高志の国文学館で棟方志功を観る&ラ・ベットラ・ダ・オチアイ(2014/02/15)

ヨシダヒロコです。

2月は働いていた時間が短いので、お金があれば出かけていたのですが、他に書くことがあるのでアップが遅れています。2月上旬の立山も書けてませんし(写真を沢山撮ったので、試験が終わったら選びます)。

高志の国文学館は、出身校の近くにある富山ではおそらく一番本格的な文学館でしょう。ですが、金沢に住んでいたわたしにはどうも石川近代文学館と比べてしまい。有名な文豪の多さでは負けてしまっているなあ、悔しいけれどと。高志の国文学館は、疎開で来ていた文学者や果ては実業家まで入っていたので、「頭数足りないのかな」と思ってしまいました。角川の創始者(で、確か物書き)など、意外な方もいらっしゃったのですが。

一方、見て楽しかったのが漫画家のコーナーとヘルン文庫のコーナー。後者は、小泉八雲の死後、文献が富山大学に寄付されたので、それに関して、八雲の所蔵本を展示していました。八雲が日本に来るきっかけになった本とか、交流があったのに疎遠になった人とか、何だか色々あったんだなと。

漫画家については、なんといっても藤子不二雄でしょう。同じ市在住の言語学者の方が以前書いてらしたのですが、「(富山出身の)藤子不二雄が描いた『ドラえもん』に教訓はあるが、新潟出身の高橋留美子が描いた『うる星やつら』に教訓はない」。まあ、高橋先生もシリアスな作品描いてて、好きですけどね。文学館には、藤子不二雄Aと藤子・F・不二雄の原画があります。他には懐かしい作品だけど「気まぐれオレンジロード」とか、最近のものでは「ほしのふるまち」(未読、あまり絵が好みじゃないかな)などの原画もありました。パネルには「True Tears」などのアニメも特集。

あと、立山博物館に行かないと見られない曼荼羅(一部、地獄絵図になってた)が1枚あるのも特筆もの。

棟方志功展は、実はすごく興味があったというわけではないのですが、展示を見てみて少々興味を持ちました。大きい版画ばかりかと思ったら、本の表装もたくさんしていて、結構気に入りました。旧福光町に疎開していたのですが、6年ほどの疎開の間に立山に数回上り、蜃気楼はしょっちゅう見にいっていたらしいです。蜃気楼の出る魚津市では、出ると放送で知らせてくれるらしいのですが、子供の頃の遠足以来行ったことがありません。実際のところ、この目で見たという県民も少ないのでは?もちろん、棟方も見られませんでした。立山に興味があったと書きましたが、立山(地獄谷とか)を舞台にした能の脚本や、それを版画にしたものも展示してあったはずです。

地獄谷、去年通ったときは危なくてそばも通れなかったんですよね。

そして、ラ・ベットラですが、東京、名古屋、そしてなぜか富山にあります。一番安い1500円台のランチは、朝から人が並びます。それをしたくなかったので、2100円のランチを予約しました。ドルチェと飲み物は別で360円。パルマ産生ハム、ポルチーニのパスタ(ポルチーニは生の冷凍)、パン三種、レモン風味のティラミス、アイスティーを選びました。さすがに写真は控えました。隣のカップルは思いきし撮ってたけど。

ポルチーニは乾燥では何か作ってみたことがありましたが、生は本当に香りが良くて、ちょっとびっくりしました。パンも美味しかったし、ティラミスは普通のとは違って爽やかな感じでよかったです。生ハムは、まあ普通。次に行くことがあったら、前菜盛り合わせで色んな味を少しずつ食べてみたいです。3000円前後で昼間はコースになる(イタリアンでは、プラス魚か肉)ので、いつか余裕があったら、気分転換しに。夜はちょっと無理かな(笑)?

