朝もはよから。

時差が少ない国との取引はわりとラクですが、昨日はあまりに面倒すぎるものに手を出してしまったことに気が付き、オタオタしてました。世界初の訳語なんてどう作っていいか分かんないですし。ワードのコメント入れて、原文併記で何とかするわけですが。コーディネーターさんが柔軟な方で、助かりました。

さあ、もう一息と思いながら眠って、起きたら別口から問い合わせが来ていた。大変嬉しいんですが、海外発注の案件は雑誌なんかで読むほど簡単ではないので、ちょっと条件の確認中。

これもこちらに書いておきますが、夏に支払いが遅れて大変だったので、スペイン語分館の方で振込手続きを細かく書いたら(小切手だと相手国や相手によっては送った送らないのトラブルになる)、本職の方よりキーワードによってはランキングが上になってしまい、大苦笑。

オンラインカジノとかデリバティブとか、素人が手を出すととんでもないことに使われているような予感が……。皮肉ですね。こっちの取り立て額はたった専門電子辞書1、2冊くらいのものだったのですが。

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タミフル製造法。

かなりしっかりしたホストからいらっしゃっている方がおられるので、一応情報を出しておきます。

(11/30追記:主に合成屋さん向けです。素人がインターネットのソースを真似すると、横に今画像が出ている「合成ドラッグ」にあったように、製造過程で死んじゃうってことがあるので、それでもよろしければ)

ただ、タミフルは個人的にはあまり使う気はしません。長期的に見ると、MRSAのように耐性株が増えるだろうし、お上に言われたので仕方ないのだとは思いますが、誘導体とかリレンザとかも作っておいた方が。

New Scientist.comのちょっと前の記事ですが、

Race is on to make bird flu drugsより、

Race is on to make bird flu drugs
* 20 October 2005
* NewScientist.com news service
* Debora Mackenzie
Why so little tamiflu?

Until now, there has not been a large market for Tamiflu. It cuts the duration of ordinary flu by a few days, and then only if taken very soon after symptoms appear. In 2001 Roche sold only about 2 million courses of treatment. This was well within its manufacturing capacity, so it was in little hurry to build more.

Moreover, the starting chemical came from a wild variety of the spice star anise, harvested in China only from March to May, and turning it into the drug required a difficult 10-step process. Now Roche has spliced the gene that makes the starting chemical into bacteria, and plans to use them to boost production from next year. When Indian drug
manufacturer Cipla makes Tamiflu it will use star anise.

Drugs in the same family as Tamiflu might be useful if Tamiflu resistance becomes a problem. But they remain neglected: one sells in small quantities, and another has never been brought to market.

それを踏まえた上での製造法ですが、

以下のソースは finalventの日記より


Pubmedより、
Metabolic engineering for microbial production of shikimic acid.
Kramer M, Bongaerts J, Bovenberg R, Kremer S, Muller U, Wubbolts M, Raeven L.
DSM Biotech GmbH, Karl-Heinz-Beckurts-Strasse 13, D-52428 Julich, Germany.

こっちは微生物を使っているようだが、スターアニス(八角)を使った方法より効率がいいらしい(収量高いし)。インドで始まった生産は、上の英文記事にもあるように、スターアニスが原料だそう。

その先については、Synlett 2001年の記事らしいですが(ソースまでちょっと確認している余裕がありませんので、ご確認をお願いします)。

Syntheses of MK(-)7607 and Other Carbasugars from (-)Shikimic Acid Syntheses:Chuanjun Song, Shende Jiang, Gurdial Singh

Department of Chemistry, University of Sunderland, Sunderland SR1 3SD, UK

http://www.staff.ncl.ac.uk/shende.jiang/pdfs/mk7607.pdf

ということで、研究者、工場勤務の方々はどうもお疲れ様です。こちらもお陰様でアドレナリン濃度が上がったようなので、仕事に戻ります。

(12/02追記):Synlettの記事を探してみました。University of Newcastle Upon Tyneのサイトに、著者のひとりであるShende Jiang氏の紹介ページがあり、この論文もあります。 やはり天然物系の方のようです。

