014年)にもこのカフェのゲストで来られたのですが、その時の記事を見てみるとご本人によるYouTubeが出てきました。1999年と古いですが、貼っておきます。わたしは一昨年のカフェ、確か何か用事が重なって欠席したのでした。
サイエンスカフェとやま第12回「ニュートリノでお星さまの謎を解き明かす」(7/5)
サイエンス・チャンネル テクノ・ギャラリー (9)謎の素粒子「ニュートリノ」!
さて、カフェに戻って、こんな感じで説明する中畑さん。
まずニュートリノとは何か?から始まりました。
パウリが1930年頃に予言し(この人化学にも出てきます)、45年にノーベル賞を受賞します。
β崩壊(原子核崩壊→原子が壊れると)
アインシュタインの有名な法則、E=mc2がほぼ確立し、この際にエネルギーが保存されていないので他の粒子があるのか?それはするする抜けていくような粒子?と言われていた(注:どこで知ったのか覚えていませんが、幽霊粒子とも言われているそうです)。
1950年代、ライネス(1995年ノーベル賞受賞)、コーワンがニュートリノを発見、ライネスは初期カミオカンデに関わりました。1956年にアメリカでニュートリノ測定器ができ、液体シンチレーターと光検出器からできていました。
1962年、また違うニュートリノの発見(ミューニュートリノ)。発見したシュタインバーガー、シュワルツ、レーダーマンは1988年ノーベル賞受賞。こう見ていくと、実験結果が出てからノーベル賞まで20年。
文科省の資料なども参考にすると、湯川先生の予言した中間子(後にπ中間子)が関わっており、陽子にπ中間子をぶつけて測定器で測定します。
参考:http://t2k-experiment.org/ja/neutrinos/sources-and-experiments/
素粒子とは?
水分子を分けていくと、水分子→原子(O2, H2)→原子核、原子→陽子、中性子→クォーク(アップ、ダウン他)
クォークはそれ以上分解できず(今のところ)、だから素粒子と呼ばれています。
素粒子の種類です。小難しいけど図で見た方が良いと思いまして、お借りしました。こんな感じのスライドが出ました。
名古屋大がアメリカとの研究で見つけたのはタウニュートリノで、反応したときに何が出てくるかで名前が決まっています。
素粒子と力
強い力―湯川
弱い力―中性子と陽子の間(重い粒子のやり取りがあるので力が弱い)
電磁気力
重力―素粒子とはあまり関係がない
クォークは2/3とか-1/3とか、変な電荷を持っています。
ニュートリノはνe, νμ, ντなどと書きます(2個目のギリシア文字は下付き、小さい)
- 弱い力しか働かない
- ものと反応しない
- 地球を通り抜ける、反応しない
ニュートリノが飛んでくるのは、1)太陽や星、超新星、2)宇宙線(大気ニュートリノ)。梶田さんの研究は後者です。
太陽からのニュートリノは人の体を1秒に数百個、大気ニュートリノは1秒に10万個通り抜けています。ビッグバンの直後に沢山作られ、エネルギーの固まりから粒子が生まれます。粒子が生まれれば反粒子も生まれます。その当時のニュートリノが、1立方メートルに3億個くらいあり、とても身近な存在です。
アンケートと一緒に頂いたのがこのしおり。非常に貴重なので大事にします。
~その3に続く~次はいよいよカミオカンデのお話です。スライドいろいろ出ます。