細かいことを言うと、ランチをlunchではなく、i pranziとイタリア語で書いてあるイタリアンレストランを初めて見ました。

URLはこちら。
http://www.la-bettola.co.jp/

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「いちから聞きたい放射線のほんとう: いま知っておきたい22の話」予約開始。

ヨシダヒロコです。

「謎解き超科学」のレビューでちらっと書いていた、大阪大学の物理の先生(正確にはサイバーメディアセンターの所属)である菊池誠教授、ZABADAKのミュージシャン小峰公子さんとの会話調で話が進み、あと挿絵を漫画家のおかざき真里さんが描いた、分かりやすい放射線の本ができました。Amazonに書影が出たので大きく載せておきます。

わたしは、菊池先生が「草稿を誰か見て欲しい」とTwitterでおっしゃっていたときに手を上げて読ませて頂きました。正直、わたしは物理が苦手です。物理でも化学寄りのものはそんなに苦手でもないですが、原子核物理(化学にも出てきますけど)で分かるのは本当に基本だけで、ちょっと外れると分からなくなります。

震災からもうすぐ3年です。正直、あの災害の時、ベクレルとかシーベルトとか検出限界とかガイガーカウンターがどうこうとか色々出てきて、非常に混乱しました。本は「全然分からない」人に一からチャットで説明するという形を取っており、非常に分かりやすかったです。ベクレルは数字が非常に大きく出るとか、草稿を見た後はシーベルトの数値も大体大小の見当が付くようになりました。

菊池先生のブログのURLをここに貼っておきます。

「いちから聞きたい放射線のほんとう 今知っておきたい22の話」[kikulog 640]

確かに、今でも書店に並んでいる放射能本は危機を煽るものばかりで、わたしも歯がゆい思いをしていました。唯一の例外と言えそうなのが(他にもあったらごめんなさい)学習院大の田崎先生の本でしたが、実はわたしにもちょっと難しかったようです。

本はさっきAmazonで予約しました。リアル本屋で買えるe-honにはまだなかったので。
届いたらさっさと読んでレビュー上げます。だいぶ草稿には手を入れられたようで、ブログを読むと、わたしが読んだときより更に易しくなっているようですね。

こういう本が出て、東北の被災者の方々への言われなき偏見が少しでも減ってくれることを祈っています。

いちから聞きたい放射線のほんとう: いま知っておきたい22の話 (単行本)

菊池 誠

筑摩書房

2014-03-13

by [Z]ZAPAnetサーチ2.0

DELEB1に落ちました。結果を曝します。

ヨシダヒロコです。 英語に加え(英日)、スペイン語とイタリア語での翻訳を目指しています。

今日セルバンテスのサイトに行ったら、もう結果が発表されていました。トップに日本語であります。 受験票の番号と誕生日を入れると、結果が出てきました。さんざんな結果ですが、このブログではお約束ですので曝します。

もう落ちたことが分かっていたので、今年11月の受験まで、もう勉強をゆっくりながら始めています。ある確かな筋の噂では、B1はB2レベルまで難しくなったと。 この点数で何をすればいいかというと、全体的な底上げが必要、まずはとにかく読むことだそうです。そうすると後はついてくると。なので、アルゼンチン・スペイン語の読み物を用意して先生と一緒にスカイプレッスンで読んでいます。
El Cronometroは新しい試験用のが出ていますね。28日まで、スペイン書房で安くなっていますよ。わたしはまだ買いませんが。

では、点数です。本当は表になっていたのですが、うまく出ません。
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El/La candidato/a HIROKO YOSHIDA con el código de inscripción xxxxxxxxxxxxxx ha obtenido los siguientes resultados en las pruebas conducentes a la obtención del Diploma de Español como Lengua Extranjera:

Grupo 1                                                                                  Grupo 2
Comprensión de lectura/ Expresión e interacción escritas/ Comprensión auditiva/ Expresión e interacción orales
Puntuación máxima 25 puntos/ 25 puntos/ 25 puntos/ 25 puntos
Puntuación mínima exigida 30 puntos                                   30 puntos
Puntuación obtenida 13.33 puntos/ 9.8 puntos /5.83 puntos/ 8.33 puntos
23.13 (NO APTO)                                                              14.16 (NO APTO)
La calificación final es de: NO APTO El plazo para presentar solicitudes de revisión de las pruebas de la convocatoria de noviembre 2013 finaliza el 14 de marzo de 2014.
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Comprensión de ~のところは、最初から順にリーディング、ライティング、リスニング、スピーキングです。リーディングが多少まともなほかは、ダメダメですね。まあ(準備の)時間も足りませんでしたし。 満点や最低必要な点が書いてあるので、受験者の方は参考にして下さい。 今年から受験料が1000円も上がるのですね。もともと11000円もしたのですが。