鑑定のお話。

科学鑑定―ひき逃げ車種からDNAまで

科学鑑定―ひき逃げ車種からDNAまで
文藝春秋
少し古いが、かなり参考になる。

少し前「シルミド」を見た。あまりにも悲惨な話だった(航空自衛隊基地を見せてもらったこともあるし)。最近になって、反逆者として殺されてしまった兵士達の遺骨が出てきたという。上の本の中に、状況が似ているロシア皇帝一家の遺骨鑑定が出てくるが、遺族が存命しているなら返してあげたらいいのに。

広島の事件は、元住人としても元教育関係者としてもショックな話だ。ただ、被害者になる子供の年齢が下がっているのは、前からうすうす気がついていた。で、TVニュースが某新ツールの説明をうっかりしちゃった。「これがあれば大丈夫」って。おい。わたしが犯人予備軍だったら、今の情報は忘れないね。案の定、あとで防犯ツールが捨てられてたことが分かったのだけど。

さらに「どういうことがあり得るか、親がしっかり教えるべきです」みたいなことを言い出した女性識者だとかがいた。7才の子に、何をどうやってですか。多分自我の意識もないと思うのだけど。

全く困った人たちだ……。事情さえ許せば鑑識職も考えていたので、こんな本が好きだったりするが、さぞかし捜査側は大変なことだろう。犯人が見つかっても何も解決しないだろうことが、また空しい。

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メールアドレス収集ロボット対策。

スパムはそういうものを使って送られていることを何ヶ月か前にやっと気がついたのだけど。

対策としては、

  • メールアドレスを画像化。よほど用のある人からしかメールが来なくなるはずだが、どちらかって言うとスパムも含めて全く来ない、って結果になる。

  • HTMLエンティティ化 version Japanese 1.0
    :上から変えてまだ試用中だが、取りあえずあまり変なメールは来てない。mailto:が生きているので、メールソフトは立ち上がる。仕事用メールアドレスはここや求人サイトには載せるし、最近出ているナイジェリア・スパムの亜型に対応したいし(求人を装ったスパム)。
  • @ をat に変えるとか、アドレスを全部太文字にするだけでも拾えなくなるみたいだ。
  • 以前はBecky!Ver2.0でスクリプトとフィルタを使ってはじいていたが、qmail経由で題名、IP、メールアドレスも乱数で作っているかも、というのに手を焼いていた。プロバイダの迷惑メール対応サービスを使うと、かえって大事なメールがはじかれちゃったり。Thunderbirdを最近入れたら、かなり学習能力高いし、RSSリーダーも入っている。これでメモ帳機能とリマインダがあったらな。あ、FireFoxだったら何か拡張機能があるな。使ってみよう。
  • 忘れた頃にやってくる。

    sleeping ferret

    土曜昼にくるか、とちょっとびっくりしたが、いつもの人が出払っていて困ったよー、とProZ 経由でメールが。

    きっと、みんなして秋の行楽とやらにでも出かけたのだろう。知らんけど。

    コーディネーターさんがメールで「寝てないから疲れてて」とおっしゃるのでつい受けてしまった。1日作業してみて、納期に幅持たせといて本当によかった、と。他に出てない機器のスペック調べには時間がかかる。

    猫とフェレットの写真が先方の役に立ったようでよかった。願わくば、まともなものが納品できますように(-人-)。

    昔の失敗談(3)――英検。

    自慢にもならないが、英検1級をたぶん7回くらい落ちている。1次であと2点ほどが1回、2次であと1点くらいだったことが2回。1次を1回受かると、次に進む資格が2・3回分発生する。

    振り返って考えると、本業(翻訳ではない)でえらく疲れていたので、受けること自体が無茶だった。

    北陸在住の場合、2次を受けに行くなら受験地は(1)東京、(2)名古屋、(3)京都・大阪、(4)新潟市とあって、大体時間的には変わりがない。大都市に住んでいる人には驚きだと思うが(TOEICの富山会場ができたのも割と最近だし)。午前が試験なら前日から入っておかないと駄目だし、午後試験でも朝出発して午前入りはちょっとリスキー。なので、大阪と東京で1泊して、1回ずつ受けたことがある。

    2次では政治や時事、教育関連など5つのお題を出されて、1分間でひとつ選んで内容をまとめ、あと3分で喋る(数年前当時)。喋っているうちに時間切れなら(たぶん)アウト。自分では話の組み立てがヘタなのは分かっていた。大阪の試験で「聞いてないよ!」と思ったのは、日本人試験官の言っていることが聞き取れなかったこと。面接終わって部屋を出たら、他の受験生も動揺していて、「何ですかあの人は」って話になった。

