ヨシダヒロコです。
久しぶりに洋書、しかも簡単な絵本なのですが。
“Sherlock”のためもありシャーロック・ホームズは相変わらず人気ですが、一昨年こんな可愛い絵本が出ています。なんで知り合ったのか良く覚えていませんが、著者のヒューさんは鎌倉在住のイギリス人、イラストレーターは東京在住のアメリカ人であるアンディさん、この順番でFB友達になり、TLを拝見してます。ヒューさんはホームズのパスティーシュ(ホームズものには多い、文字通りに言うと模倣)を沢山書いています。
フェレット飼っててホームズ好きな人って、多分日本には少ないと思います(フェレットオーナー自体が少ないので)。英語を多読なさっている方の短いレビューがすでに1件ありますが、もう少ししつこく行きます。
わたしは本で買いましたが、Kindle版だとなか見検索ができます。
紙版のレビューを書いているのはわたしで、読んでいて楽しかったので5点満点を付けました。
Cute and peaceful Sherlock Story
投稿者 chiruru 投稿日 2015/6/9
形式: ペーパーバック
I’ve known about this book directly from authors, as I’m ferret owner and fan of Sherlock, this combination was perfect for me. Bought it long time ago, for some reason finally finished reading recently. Although this book is for around 8-10 yo children, also enjoyable for adults. Particularly which character is assigned to which animals. Moriaty’s character was totally unexpected and he was cute! It was a big laugh. Now I’m looking forward to reading next 3 books to witness what happens next. Recommended to Japanese Sherlock fans as English in this book is mostly plain, easy to read.
可愛くて平和なシャーロックの物語
この本は著者たちから直接知りました。わたしはフェレットオーナーでシャーロックのファンなので、この組み合わせは完璧でした。本はずっと前に買ったのですが、結局最近になって読み終えました。この本は8~10歳の子供向けですが、大人が読んでも面白いです。特に、どの登場人物がどの動物になっているかということが。モリアティは全く予想外で可愛かったのです。大笑いしました。今は次の3冊で何が起こるのかを楽しみにしています。日本のホームズファンにもお薦めで、この本の英語は平易で読みやすいですよ。
***
ここに書いていなかったこととしては、シャーロック・フェレットをはじめとして動物の習性が出ていたことでしょうか。フェレットの習性は知っている人が少ないと思いますが(イギリスをはじめ、欧州では狩り用も含めよく飼われているようです)、「鳥は光るものが好き」なら皆さんご存知でしょう。フェレットはいろんなものを探ったり盗んだりするので(そんなのが探偵でいいのだろうか……)英語でferretには「探る」という意味があります。
ワトソンはねずみです。フェレットとは元々ライバルなので、食べられないのだろうかと気になりましたが、ワトソン・マウスは、本家のワトソンが医学博士(M.D、つまりMedicinae Doctor ⦅ラテン語⦆=Doctor of Medicine(ランダムハウス英語辞典より))であるのに対し、Doctor of Mousology(ねずみ学博士?)になっていて、これも可笑しかったです。ざっと見ると日本語になってない単語のようです。
レストレード警部は「あまり大きくない」サイなのですが、この人が出てくるたびに(even though he is not a very big one)という言葉が入り、「英語が分かる(英語圏などの)子供が読んだり読み聞かせてもらったら喜ぶかも?」と思いました。
話の内容は、子供向けなので本家のホームズとは違って平和で、ネックレスが盗まれたというものです。解決方法も平和です。ネックレスのカラット(carat)をにんじん(carrot)と聞き間違えるところでは吹き出しましたし、あとカラットは大きさの単位と思っている人も多いかもですが実は重さの単位で、その辺りの知識もシャーロック・フェレットは解説しています。
続編と、3冊が入った本です。絵本なので、ペーパーバック(薄くてA4より少し小さい)を貼っておきます。
こちらがヒューさんのHP、Sherlock Ferretのページ。
http://hughashtonbooks.info/sherlock-ferret.html
アンディさんのブログ。
Andy’s Art
わたしが狙っているSherlock Ferretのマグ。単位はオンスですが、Googleで換算できます。
https://society6.com/sherlockferret/mugs
さて、前から書こうと思っていた内容だったのですがなぜ今日になったかというと、シャーロック・フェレットのモデルになったヴィニー(Vinnie)ちゃんが昨日亡くなったのです。冬に亡くなったうちの子と模様が似ていること、突然だったことでわたしも色々思うことがあります。

Vinnie the ferretへのインタビュー
この中の”warrior dance”は、YouTubeで検索してみるとweasel (or ferret) warとかいう言葉があったりなかったりして出てくると思います。喜んだり興奮したときに跳ね回ることです。
わたしの本には入ってませんが、”About Vinnie”という文章を許可を得て訳します。

「ヴィニーのこと」
ヴィニーはアンディの家族です。どうしてヴィニーなのか誰も知りませんが、とにかくそれが名前なのです。ヴィニーは優しく温厚なフェレットですが、とてもおてんばで、どこにでも行ってなんでも探検しようとします。ヴィニーは家中のヘアブラシと消しゴムとリモコンは自分のものだと思っていて、アンディの見えないところに持っていって隠します(ヴィニーが見つからないと思っているだけで、実際アンディは隠されたものを見つけるのが上手です)。
ヴィニーはかくれんぼも大好きです。本当にお湯を張った浴槽に落ち、冷蔵庫の野菜室に隠れました。2、3回家から脱走したこともあります。でもそれはアンディが嫌いだからではありません。冒険好きで活発なフェレットなのです。
ヒューとアンディがシャーロック・フェレットを書こうと決めたのはヴィニーがきっかけです。ヴィニーは最初のシャーロック・フェレットの本が出た後にインタビューを受け、その内容はここで読めます
(訳注:上のURLと同じです)。
http://www.inknbeans.com/sherlock-ferret-and-the-muse-of-the-deed-box.html
本当はアンディがヴィニーのインタビューを手伝いました。タイピングがあまりうまくないからです。何か書いてみてと頼んだら、書いてきたのは、
xsjk iopfdskn 234i9csk lndfkl; dfskl;ads;klads
なのでヴィニーの代わりに、我々が彼女のことを書きました。
(写真の下)
これがちょっとした冒険と探偵の仕事をしているヴィニーです。アンディはリードをしっかり握っていますが、ヴィニーは賢いのでするっとハーネスを抜けて自分で散歩を始めてしまいます。
*****
最後になりますが、アンディさんが出したばかりの本です。日本でいう「情けは人のためならず(いいことをすると自分に結局返ってくる)」という内容だそうです。日本ではKindleのみです。
Amazon.comへのリンク。