「謎解き超科学」レビュー。

ヨシダヒロコです。

末席ながら、ニセ科学に反対する立場にいます。最近は、親しい人がはまっていても、命に関わらない限りスルーすることが多くなりましたが。指摘すると、下手すると嫌われるので本当に難しいです。

さて、月1で行く金沢では老舗書店「うつのみや」で内海聡医師の本が(注:トンデモという生やさしいものではない)医学書の辺りに置いてあったりして、一方富山でも紀伊國屋書店の医学書の棚にあったりします。いつか「ニセ科学はなくならないよ」とわたしに言った人がいましたが、この本を見るとニセ科学の多さに「そうだよねえ……」とため息をついてしまいます。

謎解き超科学

ASIOS
彩図社
2013-10-24

by [Z]ZAPAnetサーチ2.0

この本は様々なニセ科学(科学のように見えるけど、実は根拠がないまやかし)の主張を最初に書き、それに反論する形で現在の知見を書いています。1月頃に読みふけるようにしてさっさと読んでしまった本でしたが、紹介が遅れました。かなり身近にニセ科学があることが、下に抜粋した目次の内容から分かります。Amazonにはないので、書き起こします。

電磁波の健康被害/サブリミナル効果/牛乳不健康説/磁気はコリをほぐすか?/ゲルマニウムの治癒力/デトックス/「水からの伝言」/マイナスイオン/EM菌/ポールシフト/フリーエネルギー/隕石落下の危険性/百匹目の猿現象/動物の地震予知/キルリアン写真/ID論/血液型性格判断/『ゲーム脳の恐怖』/逆行催眠で蘇る記憶/母乳神話/千島学説/死者の網膜/人間は真空中で破裂する?/サプリメントの効果/健康食品の広告トリック/ホメオパシー/マクロビオティック/酵素栄養学/「オーリングテスト」/手かざし療法の危険

今はブログの巡回自体をほとんどしていませんが、わたしは阪大・菊池誠教授のkikulog読者でした。いつもTwitterでは「きくまこ先生」「きくまこさん」と呼んでいるんですけど、先生はかなりアグレッシブにニセ科学から目を覚ましてもらうよう以前から警鐘を鳴らしています。その関係で知ったことがこの本にも沢山出ています(ついでだから書いておきますが、今度きくまこ先生が放射能についての、文系の人でも分かる本を出すそうです。わたしは草稿を見せて頂いて茶々を入れさせてもらいました。ベクレルとは何か、シーベルトとは何かとかその辺から書いてある親切な本です。また告知します)。

話を戻します。この本は1章が短くさらっと読めるので、隙間時間にも読みやすいし、文系の人だって知識を深めるのに役に立つと思います。むしろそういう人に、分かるところだけでも読んで欲しいです。

わたしが知らなかったのは「キルリアン写真」、あとサブリミナル効果の真相、動物の地震予知の真相、逆光催眠の話(これは由々しい問題です)、網膜写真(「ブラック・ジャック」にあるとありますが、誤植があって、欄外には1巻と書いてあるのに章末には11巻となっています。今少しずつ再読しているので、探して読んでみます→2014/03/09追記:誤植ではないそうです。詳しくはコメント欄をご覧下さい)などなど。

東日本大震災の処理に使おうとしている人がいる、EM菌とかホメオパシーとかは本当にどうにかしてくれって感じなのですが、アメリカで取り入れられているID論なんかも頭の痛い話です。わたしは体が丈夫ではないので、人より色んな勧誘に会うことが多くて、だからこういうものに興味を持って自分を守っているんだと思います。

本当に身近なところに、分かる人が見ると「あれ?」ってことがありますので、だまされたくない人は分からないところを飛ばしても読んでみてください。「えー、そうだったの?!」ってことが必ずあるはずです。

ソチオリンピック終わりますね。

ヨシダヒロコです。

オリンピックは、あまりまじめではなかったけど見てました。今回もろ深夜になったので、あまり夜更かしできなかったのです。

まじめに見たのは、開会式ちょっと、フィギュア団体戦、女子フィギュアシングル、スノーボードハーフパイプ女子、フィギュアエキシビションくらいでしょうか。スキーのハーフパイプもちょっと見ました。男子フィギュアシングルは日本人選手のみネットで見たので、エキシビションでいろいろいい選手を見逃していたことが分かりました。閉会式は多分再放送のダイジェストで。

