何を全合成したのか分からなくなった話。

以前TBを頂いた「ケムステニュース」さんを覗いてみると(TBはスパムとごっちゃにして消してしまったのですが)、わたしのようなバックグラウンドの人間にはとても面白い話がありました。


何を全合成したの?Hexacyclinolの合成

かつてのわたしは「天然物屋さん」の中の「合成屋さん」でした。主に外国で見つかった天然の活性物質を「単離屋さん」が構造を決定します。そのあとは「合成屋さん」の役目で、どうやったら同じ物質が作れるか、逆算してあちこち結合を切ってみたりして戦略を考えるわけです。そこまでのノウハウが身につくほど院にはいられませんでしたが……。わたしのいた研究室では、他大学の薬学部の人も含めて両方が共存していました。

で、上の記事をみると最近ではNMR(核磁気共鳴スペクトル)という機器で構造解析の片がすべてつくようですね。10年ほど前だったらNMRは途中の確認には使いましたが、最終的には結晶作ってX線解析だったはず。でも、どうやらそのNMRが今回の混乱の元になったようです。

追試やるなら同じ条件でやってくれよー、と思いますが、構造に酸素が多いので酸素(17 O)のNMRって手はなかったのかしら?あと放射性ですが14Cとか。そのものを機械にかけているところはどちらも見たことないので、大はずしかもしれませんけれど。

久しぶりにニュースになった鳥インフルエンザもろもろ。

「感染症」カテゴリを作ったのは最近のことなので、まだ分け切れていません。インフルエンザ関係はサイト内検索で出てくるはずです。

数日前だったか、「久しぶりにこの言葉を見ましたが」と言いつつ朝のニュースでこの話題を取り上げていました。東南アジア、特にインドネシアでの感染が広がっていると。

でも、話が消えていたわけではないのですよ。マスコミの皆さんは、姉歯物件とか秋田の幼児殺害とかパロマとか、他の話題で忙しかっただけでしょう。

このブログはタミフルの全合成法論文を引用し、沢山の業界関係者・研究者の方に見ていただきました。ソースはfivalentさんのブログだったのですが、個人的なごたごたで(当方のことはご存じなく、fivalentさんに悪意はないとはいえ)とんちんかんな事を書かれてしまったので、データ収集力はすごいとは思いますけど今は見る気になれません。

話が脱線しましたが、タミフルタミフルと連呼していた冬の騒ぎはどこに行っちゃったのでしょうね。

うまく撮れているか自信がありませんが、タミフルの元となった植物であるウイキョウの一種(ダイウイキョウまたはトウシキミ)を6月ころに富山大医学部付属植物園で撮ってきました。花の時期でなかったので花は写真のみでしたが、かなりかわいらしいです。はー、いい加減にマシンのバックアップとって修理に出さなければ写真がアップできない。

悔しいので花の写真を探したら出てきました。漢方系ブログ「自然のチカラ 大事典」さんより、わたしが見た写真よりさらに出来がいいです。

http://kigusuri.blog32.fc2.com/blog-category-4.html

余談ですが、ウイキョウはフェンネル、ヒメウイキョウはキャラウェイで両方ハーブです。フェンネルはスーパーで売っていることがありますし、キャラウェイは種(キャラウェイシード)もクッキーに使われます。食べるとすっとします。それにしても名前が紛らわしいですね。