トライアルについて考えた。

ヨシダヒロコです。

先週は久しぶりに仕事でバタバタしました。

思えば、11月にほぼ1社受注だったイギリスのエージェントを切り(仕事量減っていたしブラックだし)、日本のエージェントからほぼ専業で受け、2月にその契約を切って、冬頃からトライアル少し、2月いっぱいイタリア語検定3級の勉強をしていました。

3月に試験が終わり、本格的に新規開拓を始めました。日本のエージェントの登録は他にもあるし、冬頃に追加の分野で受かったところもあるのですが、「手が空いた」と連絡しても受注はできなかったので。

アメリアの募集(通年のはもう知っているところがほとんどで、それ以外)と『産業翻訳パーフェクトガイド』の「翻訳者不足の分野・言語」で「医療機器」などがあるところを狙い、その他業界誌を読んでこれと思った会社を当たりました。

前に書きましたが、登録済みの会社で医療機器を追加できたのに、分析化学で落ちたり。これは自分の側の原因はだいたい分かっています。再受験も可能だし、登録があるので類似案件があったら回すと言われました。分析化学はもう1社書類で落ちましたが、化学案件で一番受注しているのは(M)SDSなので、経験不足だと思います。

受かったのは、化粧品英・和訳(英訳でなんとか採ってもらったのは初めて)、工業系、医療機器で、医薬募集には書類落ち、薬学論文のトライアルに落ちました。最初2社は理系であることが強みになるような所です(前に聞いたことあるのですが、立派な理科系の学歴でもトライアルが結構ひどいことがあるらしい)。最後の会社は条件を厳しくして再募集してましたから、わたしも含めレベルが低かったのでしょう。

理科系出身翻訳者を優遇する翻訳会社。

その他、書類を出すとデータベースに名前が載って、1回目の仕事がトライアル代わりという会社にも3社ほど履歴書を送って仮登録のような形になっていますが、うち1社は電話があって取り扱い分野の話をし、他の1社とともに契約書が紙面で送られてきました。契約はネットで済ますところもあります。

化粧品は人が足りなくて、すぐにOJTになりました。今もOJTですが、多分継続してくると思います。マーケティング系パワーポイント、しかも英訳なので、言葉が感覚的で訳しにくかったりレイアウトもあったりするので時間がかかります。ただ、他ではなかなか知ることができない情報やトレンドを知ることができます。和訳ではカルチャー系の話題が入ったニュースレター系の文章など。栄養素や成分情報英訳は医薬・化学に近いので、今後うまくなりたいです。

いま新規の会社から来ているのは化学系の機器なのですが、さて継続して仕事がきますやら。契約書送ったのちの会社からどういう反応があるかも楽しみです。

さて、今回のトライアルは短期間に結構受けましたが、わたしにしては打率がよかったのです。いい加減中堅にならないとと思っていたので、打率が低いのは残念でした。去年は後半になるまであまり受けておらず、一昨年翻訳者としては不合格&チェッカーとして合格、があったくらいです。

今回何がよかったのだろう(結構なレベルが付いていたものもあったので)と考えてみました。海外のエージェントから頼まれて、トライアルの採点したことはあるんですが、正直よく覚えてません。

よく採点をするというYoshiさんのブログより。
トライアルを通過するには

また、今月のアメリアに猫先生のトライアル対策があります。お名前が出ている方です。題名だけ引用すると、「時間をかけて入念に調べ物を」です。

昔々、最初のトライアルに受かった20代の頃(わたしはブランク期間が長いのです)、翻訳フォーラムでの森口理恵さんのアドバイスを実行しました。「申し送りを丁寧に」というもので、担当者の方が評価してくださいました。電話口でそう言われました。分野も確か有機化学系だったと思います。ただ残念ながら、いままであまり沢山のお仕事は頂いていません。そういう会社が何社があります。きっと、受かったけれど定期的に仕事を回すほどではなかったのでしょうね。

たかがトライアル、されどトライアル。受からないと仕事には結びつきません。

今回の会社は、皆レスポンスが早めでした。提出から結果まで一番遅くて1ヶ月です。

1.たまたま、または自分で選んで人が足りていない分野や会社に応募した
2.原文が自分の理解しやすいもの、経験のあるものだった
3.申し送りが適切だった
4.もしかしたら、前の会社でフィードバックを受けて鍛えられているうちに、実力がついたのかもしれない
5.『産業翻訳パーフェクトガイド』は、出版したては応募が多いと聞いたことがある。適当に時期がはずれていた

3.についてはコーディネーターさんからアドバイスを受けたばかりなのですが、「調べましたが分かりませんでした」というようなものは止めた方が良いと。今回は、読みやすい原文が多かったので申し送りにそういうものが少なかったのかも。

今回、自分の得意不得意が見えてきたような気がしますが、まだ医薬専門の会社でバリバリというわけには行かなさそうです(医薬専門だと学歴からか医療機器以外を送ってこられることもありますし、まだ受かったことはありません)。海外の会社はいろんなものを振ってくるので、「総合」という履歴書はとてもバラエティに富んでいて、そういうものを見たいといわれることもあります。履歴書は一応3種類あります。

医薬ではまだまだ、ということが分かったので、この間からいろいろ入門本を読んでいるのですが、受注が十分復活したらとりあえず治験の通信講座を受けたいです(言い出して1年近くになります)。まわりを見るとすごい人が沢山いるなあ、と思います。
とにかく、1社のみの受注は危ないです。複数社ないといざというとき、人によっては路頭に迷うのでは。

最後に、コーディネーターさんも人なので、仕事は出しやすい人に出す、と。無理がききやすいとか性格とか。そんな風に聞きました。わたしもそういえば、人ですから「落ちたけどこの会社、もう一度挑戦してみたいな」と思ったことはありました。いろんな意味で満足できる翻訳会社を探すのはなかなか難しいことですが、簡単に諦めたくはないですね。

写真はご近所の庭のラベンダー(種類がたくさんあります)です。

2015-05-17 17.59.52

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2 thoughts on “トライアルについて考えた。

  1. こんにちは、ao です。
    わたしもそろそろまたトライアルを受けようかなと思っていたので、とても参考になりました!
    化粧品の翻訳ってはじめてききましたが、おもしろそうですね~。

    最近情報収集を怠って業界誌もさっぱり読んでいなかったのですが、ヒロコさんのこちらの記事を読んでもっと情報収集しなくちゃと思いました。

    新しいクライアントさんからよいお仕事がくるといいですね。

    • aoさん、こんにちは。
      お読みいただきありがとうございます。情報収集はお尻に火がついて始めましたが、普段からやっておいたほうがいいのかも。化粧品は別口で英訳を頼まれたことあります。その時は断ったんですけど……。
      またよろしくお願いします!(親知らず、わたしもちょっと似た目に遭いました。お疲れ様でした)

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