特に女子フィギュアシングルについて書きます。もう皆言っていることですが、浅田真央選手のフリーの追い上げすごかったですね。メダルの望みがなくなったから自分の滑りができたのではという意見もありましたが、それにしても。フリーは滑走順が早かったおかげで、ちょっと夜更かししてライブで見ました。ジャンプが決まるたび、他に誰も見てないのに拍手してしまいました。そして演技が終わって、こみ上げるものがある姿を初めて見た気がします。わたしも見ていて移りそうでした。そして、各国のスケーターから、失敗したときもフリーがうまくいったときも寄せられたツイートの数々。愛されてるな、と思いました。中国版Twitter「微博」でもトレンドに上がっていたそうで。

その他、鈴木明子選手は今回ピンと来なかった(プログラムの好みの問題です)んですが、この方はいつも弾けるような笑顔をしていますよね。村上佳菜子選手は、フリーでまあ納得のいける滑りができたのか、キス&クライでいつものなんか吸い込まれるような明るい笑顔を見せてくれました。

演技的に気に入ったのは、カロリーナ・コストナー選手(イタリア)です。キャリアの長い選手ですが、今まで琴線に引っかかってこなかったです。でも、今回見ていると、衣装を着てそこにいるだけでたたずまいが様になっていて、滑ると、気がついたらジャンプを決めていて、気がついたらスピンを回っていて、心地よく見ている間に演技が終わっているという。こういう選手はあまりいない気がします。演技が音楽にぴったり合っているんでしょうね。SPの「アヴェ・マリア」が特に好きでした。

あと、演技もキャラも気に入ったのがユリア・リプニツカヤ選手(ロシア)。キム・ヨナを知らないと言ってみたり、かなり強気なことを言ったかと思ったら、メディアに「年の差が2倍ほどの選手(鈴木選手のこと)と一緒に滑るのはどんな気分ですか?」と聞かれ「別に」的な返事をしたあとで、通訳を伴って鈴木選手のところに来て、「明子のことは尊敬しています。さっきは突然あんなことを聞かれて、どう言っていいか分からなかったの」と説明に来たそうで。チェ・ゲバラも尊敬しているという硬派さから、日本でも「兄貴」と既に呼ばれているんですって(笑)。今後が楽しみですね。この人しかできないキャンドル・スピンはとても素敵でした。

女子はSPからほぼ全部見ましたが、皆それぞれドラマがあって、それぞれの良さがあって、順位は付けちゃいけないなと思いました。

男子は全員はチェックしてなくて、日本人をさらっただけで、エキシビションを見て「演技の時見ておくべきだった」と思ったのはハビエル・フェルナンデス選手(スペイン)です。わたしが好きなサービス精神が強いタイプの選手で、ユーモラスなエキシビションをしてましたが、なにげに難しそうなことをやっていました。本当に男女とも、リズム感がすごいなと思いました。きっと氷の上から下りても、素晴らしいダンサーになるのでは?わたしは氷の上はもちろん、地上でもきちんとステップがあったりするダンスはできませんが。

ところで、浅田選手のエキシビションに使われた曲は”Smile”でした。終始ニコニコ微笑みながら滑る浅田選手を見て、このところ感じていたことですが、笑顔でいるって本当に大事なことだなと思いました。周りもほっとしますよね。

最後に、棄権したエフゲニー・プルシェンコ選手は本当に残念でした。彼は日本がかなり大好きらしく、銭湯に行った映像までYoutubeにあります。日本のファンが「皇帝だから」とこのような絵を描いたところ、プルシェンコ本人が見つけて「ありがとう」と返事をくれたそうです。この人もいつもエキシビションでノリノリだった人でした。腰が早く良くなりますように。

 

