科学技術コミュニケーションについて―今わたしは何ができるか。

こんにちは。富山で化学翻訳を営むヨシダヒロコ(@chiruru)です。医薬を勉強中です。

まず、科学技術コミュニケーションの話に移る前に、今回はどの立場でものを言っているのか言及しておこうと思います。自分のことばっかりで申し訳ないです。

金沢大工学部、物質化学工学科というところの卒業生です。物質化学工学科は当時工業化学と化学工学に分かれていましたが、より化学らしいものをやりたかったので工業化学を選びました。当時理学部化学科に行ける学力がなかったので。

工業化学から中島研(または燃料研究室、有機合成化学)を選んだのには、中島正教授(元)の講義に感銘を受けたからです。化学が非常にまずい使い方をされた例として、ベトナムで使用された枯葉剤の合成があったと聞きました。メーカー研究者志望でした。

以降、東工大理学部化学科の院に入ることができ、病気中退したので短期間、天然物有機化学(藤本研)を専攻しました。引き続き合成屋であることには変わりはありませんでしたが、対象がコレステロールなどの天然物に移りました。他の学生が天然物から薬理活性がある物質を抽出・精製し、X線解析で構造を決定し、わたしはその物質の合成を手伝うという役回りでした。まわりが優秀な人ばかりでかなり焦った記憶があります。

その後、塾教師や社会人家庭教師などで化学・英語・数学などを教えていました。きちんと就職できなかったんだから、何かの形で習ったことを伝え、理系科目が実は苦手だった経験を生かして、生徒に伝えたいと思っていました。

翻訳にシフトしたのは広島への引越しがきっかけです。科学系の翻訳を通して、クライアントのメーカーなどと関わってみたかったのです。広島永住の夢破れ富山に戻ってきて数年経ちます。

富山に戻ってからは、ネットを通して沢山の科学者や科学ファンの方とお知り合いになりました。まだ誰ともお会いしたことがないのですが、いずれはと思っています。翻訳は化学だけだと範囲が狭いので、分野を広げられないか挑戦中。ニセ科学、医療事故(特に産婦人科)、精神科治療、科学技術コミュニケーション(お茶会等を開いて科学について知ってもらうなど)、サイエンスライティングなどに興味があります。北大CoStepのライティング講座は心惹かれるのですが、札幌までの交通費等を考えてペンディング中です。特に信奉する何派というのはないです。

前置きが長くなりました。わたしのバックグラウンドはこんな感じです。今回の震災をきっかけに、化学を専攻したものとしての自分の役割について特にいろいろ考えるようになりました。

特に物理系の科学者や医師が一般の人から説明を求められ、ツイッター上で手弁当で質問に答えています。菊池氏(@kikumaco)、野尻氏(@Nojiri_Mihoko)、早野氏(@hayano)などが主です。もちろん全部を理解できるリテラシーはわたしにはないので、説明することはできませんが、普通に考えてこれはおかしい、ということが現在起きています。今のところ日本の科学技術コミュニケーションは歴史も浅いらしく、状況にうまく対処できていません。

2つ前のエントリに書いた、科学技術コミュニケーションが出番なのに役割を果たせないというのは、震災のショックから立ち直りつつある最近思ったことですが、すでに3月に話題になっていたのですね。わたしの調査不足でした。反省のためにエントリはそのまま残します。

以下、科学技術コミュニケーションのTogetterまとめが3つ続きます。

科学技術コミュニケーションとは- @hirakawah と @gnsi_ismr の対話

http://togetter.com/li/109628

3月の議論です。

昨日も熱い議論がありました。現在進行中です。

@hirakawah と@kikumaco の対話 欠如モデルほか

http://togetter.com/li/145435

科学者への信頼は失われたのか?科学者達の努力と疲弊

http://togetter.com/li/145352

ひとつ上のまとめとかぶっています。

「欠如モデル」というのは、住民等は科学的知識が欠如していているから、私達専門家がやさしく丁寧に教えてあげれば必ず理解してくれる、理解してくれないのは自分達の説明の仕方が悪いからだ」というモデルのことです。

わたしが今できることは、上にあったような動きがあったら皆さんにブログを通じて発信すること、書籍情報を流すことという他には今はあまり思いつきません。

ちなみに今読んでいるのは

「津波災害」

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スマトラ沖地震の後に書かれたものです。津波は引き波からは始まらない、津波は入り組んだ湾の中であちこちに当たって複雑な波になる、など知らなかったことがいろいろ書いてあります。一般向けには少し読みにくいですが、お勧めです。

「心的トラウマの理解とケア」

主治医の机の上にあった本です。PTSDについての本を探していて、あちこちで知られている「心的外傷と回復」がとっつきにくかったので買ってみました。現在アマゾンでは品切れで、出版社直で買いました。DVの項だけ読み終わったところなのですが、これは一般の人にも分かりやすいと思います。

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最後にもう1冊。主にこのブログでのアフィリエイトがようやく1500円に達したので、これを注文したところです。

トランス・サイエンスの時代?科学技術と社会をつなぐ (NTT出版ライブラリーレゾナント)http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?lt1=_blank&bc1=000000&IS2=1&bg1=FFFFFF&fc1=000000&lc1=0000FF&t=felineferret-22&o=9&p=8&l=as4&m=amazon&f=ifr&ref=ss_til&asins=4757160186

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