    で、試験会場のロビーで呆然としていたら、地元のおねえさんがランチ行く相手を探していて、成り行きで一緒にお好み焼き屋に行って、たまたま似た仕事をしていたので色々お話しして、ジュンク堂に連れて行ってもらった。腹立ち紛れにステッドマンCD-ROM(約2万円)を買った。「元取れるかな」と漏らしたわたしに、「大丈夫だって」と言ってくれたおねーさん、その節はどうもありがとう。

    あとで結果を見たら、「コミュニケーション力不足」と出ていて、その辺で結果が左右されたらしく、「そんなに顔こわばっていたですか。愛想ないですか。そうですかどうせ(-_-)」と凹んだ。

    この仕事の場合、ばりばりやってても高卒の人もいるし、英検もそんなに力入れてない人もいるし、資格取ればいいってものではないみたい。一般企業勤務だとTOEIC一発の方がずっと効き目があると思うが。

    というわけで、表に出せる失敗談はこのくらい。

    Mini Galleries。

    Mini Galleriesという写真ギャラリーがあるんだけど、面白がられているVery Tired Japanese Business Men だけじゃなく、上の階層(最初にあげたURL)も楽しかった。この人一体何者?知っている人は知ってるんだろうけど、って映像が出てきて驚いた。他のOSの動作中画面なんてあんまり見られないし。

    あと、ぼんやり遊んでるとこんなものを見つけてしまって。

    Peter Jackson’s King Kong – The Official Game of the Movie

    キングコングの日本版映画オフィシャルサイトと比べると、よくできているような気がする……んだけど。

    英語版ゲームサイトの下の方にある、12を丸で囲んだのをクリックすると、 British Board of Film Classification に飛ぶ。自分の見た映画を原題探して入力してみるとレーティングが分かって面白い。

    TV用のレーティングはこれだけど、何か以前と変わったような気がする。
    The TV Parental Guidelines

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    センター試験の不思議(英・国)

    国語入試問題必勝法

    国語入試問題必勝法
    講談社
    笑えます。

    去年、問題漏洩騒ぎがあったせいか、志願者がちょっと減ったらしい。多分受験生は追い込みだろうから、ぼそっと書いておく。

    短期長期あわせてネイティブスピーカーから何回か習っているが、ある時飲み会でひとりの先生が興奮気味に喋っていた。早すぎて聞き取れなかったが、隣の人が教えてくれた。「あの人修士号持っているんだけど、センター試験(英語ね)が解けないんだって」おおー、なるほど。

    そういえば、ちょっと前まで発音問題があったんですよね。翻訳系MLで「僕は間違えたぞ」っていう英語ネイティブが多数。アメリカでも州によって喋り方が違うし、イギリスなんてもっとすごいし、NZのバンドで「誰も僕のしゃべりを自国人だと認識してくれない」ってなことを言ってた人もいるとか。さすがに発音系はのちになくなった。だけど、今年からリスニングができるのか。はーー。

    多分、問題は配点が妙に高い長文だと思うのだが、あれは英語も国語も「出題者の解釈を先読みして回答をする」というのが(変だけど)点の取れるアプローチのようだ。だから「元の小説家はこう思って書いたんだ、僕○○で読んだから知ってる」とか「自分はこう解釈した」ってのは全部ペケになる。実際、「わたしこんなつもりで書いてない」と、出題された小説家が言っていたのを読んだことがある。

    英語では第4問に統計的な穴埋めが出るのだけど、数年前、回答率の異様に低い問題があって、ある学校では「これはできなくていい」と先生が言ったとか。大雑把に言うと、長文は設問を先に読んで、聞かれている周りを読んだ方が早いし時間のロスがない。読解力があれば別にいいけど。

    大人になってから時間をかけて読んだら文章としては面白いものもあるんだけどな。英語・国語だったら4択だから、迷った場合はなんかマークしといた方がいいよ。実はTOEICもそうなんだけどね。実際、数学の先生が「適当にマークした場合、確率的に取れる点数」ってのを計算してくれて、2割もあった。目の付け所がすごいなあ、と思ったものだが、その先生は案の定偉くなった。