「舟を編む」凱旋公演を観に行きました(2014/02/14)。

ヨシダヒロコです。

Facebookで情報を知って、金沢イオンシネマで2月8日~21日(明日ですね)まで凱旋公演をしていることを知りました。ひねくれ者なので、ベストセラーにはすぐそっぽを向いてしまう悪いクセがあるのですが、この話は辞書の編纂という地味な話ながら(何であんなに原作本が売れたんだろう?)とても人を惹きつける要素が詰まっていて、しかも辞書にお世話になる翻訳者にはたまらない映画でした。イオンシネマは最寄り駅から15分ほど、ちょっとした吹雪の中を歩きました。

DVDはもう販売中です。

公式サイト。

http://fune-amu.com/

公式サイトにもありますが、予告編を貼っておきます。

辞書「大渡海」編纂中の辞書編集部に欠員ができ、営業でうだつの上がらない真締(まじめ、松田龍平)が配属されます。素質を見込まれてのことなんですが、真締くん変わってるんですよね(わたしは面白い人だと思うけど)。おばあちゃんが住む家の2階で下宿し、大量の本に囲まれて猫と暮らしている。どうも人が苦手なようで、同僚となった西岡(オダギリジョー)とは性格が反対なせいかなかなか打ち解けなかったりします。その真締が、下宿のおばあちゃんの孫である香具矢(かぐや:宮崎あおい)が同居するようになって一変します。誰にでも恋していることがバレバレになってしまうのです。この辺の演技、分かりやすくて微笑ましいなあと笑いながら見ていました。

香具矢の登場シーンは満月の夜でした。縁側(?)に突然舞い降りたかのようで、恐らく真締の一目惚れでしょう。香具矢は女性ながら板前さんです。わたしは大学院浪人をしていた辺りに、女性板前さんのうちに下宿していたことがありますが、本当に香具矢のように美味しいものをぱぱっと作っちゃうんですよね。今でも忘れられない味がいくつかあります。さて香具矢との恋はどうなるのか、というのがサイドストーリー。

そうするうちに、やっと編集室に慣れ、仲良くなってきた西岡から衝撃的な知らせがもたらされます。「大渡海」を中止する、という噂があると。この辞書はどうなってしまうのか、果たして完成するのか?というのがメインのストーリーです。

ところで、用例を集めることを「用例採集」と言うんですね。この映画では真締が「恋」の項を書きます。下の動画の真ん中らへんにあります。

辞書の詳しい作り方

ところで、「恋愛」の定義が面白いのは新明解国語辞典という定評(?)があります。最近第7版が出て、紙の辞書は不便であまり持っていないのですが、これを見ていると電子版があれば待ちたいなと思いました。あるブログから抜き出してきたのですが、変遷が分かります。個人的には、「まれにかなえられて歓喜する」がなくなったのが惜しい。でもずっとこの辞書の中では、だれかがTwitterで言っていたように苦しい恋をしていますね。

れんあい【恋愛】(第7版)
特定の異性に対して他の全てを犠牲にしても悔い無いと思い込むような愛情をいだき、常に相手のことを思っては、二人だけでいたい、二人だけの世界を分かち合いたいと願い、それがかなえられたと言っては喜び、ちょっとでも疑念が生じれば不安になるといった状態に身を置くこと。

 

れんあい【恋愛】(第5版)
特定の異性に特別の愛情をいだき、高揚した気分で、二人だけで一緒にいたい、精神的な一体感を分かち合いたい、出来るなら肉体的な一体感も得たいと願いながら、常にはかなえられないで、やるせない思いに駆られたり、まれにかなえられて歓喜したりする状態に身を置くこと。

 

れんあい【恋愛】(第4版)
特定の異性に特別の愛情をいだいて、二人だけで一緒に居たい、出来るなら合体したいという気持ちを持ちながら、それが、常にはかなえられないで、ひどく心を苦しめる(まれにかなえられて歓喜する)状態。

映画の最後である人が舞台から去るのですが、その際に真締は香具矢にある一言を言います。香具矢は「みっちゃん面白いー」とまた笑います。その時の真締と香具矢の関係性から(筋に関わることなので書きませんが)、その登場人物がいなくなったことで、自分らも将来どうなるか分からない、と思ったのかもな、と感じました。だからあの台詞だったのかもな、決意を新たにしたのかもな、と。

