(2017/04/09 20:47追記:6年前に書いたこの記事にまだ来る人がいて、リンク切れの古いHPを踏んでいった人がいたので張り替えました。2015年だったかにサイトは引っ越し、教室も引っ越ししています。文中の住所は前の住所なのでお間違えなく。まだここに通っているので、もっと最近にも書いています)
こんにちは。富山で化学翻訳を営むヨシダヒロコ(@chiruru)です。医薬を勉強中です。
翻訳者というと「えーすごい。喋れるの?」と言われますが、全員がそうではありません。書き言葉のみ扱うので、特に喋る必要がないからです。自分の場合は 10 代ラストにひと夏イギリスに行ったり、20 代の時には国際センターでプライベートで教えてくれる先生(シカゴ出身でした)を見つけたりして少しずつ会話も勉強しました。でも「ぺらぺら」というほどではありません。
喋る練習をしばらくしてなかったので、外国人、特にイギリス人の先生が 1 対 1 で教えてくれるプライベートレッスンはないかなーとSenseisagasu.com 経由で見つけたのが下の学校です。先月から月 1 ですが、プライベートで通ってます。英国人と米国人の先生が各 1 人ずつでやっています。わたしが 30 代最初に短期間行ったことがある、David English House(広島)を参考にしているそうです。ここでは 1 つのクラスに違う英語の先生 2 人がつくのです。
オデッセイ英会話(追記:リンク先は新リンク)
http://www.odyssey-eikaiwa.com
リンク先が「オデシー」になっているのは、英語の発音をそのまま書いたせいらしいですが、日本人に分かる「オデッセイ」に変える予定だそうです。
前置きが長くなりました。今日 2 度目のレッスンに行ってきました。教室は高岡工芸高校や地方裁判所のそば、氷見線越中中川駅から徒歩 2、3 分ほどの小さな一軒家です。
今日扱ったのはこれでした。What Paddington tells us about German v British manners「パディントンに見るドイツ人とイギリス人のマナーの違い」。先生によると、ドイツ人は単刀直入、店で買い物するときもいきなり「このサンドイッチください」。「今日は暑いですね」なんて言いません。ジョークも言いません。対して、イギリス人は小話をよくしますし、何かとても困ったことがあっても本文中にあるように”there seem to be one or two problems here” とか “there seems to be a little bit of an issue with this”などと婉曲に言います。
これが大きい摩擦を生じることもあります。
When BMW bought the British car manufacturer, Rover, it took a while for the seriousness of some of the problems at Rover to sink in. All too often, British managers spoke in euphemisms that their German counterparts took at face value.
大意は、BMW が Rover を買収したとき、Rover 側はイギリス的に「ひとつふたつ問題があって~」などと例によって言っていたため BMW はそれをドイツ的に真に受けてしまい、問題の所在に気づくのが遅れた、と。
わたしは Absolute Radio(Virgin Radio) のリスナーを長いことやっていて、それでも全部はもちろん聞き取れないのですが、民放ですし DJ は結構平気で人種差別的なジョークを言います。これも文化なのだと思うのですが、あまり悪気がなく、からっとしているのでそんなに気にはなりません。日本人に関するジョークだと「バスに乗ってワーッとやって来て、写真を撮って、またバスに乗って移動してゆく」とか。
このラジオで、いつかイングランド vs ドイツのサッカーの試合が 5-0 だったときにえらくイングランド人たちが喜んでいたなと思い出して先生に話を振ってみたら、どうやら” WW I, WW II, the World Cup” ということで、積年の恨みをサッカーで晴らしているそうです(2012/06/13訂正: 積年の恨みなんてないそうです)。上流階級のイギリス愛好家の方々の本は苦手なのですが、リンボウ先生だったかが「イギリスではサッカーで歴史上の(イングランド vs スコットランドとか)恨みを晴らしている」という意味のことを書いていた記憶があります。
先生はラテン語と古代ギリシャ語を勉強して、哲学とか専攻していたそうですが、他にもセカンダリー・スクール(11~16歳-18歳)でドイツ語、フランス語、スペイン語を履修してどれかひとつに決めろと言われ、最初の 2 つは適当にやり過ごしてぜんぜん聞かずにスペイン語を選択、スペインに何回か行って来たそうです。修学旅行がスペインだったとか。イギリス人はあまり英語以外の言葉をやる人がいないという印象だったので、そこまでいろいろやる人がいるとは驚きでした。
わたしもこの↓本で読んだジョークを思い出したので言ってみました。
「フランス人から物を隠すときには、石鹸の下に隠せ」
なぜかと言うと「体を洗わないから」。さすが香水の国ですね。フランス人は体臭が強いと教えてもらいました。
先生の名誉のために付け加えておくと、フランス人の友達が何人かいて嫌な人ばかりではないそうなんですが、フランス人は概してお高くとまっているし、パリは食べ物がまずいし、行くならパリ以外のほうがいいよとのことでした。
話がすごく面白かったのですが、こうして日本語に起こしてみると、たぶん面白さは 1/4 位になっているだろうなというのが残念です。