映画『BIUTIFUL ビューティフル』の簡単なレビュー。

ヨシダヒロコです。

少し書いている時間ができたので、今年中に上げておきたいものを書いておきます。

このスペイン・メキシコ映画(舞台はバルセロナ)はずいぶん前に見たのですが、なかなか書けずにいました。
主演はハビエル・バルデムです。スペイン人(カナリア諸島出身)で、何かのニュースでも見覚えがあると思ったら、ペネロペ・クルスの旦那さまなのですね。

公式サイトは見つからず、トレイラーがありました。

ハビエルの役はウスバルというメキシコからの移民で、同じような移民(セネガル、中国から)を世話することでお金をピンハネして生活していました。あまり褒められた類の仕事ではなく、例えば移民が麻薬を売る場所を提供するのを警察に見逃してもらう、とか。今年の初めだったか、去年だったか、イスパニカで二宮哲先生がお話ししてましたが、スペインの不景気で移民は見事にいなくなったらしいです。

冒頭でハビエルは検査を受け、癌で余命が残されていないことが分かります。それで色々考えた彼は、別居中の妻との関係を修復しようとしたり、移民たちに罪滅ぼしをしようとしたり後のことを頼んだり、行動を始めます。

その間に、メキシコで死んだ会ったこともない父のイメージが入っていたり。

一言でいうと分かりにくい映画で、もう1回見ようとも思わないですが、分かりにくかった方はこの映画評を読まれると「なるほど」と思われることもあるかと。

「BIUTIFUL ビューティフル」 タイトルの意味は娘と観客に伝えられたか?~新作評
http://ameblo.jp/cinemanavi21/entry-10958924979.html

そう、「ビューティフル」にタイポがあるんですよね。『ペット・セメタリー』のタイポは子供が書いたから、だったはずですが。

この映画で初めて、双極性障害の患者さんが映画の登場人物となっているのを見ました。妻であるマランブラです。ただし、いろんな患者さんがいるとはいえ、医学的に合っているかというと「うーん」という感じで、例えば映画中に出てくる薬の代替としてのライトボックスは、冬季うつ病の治療に日本では使われています。もしかしたらスペインでは適応があるのかもしれませんが。他に、妻マランブラが見えないはずの星が見えるというシーンがあって、凄い躁状態にも見えないし、そもそも躁状態に幻覚があるとは聞いたこともなく、その辺は残念でした。

イニャリトゥ監督は『21グラム』も監督しているそうで、詳細覚えてないけどしみじみ見た覚えがあります。

スペインの裏、が本当にこんな感じか分かりませんが、移民社会がこんな感じだった(過去形)のは参考になりました。

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