「大渡海」は実際あったら見てみたい気もしますが、現代語を沢山入れた辞書というのは出来上がった頃には時代遅れになっていそうで、その辺が悩ましいですね。

三省堂が全面協力しています。

ちなみに、この日は金曜だったので、金沢の元バイト先(21世紀美術館そば)は大忙しで。バタバタしながら夕方にパエリャ2人前を1人で平らげてきました。今度は、マスターたちとゆっくり話をするため、金曜日と定休日を除いたウィークデーに行きます。

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2014年度GEヘルスケア・ジャパン卓上カレンダー当たりました。

ヨシダヒロコです。

他に書きたいこともあるんですが、さらっと書けるこの話題から。
イタリア語検定の準備で忙しくて、今日明日と録画でフィギュア女子を全部見る(SPはもう見た)ので。

研究者でなく翻訳者でも、GEヘルスケアの卓上カレンダーは当たります。
3月始まり、3月終わりです。写真の通り月曜始まりです。土・日が色分けされていて分かりやすい。

まだ配っているかもしれないので、GEヘルスケアのネット会員に登録するともらえるかも。もらえなかったら、来年のために登録してメルマガを読みましょう。医薬方面だと役に立つことがあるかもです。方法は、めんどくさいので、過去ログ探して下さい。連載が終わった「生化夜話」を、メルマガのリンク経由で最近少しずつ読んでいます。電気泳動を初めて作った人の話とか。

2月は前半にわたしとしては仕事頑張ったので、後半は仕事ほとんどないし、試験勉強を詰め込んでいます。カレンダーは公私ともかなりぐちゃぐちゃですが、このカレンダーにまず書いて、高橋の手帳(ティーズビュー7)に写しています。

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翻訳求人サイト(3)-アメリア。

ヨシダヒロコです。

(2015/03/08追記:これを書いた後で、アメリアは単価が出ていることがあると知りました。応募前に分かるのはなかなか助かります。それに最近の経験で、メルマガを見ていたら自分の登録エージェントが得意分野の募集をかけていることが分かりました。このエージェントはアメリアやムックで他分野の募集を知ることがあって、改めて2回応募したのですが、そのうち1回合格、1回は落ちたけど再挑戦はいつでもOKだし、登録があるので類似案件回すかもと言われました)

このシリーズ、1ヵ月以上間が空いちゃったけどこれで終わりです。

アメリアは以前お世話になったフェロー・アカデミーのつながりで、ご紹介した中で唯一、有料でないと入れないサービスです。お試しも特にないみたいですしね。

わたしは10年ほど前から何回か出たり入ったりしていて、開拓できたエージェントもありますが、結局コンスタントな受注にはつながっていないというのが結論です。ProZのところで前に書いたように、無料会員をやっていて、条件が比較的まともな海外会社が残ったというところでしょうか。しかし、中には某ブラックリスト入りしているものもあります。

Yuno Dinnie(杉本優)さん経由で見せて頂いた海外のブラックリスト入りエージェント
http://translationethics.blogspot.se/p/blog-page.html#.UwBzruLlXzo

話を元に戻します。日本の翻訳会社はレベルが高いのか、まだわたしはメディカル専門ではトライアルに落ちることがほとんどです。1000円ちょっとでレベルチェックをしてくれる「定例トライアル」というのがあって、成績がいいと「クラウン会員」になり、応募するとき有利なんですが、クラウン会員はあまり興味なくても、自分の訳文のできていないところを知るため、今後応募してみようかと思っています(採点基準が納得いかないという噂がネットで流れたこともありますが)。他には「翻訳トライアスロン」というのがあって3分野だったかの翻訳をこなし競い合う、という企画もあります。会員にはメルマガが送られてきて、求人状況など教えてくれます。会報「Amelia」も毎月郵送されてきて、最近始まった高橋聡さん(帽子屋さん)の連載は楽しみにしてます。

アメリアのいいところは、トライアル出した後それっきり返事が来ないということがない、ということ。問い合わせれば対応してくれます。それに、某コーディネーターさんが仰っていましたが、アメリアと翻訳ディレクトリでそれぞれ人を募集したところ、前者の質が圧倒的に良かったと。あと、入会金と年会費で2万くらい取られますが、どうも翻訳会社に送るパンフのようなものに化けているらしいです。

