「フランス暴動—-移民法とラップ・フランセ」。

フランス暴動----移民法とラップ・フランセ

フランス暴動—-移民法とラップ・フランセ
河出書房新社
フランスの暗い側面をラップから読みとく。

この書誌情報を「週刊朝日」で見つけたので、今はこの雑誌の書評もチェック対象に入れています。

アメリ

アメリ
ビデオメーカー
シャイな女の子がシャイな男の子にあの手この手を尽くしてアプローチする恋愛もの。

これを見ていないとこの本の面白さがちょっと落ちます。上の「シャイな男の子」役の俳優さんカソヴィッツは、なかなか面白い思想の持ち主なので。邦題「憎しみ」「カフェ・オレ」などの監督でもあります。

前半面白くてすっ飛ばしたのですが、フランスという国に持っていたイメージが、がらがら崩れました。我々が一般的に抱くイメージに反して、郊外部に住む下層の人々は絶望している。特に非白人の人々です。それを過激なラップの歌詞にしている人がいる。

しばらく雑誌の「パリジェンヌ特集」がアホらしくなったほどでした。今は「ふーん」と流しています。まあ、観光客から見るパリはパリなのかもしれないけど、違うフランスがあるということ。たぶんわたしはそっちの住民と気が合いそうだ。

その過激なリリックを一部引用してみましょう。

警察はオレたちの子供を殺した。
正義は、人々が待ち望んでいる
判断を下さなかった。
だからこそ、オレたちは連中のシステムに対して
憎悪を抱く。   アサシン「殺人状態」

もしあんたがいい勉強をしたいと思うなら、大きな苦痛を知るほうがマシだぜ。
(略)ペテンにかけられ、殺しあっているのは、兄弟たち。
あんたの死の計画を俺は、焼き切った。
死体置場は若い連中でいっぱい、法廷にいる若い連中ほどじゃないけれど。
俺の人生を、おまえは本当に分かっているのか。
俺の生なんて、どこもかしこも同じだぜ。
俺はフランスとやるつもりだ、フランスが俺を好きになるまで。
タンデム「93ハードコア」

最後の1行過激ですが、「フランスに愛されていると感じていないから」という意味だそうです。

「人種差別的法律に反対する11分30秒」という、複数のラッパーが参加したシングルもあるそうで。フランスにこんなジャンルの音楽があることすら知らなかったのですが、聴いてみたいです。

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