    東進ハイスクールの過去問。

    依存症(長文)。

    椎名林檎の曲ではない。

    合成ドラッグ

    合成ドラッグ
    白水社
    このシリーズ、とっても渋い。真面目な薬理学方面の本だが、ストリートネームリスト付き。
    ギャンブル依存とたたかう

    ギャンブル依存とたたかう
    新潮社
    これは依存だったのですね……

    先日、かなり迂闊なamazonのオススメをしちゃったので、反省を込めて改めてエントリ。すみませんでした>該当者の方。依存症って言ってもかなりいろんな種類があるようで、取りあえずアルコール依存症について、お約束のICD-10とDSM-IV。ただ、専門家の見解はかなり個人差があるんで、最初にお断りしておく。

    WHOのサイトより、

    ICD-10 WHO in 1992
    *Acute intoxication due to use of alcohol
    *Harmful use
    *Dependence syndrome
    *Withdrawal state

    ちょっと前まで”addiction”と言っていたらしいが、言い換えたようだ。

    1994年のDSM-IVではアルコール・ 薬物(substance)依存をひとつのカテゴリーにまとめている。

    *Criteria for alcohol intoxication
    *Criteria for substance abuse (including alcohol)
    *Criteria for substance dependence (including alcohol)
    *Criteria for alcohol withdrawal

    医療法人 耕人会 札幌太田病院

    ↑アルコール・薬物・シンナーなどの解説・症例あり。ここは基本的に「内観療法」を行っている。数年前、富山に内観学会が来たとき行ってみたが、かなり不思議な場所で、いろんなタイプの(医者だけではなかった)人が参加していた。医師が内観療法を試した体験談を語るというのもユニークだった。

    Ontario Problem Gambling Reserch Centre より Gambling Problems

    ――ギャンブル依存症の定義自体が難しいと。10万ドルすっても、それがまずいと思う人と思わない人がいると話が違ってくるし。そして、依存には心理的(精神的という訳語もある)・身体的の2通りあると。

    以前、前職の都合(どんな?)で、悪徳商法をリストアップしてるサイト–Google八分にされている–を見ていたら、マルチ商法につぎつぎはまっている人がいて、周りが大変なことになっている例を複数見た。

    赤城高原ホスピタル より 病的賭博 (Pathological Gambling )

    ――いわゆる「ギャンブル依存症」については、今は「習慣および衝動の障害」「衝動制御の障害」という定義だが、実際はアルコール依存症とかぶる部分が多いようで、「依存」にすべきか揉めているし、研究も遅れているという。統計上、患者さんには複数の嗜癖がかぶっているようで。AA(Alcohol Anonymous)ならぬGA(Gamblers Anonymous)が日本にもあるそうだ。

    AAについてはミステリでよく出てきて、例えば「八百万の死にざま(ローレンス・ブロック)」などがある。

    それと、ACはかなり間違って伝わっている。本来はアルコール依存者の子供を指す。日本で最初に言い出した人が疲れて降りちゃったとも聞いている。

    アルコール依存症 8
    アダルトチルドレン AC(Adult Chirdren of Alcoholics)

    「おたんこナース」を読んでると、アルコール依存症の周囲も既にたまったものではないのだけど、さらに研究が進んでなさそうな他の依存はさらに大変そうだ。未成年向けに関しては、「夜回り先生」出版後、親御さんに説明するのが楽になったと思うけれど。

    あんまりまとまりませんが。というか、最初からこの話題がまとまるはずがないのですけれど……。休日にこういうのを書いているのを「ワーカホリック(仕事中毒)」と言います(笑。

    "Frost at Christmas"

    Frost at Christmas

    Frost at Christmas
    Bantam Books (Mm)
    イギリスの田舎にある警察署のシリーズ、2作目。

    以前、笑えるミステリーが好きだと書いたが、そのひとつがこれ。とっても下品で管理能力が無く、ワーカホリックなイギリスの刑事のお話、第2作。しかも、ひとつの本の中でドタバタと複数の事件が起き、刑事たち(とくに主人公の相棒)は振り回され、しっちゃかめっちゃかになる。邦訳も出ているし、ミステリ・チャンネルでの放送もあるが、何かイメージが違う(俳優がかっこよすぎるそうだ)。主人公は一見脳天気そうだが、ちゃんと色々観察してて、最後には事件が解決する。「刑事コロンボ」みたいな感じ。

    たぶん、今くらいから読むとちょうどいいのではないか。キリスト教圏でもクリスマスに働いている人はいるんですよね。