以前は友達の紹介で入ったら入会金が免除だったのですが、今は双方にAmazonギフト券が贈られます。何回出入りしても変わりません。

悪いところは、どのサービスでもそうなんですけど、紹介される会社がまともだとは限らないこと。この間も、英日なのに「英語で論文が書ける程度の英語力」という訳の分からない条件がありました。

もうひとつ、わたしが体験したすごく嫌だったことは、ある(とても安い単価の)占い本の仕事でした。10年ほど前、広島にいた頃の話です。原稿が送られてきたのですが、前書きに夢解釈で有名なユングの名前を出して何とか書いてあって、かなりまじめに夢の話を扱っている本だと思いました。しかし、エージェント(編プロかも)から出たお達しは「若い女の子に受ける占い本にして欲しい。あなたにして欲しいのは翻訳ではない」だそうで。もちろんそんな案件は受けず、アメリアに文句を言いました。その後どうなったかというと、そういうことを何も考えていない人が2人安く仕事を請け、「こんな本になりました!」的にAmeliaの後ろの扉に写真入りででかでかと載りました。それで「もうだめだ」と1回見限ったのです。その本はうちの近所にまだ売っていますが、原著者の名前は出ていなくて、日本人の占い師の著作ということになっており、著作権的にその辺どうクリアしたのか不思議で仕方ありません。

今は、そういうことを見極めるのも自分の仕事や目利きのうちと割り切っています。翻訳者の間で、「あそこは単価が安い」「トライアルがヘン」とか言われている会社は色々あります。もちろんアメリアの中にもいます。わたしもここには書かないし、表に出てくることはないでしょうけれど。アメリアは仕事に困ったときや開拓したいときの保険程度に考えておくことにします。

ただし、メディカルのトライアルに落ちるのはわたしの実力が足りないので、もっと勉強しなければですね。

イタリア語検定3級準備状況。

ヨシダヒロコです。

英語(英日)で翻訳をしていますが、スペイン語、イタリア語もできるようになりたいと思い努力中です。
両方、そろそろ独学が難しい中級レベルに入ってきましたので、海外からスカイプでレッスンを受けつつ、スペイン語は別口でもう翻訳講座を受けています。

イタリア語は今は週1ペースくらいでスカイプレッスン、教科書はすべてイタリア語で書いてあるIn Italianoです。先生に最初から復習するように言われ、今レッスンでは第9課にいるのですが、最初から3課まで終わらせました。かなりかゆいところに手の届く、簡単なことから順に書かせて覚えさせるタイプの教科書です。途中でぐーんと難しくなりますが。

In Italiano: Student’s Book – Level 1

A. Chiuchiu
Guerra Edizioni Guru
1988-11-28

by [Z]ZAPAnetサーチ2.0

今、第3課と9課の作文問題(作文はわたしの「ガン」ですが)を書いて、自分なりに推敲して先生に送りました。前回は20点中3点しか取れず一番できてなかったので、頑張らねば。2カ国語同時にやっているせいか、無意識にスペイン語が混じるのと、冠詞がすごく苦手なのと、語彙が貧弱なのと、いろいろ弱点はありますが、難しい時制を使わず、近過去(英語の現在完了)と現在形のみで通そうと思っています。あと10日ほどあるので、作文はもう数本書けると思います。

もう1冊、検定問題集は、いろいろ課題はあるものの、今回は前回と違い、時間ができてひととおり終わりました。ラジオを聴くのをやめたので、リスニングの力が落ちているような。引っかけ問題があるので注意です。もう1回貼っておきます。

イタリア語検定3級突破

一ノ瀬 俊和
三修社
2002-08

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(注:ある書店サイトで見たのですが、絶版重版未定だそうです。ほかに対策本ほとんどないはずなのに……)

新品はこちらから(出版社のHP)。
http://www.sanshusha.co.jp/np/details.do?goods_id=76

時間がある限り復習しますが、過去問も1冊買ってあるのでやります。あと落ちたときの問題もあるし。

実用イタリア語検定2012 1・2・3級問題・解説

国際市民交流のためのイタリア語検定協会
2012-08

by [Z]ZAPAnetサーチ2.0

これはもともと安くないのに、中古が妙に高いので、これから買われる方は、準2級も入った2013年度版を買われると良いと思います。ちなみに、準2級くらいから翻訳の仕事には入れるそうです。ちょっと道のりが遠そうですが、地道に頑張ります。

試験は3月の第1日曜です。

「リケジョ」って言葉に疲れました。

ヨシダヒロコです。
今時の言葉で言うと、元「リケジョ」なんでしょうか。
今も理系の仕事が多いので、現役なのかな?

