以前TBを頂いた「ケムステニュース」さんを覗いてみると(TBはスパムとごっちゃにして消してしまったのですが)、わたしのようなバックグラウンドの人間にはとても面白い話がありました。
かつてのわたしは「天然物屋さん」の中の「合成屋さん」でした。主に外国で見つかった天然の活性物質を「単離屋さん」が構造を決定します。そのあとは「合成屋さん」の役目で、どうやったら同じ物質が作れるか、逆算してあちこち結合を切ってみたりして戦略を考えるわけです。そこまでのノウハウが身につくほど院にはいられませんでしたが……。わたしのいた研究室では、他大学の薬学部の人も含めて両方が共存していました。
で、上の記事をみると最近ではNMR(核磁気共鳴スペクトル)という機器で構造解析の片がすべてつくようですね。10年ほど前だったらNMRは途中の確認には使いましたが、最終的には結晶作ってX線解析だったはず。でも、どうやらそのNMRが今回の混乱の元になったようです。
追試やるなら同じ条件でやってくれよー、と思いますが、構造に酸素が多いので酸素(17 O)のNMRって手はなかったのかしら?あと放射性ですが14Cとか。そのものを機械にかけているところはどちらも見たことないので、大はずしかもしれませんけれど。