「須賀敦子の世界展」(神奈川近代美術館にて明日2014/11/24まで)に11/15行ってきました。

ヨシダヒロコです。

英日翻訳者ですが、イタリア語も勉強しています。

もっと早く書きたかったのですが。もう展示は明日までですし。せめて、どこかに巡回してくれることを願って書きます。

須賀敦子さんは、『コルシア書店の仲間たち』1冊しか読んでないのですが、強烈な印象がありました。そのころわたしのイタリア語はまだ全然だったのですが(今も中級になれたかどうか)。ずっとこの国に興味は持っていて、イタリアで暮らした方の文章には興味を持っていました。同じく故人ですが、坂東眞砂子さんも『ラ・ヴィタ・イタリアーナ』というヴェネツィアに暮らしたエッセイを書いています。

コルシア書店の仲間たち (文春文庫)須賀 敦子

文藝春秋

1995-11

by [Z]ZAPAnetサーチ2.0

他に色々著作が出ていることは知っていましたが、全集が出ていることはこの文学展で初めて知りました(展示の中にありました)。都会のように大きな本屋さんへのアクセスがなくて。通読したい方は全集の文庫なんかいいのでは。わたしも今後、揃えてゆくつもりです。イタリア語の翻訳・通訳者さんはなかなか数がいなくて、通訳さんだと田丸久美子さんが本を沢山出されて、目立っているように思います。そういう意味でも須賀さんは貴重な存在です。どこかで読んだのですが、翻訳を「試しに」みたいな感じで出版社から頼まれて、質の高さに編集者がびっくりしたという話です。

須賀敦子全集 第1巻 (河出文庫)須賀 敦子

河出書房新社

2006-10-05

by [Z]ZAPAnetサーチ2.0

文学館は「港の見える丘公園」の中にありました。駅を降りてから、外人墓地や洋館などがある緑に包まれた閑静な道を10分ほど行くとあります。

2014-11-15 10.05.35

文学館の入口。

2014-11-15 10.07.00

会場でもらったチラシを貼ります。

1枚目は展示室の中にあった、須賀さんとイタリアの関係を表したもの。点の付いている都市に何かしらの関係があるという意味だったと思います。

CCI20141123

次は、文学展のパンフ。
ここにもあるように、物書きとしてはかなり遅咲き(61歳)でした。それまでは翻訳者だったそうです。

CCI20141123_0001

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芦屋生まれ、それから夙川に引っ越し、さらに東京のフィンランド大使館(現在)の近所に引っ越し。調べてみると、大使館の住所は港区南麻布。通っていた聖心女子大には歩いて行けたそうです。お嬢様ですよね。昭和初期に英文科の大学院に進みますが、中退してソルボンヌ大への留学を決意します。フランスではどうもフランス人に馴染めず、それよりイタリア人と気が合ったと。その時知り合ったイタリア人女性との親交から、結局は一旦帰国してイタリアに渡ることになります。

明日辺り書こうと思っていますが、この文学展のあとのイベントでお話を聞いた、スウェーデン語翻訳者(ミステリー、フランス語も訳されるそう)のヘレンハルメ美穂さんもファンだそうです。そうTwitterでお話ししてくれました。

須賀さんは非常に上品で美しい日本語を書く方と思っていて、まあ実際そうなんでしょうが、展示室には沢山書簡がありました。相手は家族や夫、友達、編集者など。字がびっしりで読めないものも多かったです(いい年なので(^_^;))。読めるものを拾って読むと、イタリアにいたときのことかな、「ひょいと飛行機に乗って帰りたくなります」などどどこかお茶目でチャーミングな面も見え隠れしました。イタリア語の書簡もあり、全部を読む気力はなかったですが、「お、最初の方が分かる!」と嬉しくなったり。さすがに結びの文句は凝っていました。

翻訳者としては辞書が気になりますが、フランス時代に使っていた、豆本のようなかわいい仏伊辞典が飾られてありました。

『コルシア~』で述べられていた、夫ベッピーノについても展示がありましたし、帰国したあと晩年は大学で教え、かなりお年を召してから慶應で博士号を取得したとか。すごいパワーだなと思いました。大学でのセミナー(?)のノートなんかも残っており、ダンテの『神曲』が訳されていましたが日本語で読んでもちんぷんかんぷんでした。

上に述べた田丸さんは、確か『シモネッタ・ガセネッタ』(田丸さんの親友の米原万里さん著)という本の中で、「須賀さんに下ネタを振るイタリア人はいないだろう」と発言しているのですが、すぐ口説かれるそういう話にはめっぽう強い田丸さんほどではなくても、須賀さんも案外おっとりと返されたりしたのかもしれません。もしそんなシチュエーションがあったとしたら。

文学館を出ると、緑がきれいでした。

2014-11-15 11.00.10

バラ園もあって、この秋最後のバラが咲いていました。

2014-11-15 10.00.36

みなとみらい・中華街に1人で来るのは初めてでしたが、港の見える丘公園は市民の憩いの場という感じで、薔薇を眺める人や、スケッチらしいことをしている人もいました。遠くにはきれいに海が見え、横浜ベイブリッジ(あとで調べました)が見えました。次が押していたので中華街には行けず。また行きたいです。

2014-11-15 11.03.08

おまけ。今回初めて昼間の便でバスに乗って東京に来ました。秋も初めてでした。かなり長いこと長野を通るので、景色がとてもきれいです。車窓から山も沢山見ました。昨日の地震のお見舞いと、これ以上の被害が出ないよう願っています。

富山・新潟県境の、わたしが好きな海。すごく頑張ればヒスイが拾えるかも。
2014-11-14 12.29.46

途中のSAで、川中島の戦いがあったそばです。バスから見える紅葉は半分くらい色づいていて、眺めるのが楽しかったです。
2014-11-14 13.44.35

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