(2015/02/08:「今時の」で検索してこられた方のために。昔工学部にいたときは、困った女子学生が少しいました。授業中にでっかい声で宝石の話をしたり、理系とか関係ないですが男子の前で態度変わったり、遊び回ってて単位落としたのに落とされて逆ギレしたり。大学変わってからは、研究のため来ていた私大女子学生含めて、服装には気をつけていてもブランド狂いとかはいなくて、地に足のついた感じの女性がほとんどでした。ここのところちょくちょく院の時の母校に行っていますが、その印象は変わりません)

理研ユニットリーダー、小保方博士のSTAP細胞発見からだいぶ世の中落ち着いてきて、ニセ聴覚障害者やらオリンピックで皆さん盛り上がっているので、その隙に書きます。

わたしが「リケジョ」という言葉を知ったのは2012年の秋、卒業20周年ということで金沢大工学部からホームカミングデイに呼ばれたときでした。ホームカミングデイ自体、少子化で入学者が減少している大学の、特に工学部なんかでは女性の入学者が増えればホクホクでしょう、という意図でやっているんだと思います。

今回の小保方博士の件で、「リケジョ」が講談社の登録商標だと知りましたが、大学に戻った(正確に言えばキャンパスは移っていましたが……)ときに、ある教授が「最近は理系の女性のことを『リケジョ』という」とスライドにまで出してました。あとで院にいたことがある東工大にお邪魔したときに教授に話をすると、まだご存じなくて「立教の女の子じゃなくて?」と言ってましたが。

今の工学部はどうか知りません。でも、わたしがいた頃は、特に4年生の時には色々ありました。性的なことを酔って目の前で言う先輩もいたし、女子が入ってはいけない研究室あったし、なにせアカハラ(暴言)を受けてうつでふらふらになりました。厳しいアカハラは、特に理系では珍しくありません。

トイレも、ワンフロアに1つもないんですよ。今は増えたのかな?元々わたしのいた学科は文系の人にまで「あんな厳しいところ行ったの?」と同情されるようなところでした。男女比は11:1くらいでした。名簿にいやいやひとり暮らしのアパートの電話番号載せたところ、知らない同級生から性的なイタ電もありました。

まあ、最近知りましたが、英米の一流大では寮に入るため、女性を酔わせて暴行ってのが珍しくないらしいですが、さすがにそこまではありませんでした。あくまでわたしの場合は、ですけど。他の人は知りません。

小保方博士はいわゆる「女子力が高い」人で、ピンク色もムーミンも好きで、デートの相手もとかうっかり喋っちゃうような方なので、どちらかといえば女性性を押し殺してきたわたしとは全くタイプが違いますが、研究自体には(すべては理解してませんが)感心してもあの報道の大騒ぎには非常に違和感を感じました。研究室をピンクに塗っているとかいうエピソードで親近感を持つ人もいるんだな、とTwitterとか見てて思いましたが、危惧していた人がいたとおり、当の小保方博士が報道自粛を求めるような事態になってしまいました。

理系大学の名誉のために書いておくと、後で院進学のために移った大学は工業大学で、今の男女比は10:1くらいだそうです。それでも、女だからと辛い思いをすることはありませんでした。要するにどこであろうと、環境なんでしょう。良く化学系で言われるのは、「合成系には行くな」(行ってしまった……)「教授次第」みたいなことです。文系はゼミとかだけなので教授や先輩とうまくやっていくことはそこまで重視されないかもしれませんが、理系だと1日中顔合わせてますからね。朝から夜まで。

それで、なんで題名のような感想になるかというと、理系女性は大方の文系女性より厳しい条件で、学部によっては「卒業旅行?それ美味しいの(わたしは3月末の卒業式3日前まで卒論でした)」って感じですし、人にもよりますが沢山勉強しているし、今はどうか知りませんが男性から差別されることも珍しくない。

今さら「リケジョ」なんて持ち上げても遅いんだよ!ばーか。って言うことです。お粗末様でした。