ヨシダヒロコです。
わたしのまわりで人気が高い遠田先生が共著者になっている本で、3月に「英訳もやってみたい」とオフで言ったらお薦めされました。
読みやすく、でも英語らしい英語の特徴を教えてくれ、章末に簡単な練習問題も付いています。1日1章を30分やったとしたら、15日で終わることになります。わたしはもう少しかかりましたが、とてもためになりました。
本をお薦めされたときには、その後すぐに本当に英訳をやることになるとは思っていませんでした。ただ、わたしのやっているものはこの本にあるような普通の文と違い、略語や箇条書きが多く、文法チェックしたらエラーが出そうなのが正解だったりします。仕事を始めてみて、マーケ関係、セールスの文脈で「育成」と言われても”cultivate”がすぐに出てきませんでした。日本語からの直訳的な英語を指摘されていたわたしにとって、英語的な発想を知るにはもってこいでした。Amazonレビューにもありますが、英訳やる人もライティングやる人も使えるし、ある人は「レベルを問わない」と言ってます。
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英語「なるほど!」ライティング―通じる英文への15ステップ遠田 和子
講談社インターナショナル 2007-09-05 |
目次(「なか身!検索」にもありますが)
PART1 英語のセンテンスを組立てる
CHAPTER1 英語では主語が大事――隠れた主語を見つけよう
CHAPTER2 まずは主語を決める――主語は人、それともモノ?
CHAPTER3 能動態を使おう――弱い動詞から強い動詞へ
CHAPTER4 魔法の前置詞――「前置詞は苦手」からの脱却へ
CHAPTER5 順番を決めて書く――どっちが先でどっちがあと?
CHAPTER6 日本語からの影響から自由に!――「ある」から「する」へ
PART2 アイデアを英語らしく表現する
CHAPTER7 英語はポジティブにいこう!――「否定」から「肯定」へ
CHAPTER8 具体的な言葉は伝わりやすい――「抽象」から「具体」へ
CHAPTER9 自信を持って言い切ろう――「あいまい」から「言い切り」へ
CHAPTER10 文は短い方がわかりやすい――「冗長」から「簡潔」へ
CHAPTER11 和製英語には要注意――「カタカナ語」から「本物」へ
PART3 センテンスからまとまった文章へ
CHAPTER12 英文はとにかく「結論が先」――「起承転結」から抜けだそう
CHAPTER13 エッセイを書こう――PREP手法
CHAPTER14 ビジネスレターを書こう――伝えたいことを明確に
CHAPTER15 Eメールを書こう――意図を正しく伝える方法
本の中身は画像からのリンクで少し見えますが、レイアウトが見やすくて読みやすいです。
簡潔に、冗長性を省き、日本語英語でない英語を書く例が、いかにもやってしまいがちな例と、きれいに英語になっている文を並べて説明してあります。
この間、英語の先生が国に帰ることになって最後のレッスンを受けたのですが、日本人のやりがちな間違いについて「どうしてそう言うかねえ」と言っていたのでこの本の話をしました。同意見だと言っていました。たしか”to the point”と言っていた気がします。p190では”come straight to the point”と書いてありますね。
そして、日本語では「~など」を多用します。翻訳学校の先生をしているネット友達が複数、「なんでいちいち英訳するんだろ」と言っていたと思うのですが、それについても「いちいち訳さない」と書いてありました。
英訳やライティングの他に、ビジネスでのコミュニケーション(メール含む)にもページが割いてあったのですが、返事が来やすい結びの句とか(使ってみたのですがPMはやっぱり返事をくれません)、柔らかくお断りする方法、苦情のメールなどは使えそうです。
最後に文章の書き方という点で、英語は論理的だといわれますが、そういえばきちんと勉強していなかったなと。いや、したのかもしれないけど身についてなかったような気がします。p191でも書いてあるし、誰かのツイートでも読んだことがありますが、英語圏の人は小学校の時から筋が通った文章の書き方を練習すると。わたしは高校生くらいになって小論文でジタバタする生徒さんを見てきましたので。なるほど違うんだなと思いました。
英訳でのGoogleフレーズ検索は、すでに翻訳会社で指導を受けていますが、他の本はこの辺を考えています。でももうしばらく後かな。Google~の本はこの前の版を以前持っていました。有名です。日向先生の本は、何かこの方のを1冊と思っていたので。Googleフレーズ検索をがしがしやり出してから何となくな英文を書かなくなったので、フィードバックで指摘を受けることが減ってきました。『「なるほど!」ライティング』のおかげもあるかも。
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ちょっと検索! 翻訳に役立つ Google表現検索テクニック安藤 進
丸善 2007-07-21 |
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即戦力がつく英文ライティング日向清人
ディーエイチシー 2013-02-08 |
最後に、おまけです。文法チェックツールは色々あるらしく、複数の方からこんなのを知りました。 わたしにはしばらく縁がないですが、そのうちあったらいいなと思っています。